亡霊を追う
3月14日の朝、H子は宣言どおりその命を裁った。https://datchang.hatenablog.com/entry/2020/03/15/191526 いいや、間違いなく私自身がこの手に掛けたのだ。 あれから3か月、漫然と日を経た。彼女から託された遺言のうち、果たせたものもあれば果たせないものもあった。しかしおおよそ彼女の望み通り「こと。」は運んだはずだ。 しかし私は悪夢にうなされていた。 気が付くと、私は闇の中にいる。闇の中には私と、あの日のホテルのドアがあり、H子が磔にされている。彼女に寄ろうとすると、彼女の身体に火が放たれ、彼女が私に助けを求め泣き叫ぶ。だが彼女と私の間には見えな…
2020/07/03 00:31