地学ノススメ 日本列島のいまを知るために 鎌田浩毅 著
2011年に発生した東日本大震災は、頻繁に「想定外」と言う言葉で語られる。 マグニチュード9という巨大地震により2万人近い犠牲者が出ることは、地学者にとっても想定外に大きな被害だった。 一方で、「3.11」から5年が過ぎた2016年4月に発生した、熊本地震は、過去の歴史に照らせば、約20年後に発生が予想される南海トラフ地震に向けて、西日本で直下型地震が増加するという、シナリオの一部だと説明される。 現代の地学が明らかにしてきた、「地球科学の革命」と言われたプレート・テクトニクス。「第二の革命」と言えるプルーム・テクトニクス。 半径6400kmの地球内部では、物質の大循環が起きていて、その滞留か…
2020/03/28 11:06