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2020/05/06

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  • 夫婦関係に悩んでいる人が、離婚する前に読んだ方がいいかも。「困難な結婚」内田樹

    内田樹さんの本は、自分自身が疑問に感じて、悩んでいる時に、かろやかに見えるが、その問題の本質を見抜いて、自分の深いところの考えに、適度な刺激とアドバイスを与えてくれる。 この本は、これから結婚しようとする、若者だけでなく、すでにパートナーとなり、夫婦の危機を迎えて、どうしようかなどと考えている人に、「結婚」っていったい何なんだよと、あらためて、問い直すことができる。そういうことを考えている人向けに書かれた本です。 まず、結婚ってめんどくさいし、自分のやりたいことを我慢して、時間的にも、経済的にも束縛されるのがいやなんだと、よく結婚しない人の周辺で聞きますが。 ●『誰にも制約されねい生き方「誰か…

  • 台風の夜に読むと、とっても怖くなった。「プーチン政権の闇」林 克明(Masaaki)

    ウクライナ戦争が続く中で、なんで、人間はこんな悲惨な結果しか生まない戦争を続けるのだろうか。と思うが。 プーチンがチェチェンの戦争で、政治的な基盤を作り、ウクライナ戦争へ突入する 歴史。その中に、プーチンが指示して行ったであろう、テロや暗殺、新財閥やマスコミに対する粛清。それは、人間が持っている欲望と狂気に背中が寒くなる、恐怖を感ぜずにはいられない。 「国際社会は、ロシアによるチェチェン民族虐殺の事実から目を背けようとしている。 この問題を見過ごすならば、大ロシア主義の矛先はやがてウクライナなど西へ向かう。その時になってヨーロッパをはじめ世界は事態の深刻さにきずき、あわてふためくだろう」 ジャ…

  • 奄美自然観察の森で、ルリカケス・アカショウビンに会う

    龍郷町の山の中にある、奄美自然観察の森に行ってみる。 奄美自然観察の森 この設備は、コロナの影響もあり、事務室は閉じられていた。 駐車場には、車2台、バイク1台が停車していて 公園では、子供たちの遊ぶ声が聞こえていた。 遊具があるようだが、地図が無いので、携帯のGPSをたよりに、見晴らしの良い、展望台を目指して歩き出す 入口付近にある野鳥の看板。 字もすれて、読むのが難しい、これは、修繕したらいいのにね? 木製の歩行通路が整備されていて、とても歩きやすい 少し、歩くと、小さな展望台があった、上から森を見ると、気持ちいい。 アコウの巨木、ガジュマルと同じくクワ科の植物。別名「締め殺し」の木と言わ…

  • 奄美の夜は、赤い夕日に始まり、奥深い森の中で、かわいい生き物達に出会う。(アマミノクロウサギ)

    アマミノクロウサギに会いたい。 奄美に来た人は、誰もが一度は見てみたい動物の一つではないか、 奄美の森は深く、未知の生物世界にあふれている。 大浜海岸の夕日。多くの人々が、美しい夕日を見に集まっていて、予想はしていたが、 少し驚いた。中には、プロのカメラマンが、夕日をバックにして一般客を相手に、商売しているグループも2組ほど。写真は余計なものを排除して切り取っちゃうから、騙されちゃうよね。 さて、ここから、夜の探検へ出かけよう。 目指すは、ある峠へ。情報では、奄美のクロウサギなんどに遭遇する確率がとても高いと聞いている、大浜からは23km、車で40分。 到着するころには、真っ暗な闇が広がってい…

  • 加計呂麻島の美しい海は、歴史とともにある。

    加計呂麻島へ行ってみたい。奄美に来てから、なんとなくそう思っていた。 加計呂麻の美しい海と、寅さんの家、昔ながらの暮らし そんな島を訪問してみたい、と思っていた。台風が過ぎた次の日曜日 台風の過ぎ去った後に、島の日帰り旅行を決行した。 加計呂麻への行き方は、フェリーを使う。 名瀬から古仁屋までは45km、車で1時間。 古仁屋港から瀬相港まではフェリーで約15分、短い航海で到着する。 車の乗船料金は往復で5900円ほど、事前に電話予約が必要となる。 せとうち海の駅で チケットをもらうと、時間があるので、のんびりと待つ。 古仁屋港に乗船予定のフェリーが到着。 海の駅に立っている加計呂麻紹介の地図。…

  • 船越海岸には、美しいビーチに封印された悲しい歴史が、ひっそりと残されていた。對馬丸の慰霊之碑

    船越海岸は、名瀬から約50kmの距離。車で1時間30分はかかる。大和村を通り、宇検村の西の端にあたり、山を越えると枝手久島がすぐそばだ。 海岸線は、アップダウンの多い、山道を通る。 大和村の海岸線を走ると、徳浜の断崖という、名所がある、トンネル手前に展望台があり、コバルトブルーの海と、切り立った絶壁が望める。 奇岩と透明度の高い海の景観は、一見の価値ありか? 海岸沿いの道路は、山を越え続いているが、海の色が美しいので、つい車を止めて 景色を眺めてしまう。 国道を通って宇検村側から行く道が、早いようだが、今回は、大和村から海の景色を見ながらドライブ。 誰かが、ペットボトルのゴミを捨てているのか、…

  • 土盛海岸は最高のシュノーケルポイント

    2つの台風が過ぎた、山の日。 昨日は、東京オリンピックの閉会式。選手の活躍はすばらしかった。政治抜きで。 久しぶりの快晴、奄美の天気は変わりやすい、特に8月は台風が常に発生して、 天気が良い休日は、半分かも、とにかく泳げる天気の日は、海に行くことだ。台風の過ぎた後なので、安全を考慮して、名瀬から40分くらいでいける、土盛海岸へ行くことに。7月に行ったときも、魚の多さはピカイチ。 奄美空港へ向かう途中は、大粒の雨に見舞われ、少し不安。海は少し白波たっているけど、うねりは大したことなさそう。 駐車場に着くと、満杯。自分と同じ気持ちで、みんな泳ぎにきてるようだ。 家族連れ、カップル、小さい子供達も多…

  • 天気のいい日は屋鈍海岸へ

    奄美大島は広い、屋鈍海岸へは名瀬から約62km, 車で走って、1時間半もかかる、国道58号線を南へ走り、宇検村の西の端へ走って行く。奄美大島は島と思っていても、ドライブの距離は結構あるのだ、今は立派なトンネルが何本もできて、楽なドライブだけど、昔は、峠を越える大変な道が多かったので こんな時間では、とても行けなかったはず。 宇検村の村を通り過ぎると、海岸線の狭い道路を走り、タエン浜海水浴場を過ぎ 屋鈍海岸へ到着。太陽の光にきらきらと光る、透明な海は本当に美しい。 屋鈍海岸の青い海、透明度がとっても高い 静かなブルーの海、打ち寄せる波がきらきらしている。 右側の護岸は、崩れたのか、護岸工事により…

  • 奄美大島の海はやっぱり感動的だった。

    奄美大島に来て、1カ月になろうとしている。島の時間はゆっくりと流れていて、 都会の時間に慣れていた自分には、ぼんやり過ごす時間に流されながら、気持ちよさの一方で、不安さえ感じることとなった。まずは焦ることなく、日々をおくることが大事と思う。 休日は、海に出向く。海パンと水中メガネとカメラを持って、黒砂糖と水筒は必須。海でほうばる、黒砂糖は格別。まずは、倉崎海岸へ 倉崎海岸 笠利湾内にあるビーチ、海の色は、最高。田中一村の描くアダンの木が、オレンジの実をつけている 倉崎海岸(アダンの木) 海の中はどうだろう? 逃げ足早く 珊瑚礁はあまり無い、魚も少なめ、ようやく魚に遭遇も、逃げ足早く 熱帯の魚 …

  • 女と男なぜわかりあえないのか、はわかったとしても永遠のテーマだ。

    橘玲さんの「女と男なぜわかりあえないのか」を読む。 世の中には、女と男がいて、男にとって女は理解できない生き物で、女は男がわかっているようで、つまらない男に騙される。 これは、お互いに相手を理解することができないことによるのだが、 科学的に、この問題に取り組み、公表している書物は少ない。 本書の結論から。 男は「競争する性」 女は「選択する性」で説明できる。 「男は精子をつくるコストがきわめて低く、出会った女性と片っ端からセックスすればよい、それを阻む男を蹴落とし、ひたすら上がっていくことが戦略」 「女は、子供を産み育てるコストがきわめて大きく、誰の子を産み、育てるか慎重に計算しなければならな…

  • 生物は「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」を繰り返し生き残ってきたんですね。

    池上彰が聞いてわかった生命のしくみ 池上彰さんが、東工大で生命科学を学ぶ、というこの本 生物は、高校生の時以来、ほとんど勉強してこなかった、私にとって、とっても興味深い内容で、おもしろかった。 「ウイルスは生物ですか?」 新型コロナウイルスが世界じゅうに蔓延しているが、ウイルスは生物ではないのだろうか?そんな超基本的な質問から始まっていく。 生物の定義は三つあります 「境界・自己増殖・代謝」です ・生物には、細胞膜という「境界」がある ・細胞が分裂して、自己増殖する ・ごはんを食べて消化すること、そこからエネルギーを作ることが代謝です それに対して、 ウイルスは自分自身の中でエネルギーや体を作…

  • 橋本治さんは今でも私の中で生きている。「負けない力」を再読する。

    私の中で、橋本治という作家は、大学生の頃から、もっとも影響を受けた作家のひとりである。 橋本さんは本当に天才だと思って、いつも本を読んでいるのだが、 その内容は、いつも、なんでもない、身近なことばから、始まるのであるが、 そこからの展開は、独特で、その思考は、いろんな世界へ広がりながら、 いつのまにか、ブーメランのように、手元に着地を見せてくれる。 その、誰も考えた事の無いような、プロセスを経て、問題をあぶりだし、”ほらね、こうでしょ”と見せてくれる、 問題の解き方は、オリジナリティにあふれ、魅力的だ。 自分の持っている、社会常識や固定観念をいつも、軽やかに超えてくれる。 「負けない力」という…

  • 日本人が公演や会議などで、質問しない、本当の理由。

    私達は、公演や、会社の会議で発表者が 「何か質問はありませんか?」と出席者へ質問を促す時。 殆どの場合、沈黙の時間が流れることを、頻繁に経験しているだろう。 それは、なぜだろう。日本人はシャイな性格な人が多く、多くの人の前で、しゃべることが慣れていないからだ、と言われたりしますが、ほんとにそうなのでしょうか? 岩田健太郎氏は著作「感染症パニック」を防げの中で、こう述べている。 日本人は、生まれてこのかた、学校教育等で、「質問をする」訓練をほとんど受けていません、「上手な質問をするための授業」とか「効果的な質問をするワークショップ」なんて参加した人は皆無なはずです。 一見インテリジェンスが高いと…

  • 山中教授のコロナに関する記事をあらためて読んでみる。

    山中伸弥 教授は、 日本のコロナの現状・情報発信に対する懸念から、専門家として、何か自分にできることはないかと、自身のblogを立ち上げ、 正しい情報を発信し続けている。 私も、テレビやツイッター、ネットニュースを見ながら、政治家やタレント、専門家と称する多くの学者の意見を見たり、聞いたりしているが、 本当にこれから、日本はどうなっていくのだろうか? コロナはいつ収束して、われわれの生活は正常にもどっていくのだろうか? それとも、もう、二度ともとにもどることは無く、 新しい生活様式が作られていくのだろうか?と いくつかの、疑問と漠然とした不安に襲われている。 それは、この情報社会の中で、どの情…

  • ヒトがいまあるのはウイルスのおかげ! 武村正春 著 役に立つウイルス、かわいいウイルス、創造主のウイルス

    新型コロナウイルスについては、昨日、緊急事態制限が5月末まで延長されることに決まった。 日本じゅう、自粛ムードの中、経済の落ち込み・医療崩壊・感染者への差別・マスク不足など、新型コロナ関連の問題が噴出。テレビもSNSもその話題でいっぱいである。 この本の著者 武村正春氏は、名古屋大学大学院卒業の医学博士。現在、東京理科大学理学部教授。専門は、巨大ウイルス学とある。2015年に東アジア初の巨大ウイルス「トーキョーウイルス」を発見した。 1.巨大ウイルス「トーキョーウイルス」とはなんぞや? 2015年に先生が荒川の水から発見した、巨大ウイルスとは、大昔、生物だったのではないか?それも現在の「3ドメ…

  • 科学的人生論 武田邦彦 著

    5月1日連休の前半、自分の本棚を整理しながら、 読みかけの本を取り出すと、ついつい面白くなって、最後まで読んでしまったので、ついでに紹介します。 武田邦彦氏は、ホンマでっかで結構、言いたいことを言って、テレビ的にはとっても有名な先生の一人。 東京大学から旭化成工業に入社、ウラン濃縮研究所所長、2007年より中部大学教授。 この本は、武田氏の独特な考え方が書かれていて、とってもおもしろい ●バスケット選手(ピッペン)のインタビューで あなたがバスケットボールをする理由はなんですか? 「それはバスケットボールに対するdedivationです」 すること、生きること、バスケットをすること、それだけで…

  • 本物の思考力 出口治明 著

    出口氏はライフネット生命会長 だ。 京都大学卒業、日本生命に入社、2008年ラフネット生命保険㈱を開業、「全世界史」「世界史としての日本史」など歴史の知識も専門家なみで、多くの著書を持つ。 この本は、日本社会全体が、思い込みや固定観念にとらわれている現状に警笛を鳴らし、常識や固定観念にとらわれないためには、一次情報を読み込み、自分の頭で考えることが大事だと記している。 ●日本の報道の自由度は、180ヵ国中72位(国境なき記者団2016年) 一見、日本に住んでいると、報道の自由度がそんなに無いの?と思ってしまうが? 「日本では、夫婦が同じ姓を名乗るのが伝統だ」 「日本人は真面目で勤勉である」 「…

  • この感染症が人類を滅ぼす 奥田研爾 著

    この本を手にとったのは、 やはり、新型コロナウイルスが全世界に猛威を振るう今。 感染症とは何か?感染症に対して、私達はどのように対処していくべきか? ということを知りたくて、大型書店の専門書コーナーで立ち読みをして、読みやすそうだなと思って購入した中の一冊。 (2019年3月4日初版発行) 著者は、横浜市立大学名誉教授 ハーバード大学、メイヨークリニックでアシスタントプロフェッサー、デユーク大学客員教授等を歴任、感染症、ワクチン専門医である。 ●免疫は人間の身体をどうやって守るのか? ウイルスに対して人体には3つの防御壁がある ①皮膚や粘膜による物理的な防御壁 ②自然免疫による病原体の排除(顆…

  • 知的再武装 60のヒント 佐藤優、池上彰 対談書

    日本で一番、売れる本を多く出版している2人の対談 正直言って、この2人は、超驚異的なスピードで本を出している、人気作家ではないだろうか。 この二人が、45歳が人生の折り返し地点だ。そこまでに何ができるのか。その年齢から何をすべきなのか?語り合っているのが、この本だ。 これをとうの昔に折り返しを過ぎた読者が読んでみる。ま、そんな感じです。 ●勉強の習慣をつけるのに、まずは本棚を買う、次に、落ち着いて勉強できる場所を確保する。この二人はとっても勉強が好きなのです。 ●45歳を過ぎたら新しいことは頭に入らないのが普通、最初から自分の頭はバケツでなくザルなんだと自覚することが大事。 KGBスパイ式記憶…

  • 感染症パニックを防げ! リスク・コミュニケーション入門 岩田健太郎 著

    この本は2014年11月20日 初版が発行されている。 きっかけは、2014年に発生したエボラ出血熱とデング熱の流行を受けて、医療従事者と一般向けに、リスク・コミュニケーションについてまとめたものとある。 おりしも、現在、2020年 新型コロナウイルスが全世界に流行し、この日本全国に非常事態宣言が出され、東京では、医療崩壊がすでに始まっているのではないかと言われているのだ。 まず、リスク・コミュニケーションとは何か? リスクに対峙するときは、リスクそのもの「だけ」を扱っているのでは不十分で、リスクの周辺にあるものに配慮し、効果的なコミュニケーションをとることが大事になる。と著者は言う。 福島第…

  • 営業はいらない 三戸政和 著

    株式会社日本創生投資 代表取締役CEO この著者、三戸氏の肩書である。 うーん少し警戒。 会社のホームページを覗くと 経歴:ソフトバンクか、なるほど。 他の役員は? バイスプレジデント: 野村証券出身、うーん。 アソシエイト:みずほ銀行出身。投資会社とは、こんな人材なのね。納得。 ところで、本書であるが、営業はいらない。 営業マンにはとっても耳の痛い言葉。 最近、会社で良く聞く言葉ではないか、 何を書いてあるのだろうと、まず手に取ってパラパラと読む。 令和の時代にも残る「ノルマ」という名の亡霊、郵便局の保険押し売り、スルガ銀行の不正融資問題、「ノルマ証券」と揶揄される野村證券。その根底にあるの…

  • インフルエンザなぜ毎年流行するのか 岩田健太郎 著 (2018年11月初版)

    今年は、新型コロナウイルスで世界中がパニックに陥る中、日本でも、すでに感染者数9千8百人(死者数 208人 2020年4月18日)を超えている。 世界の感染者数は220万人(死者数15万人 4/17)となっており、このウイルスの感染力の大きさは今までに経験したことの無い、スピードになっている。 そんな中、私達はいかに、正しい情報を得て、このウイルスと戦っていくかが、問われている。 岩田健太郎氏は、神戸大学大学院医学研究科・微生物感染症講座感染治療学分野教授。 NYで炭疽菌テロ、北京でSARS流行時の臨床を経験している。 この本の冒頭に目的が書かれている。 1.日本の人達は、感染症をはじめ健康や…

  • ウソつきの構造 法と道徳のあいだ 中島義道 著

    世の中のニュースに対して、自分は何を信じたらいいのだろうかと、迷ったときに 哲学者の言葉ほど響くものはないかもしれない。 著者は、「哲学塾カント」を主宰する哲学博士。 氏の著書を読むと、近所にいたらとっても付き合いたくないタイプの個性的な人間だろうなと思う人なのだが、その考え方はとっても明快で芯が通っているので、どこか小気味よく、その言葉に納得できるのだ。 現代の価値相対化の時代において、すぐに人々の口をついて出てくる言葉がある。 それは「何が真実かわからない」と言う言葉である。 しかし、そうであろうか?すべての人は、理性的であるかぎり、自分の内面的真実を知っているはずである。それが混濁し見通…

  • 地学ノススメ 日本列島のいまを知るために 鎌田浩毅 著

    2011年に発生した東日本大震災は、頻繁に「想定外」と言う言葉で語られる。 マグニチュード9という巨大地震により2万人近い犠牲者が出ることは、地学者にとっても想定外に大きな被害だった。 一方で、「3.11」から5年が過ぎた2016年4月に発生した、熊本地震は、過去の歴史に照らせば、約20年後に発生が予想される南海トラフ地震に向けて、西日本で直下型地震が増加するという、シナリオの一部だと説明される。 現代の地学が明らかにしてきた、「地球科学の革命」と言われたプレート・テクトニクス。「第二の革命」と言えるプルーム・テクトニクス。 半径6400kmの地球内部では、物質の大循環が起きていて、その滞留か…

  • ケーキの切れない非行少年たち いじめ、性犯罪、殺人、児童虐待、その背後にあるのは認知のゆがみだ。 宮口幸治 著

    この本の題名がいい。 まず、手に取って何が書いてあるのか、ぱらぱらと読んでしまう、黄色の新書版。 それだけで、この本のPR効果は成功していると思う。 宮口氏の専門は、児童精神科医。 ある少年との出会いが人生の方向を変えることになる。 その少年は性の問題行動をかかえていたため、認知行動療法の治療を行っていた。少年はワークブックを終えるたびに「分かりました」と答え、また外来でも「もうしません」と繰り返すので、「今度こそ大丈夫だ」と思うのだが、次の診察で会う時までに何らかの性の問題を起こすことが何度も続き、著者を落胆させる。 その原因は、彼が知的なハンディも併せ持っていたために、認知機能が弱く、ワー…

  • 読みたいことを書けばいい 人生が変わるシンプルな文章術 田中泰延

    田辺聖子先生は、いつもこう言った 。 「書けば、人生ななんか、ある日、パッと変わるんや」 書くことは、生き方の問題である。 人間はだれしも孤独だ。書くことは孤独と向き合うための「手なぐさみ」かもしれない。孤独の本質とは、ひとりであるということだ。 自分が読みたくて、自分のために調べる。それを書き記すことが人生をおもしろくしてくれるし、自分の思い込みから解放してくれる 。何も知らずに生まれてきた中で、わかる、学ぶということ以上の幸せなんてないと思う。 自分のために書けばいい。読みたいことを書けばいい。 「自分が読んでおもしろい文章」とは、「まだだれも読んでない文章を自分で作る」ということである。…

  • 道なき未知 森博嗣 著

    この本の題名はおしゃれだ。 そして、この本は 森博嗣さんが若者向けに書いた、応援歌のようでもある。 なにをしても上手くいかない、と悩んでいる人は、ほとんどの場合「道」を探している。 成功するとそこに道ができるけれど、それは、他の人が通っても成功にはたどり着けない。 どこに問題があるのか? それは「道をさがそうという姿勢」にある。 自分の道というのは、探すのではなく、自分で築くものだからだ。 世の中で大成功をして大金持ちになった人というのは、たいていは、それまでなかった仕事を始めた人である。 誰もやったことがなかったことを発想して実行したのだ。 自分の道を見つけ出すかどうかは、「未知」なるものに…

  • 金のなる人 成毛 眞 著

    この本は、金色の新書版。 いかにも、これからお金もうけしたい人が、成毛さんの独創的な叱咤激励に自分を奮い立たせるための、啓蒙書。 この類の本は巷にあふれ、貧乏人のあこがれが、著者となる作家の懐をますます、潤わせるのだと思わせる。 ただ、そんなことは別にして、この本を手に取って、目次を読んでみると、興味をそそる言葉が並んでいて、思わず読んでしまうのだ。 そして、この本で語られるいくつかの提言は、読者のお金に対する、考え方にいい意味での新鮮な風穴を開けることになる。 何より大切なのは、「お金をたくさん持って、何をしたいのか?」ということだ。 まず、考えるべきは、ゴールなのだ、今後の人生でいくら稼ぐ…

  • 面白いとは何か?面白く生きるには? 森博嗣 著

    森博嗣さんは、変わっている。 たぶん、近所にいたら、趣味の電車を一人で、こつこつ作っている、変わったおじさんだろう。 世の中には、こんな変わった人がいて、そうゆう人のほうが、人生を面白く生きているということなのだろう。 一人で楽しめる趣味は「面白さ」が約束されている。 人から「社会の役にたっていない」「暇潰しでしかない」と揶揄されながらも、長年楽しんできた個人的な趣味は、人生において大きな「面白さ」を作り出す。 大事な事は、エネルギーをかけること。種を蒔いて、畑の世話をすること。そうすることで、いつかきっと大きな収穫がある。 「面白さ」は、探しても、ずばり見つかるようなものではなく、自分で作る…

  • 直観を磨く 深く考える七つの技法 田坂広志 著

    「橋のデザインを考えるな、河の渡り方を考えよ」 橋の設計という解決方法が壁に突き当たるならば、本来の課題が何であったかに回帰し、それが「河を渡ることである」と再認識することで、様々な解決法が頭に生まれるだろう 。 ある一つの解決方法が、壁に突き当たったとき、柔軟な発想で、斬新な解決方法を思いつく人は、頭の中にこうした「馬鹿げたアイデア」が生まれる人である。 我々は、いつも、問題解決の鍵を「最先端の技術」や「革新的な制度」求める傾向があるが、その解決のための本当の鍵は、「人間心理の機微」にある。 「この会議の目的は、いったい、何か?」課題回帰の思考に強いことが、重要な資質である。 「天才」と呼ば…

  • 座右の書 貞観政要 中国古典に学ぶ世界最高のリーダー論 出口治明 著

    「貞観政要(じょうがんせいよう)」は唐の第二皇帝、太宗・李世民(たいそう・りせいみん)の言行録です。 唐朝(西暦618~907年)の基礎は太宗と次世代の武則天によって確立されたと言われています。 その中に出てくる「三鏡(銅の鏡、歴史の鏡、人の鏡)」リーダーは3つの鏡を持たなければいけない。 ●鏡に自分を映し、元気で明るく楽しい顔をしているか?(銅の鏡) ●歴史を学ぶ(歴史の鏡) ●部下の厳しい直言や諫言を受け入れる(人の鏡) リーダーの最低限の務めは、「元気で、明るく、楽しい職場を作る」ことだ。 この本を読んでいて、一番共感させられた言葉は ●どんな組織も「上に立つ人の器以上のことはできない」…

  • 働き方の教科書 出口 治明 著

    出口治明氏は、日本生命を退職後、ライフネット生命を起業した。 会長さんだ。 生命保険に大きな改革を導入し、会社を軌道に乗せた。 人生の真ん中は50歳だと考えています。50歳は無敵です。 すでに昇進レースからはずれた50代にエールを送る。 旅に出た時には「迷ったら行く」「迷ったら買う」現実の人生は「一期一会」だと考えています。 人間の幸福が喜怒哀楽の総量だと考えれば、少なくともチャレンジすることに怯むことはなくなる。 50代のまよえる会社員の背中を押す。 「悔いなし、遺産なし」の生き方をするには、人生は99%失敗すると思って、チャレンジする。決断ができず、迷っている人には、トレードオフで大事なこ…

  • わが子をAIの奴隷にしないために 竹内 薫 著

    あなたは、アカマイ・テクノロジーズ社を知っているだろうか? MITのトム・レイトン教授が中心となり、1998年に設立した大学ベンチャーで、誰も知らないインターネット上最大の会社と呼ばれる。 全世界130カ国以上に分散したサーバーを持ち、インターネット通信量15%~30%の情報をさばいている。 私たちが知らない世界で、新たな企業がものすごいスピードで成長してきている。 AI時代に無くなる職業は何か? よく話題に上るテーマですが、その内容には、ちょっとびっくりする。人間が不要になる確率。 土木技術者75%⇒,土木技師1.9%. コック96%、バーテンダー77%⇒ホテル支配人0.39%,栄養士0.3…

  • なぜ僕は ケニアのバラ を輸入したのか? 小林邦宏 著

    「ビジネスで成功する人に学びたい。」 「どうすれば、成功できるのだろうか?」 これから起業しようとする人々が、つねに考えていることかもしれない。 まず、この題名が秀逸だ、そしてケニア⇒バラ? 何が書いてあるのか 思わず手にとってみたくなる。 小林さんは、大手商社を途中退職し、自分の夢に向かって走り出した。 「世界中を旅しながら仕事をする」その手法はごくあたりまえだが、思い立ったらすぐに 現地に飛び、生きた情報をつかみ、地道に人脈を作って行く。 戦略があるとすれば、大手商社が扱わない商品、行くのが困難な国など、彼なりのルールを作り 商材を見つけ、その商品の常識、固定観念にとらわれない販売戦略を考…

  • リンゴが教えてくれたこと 木村秋則 著

    木村さんは歯がない。 リンゴの無肥料・無農薬栽培を始めて14年、やっとリンゴで飯が食えるようになった。 大量の農薬を使う、いままでの栽培方法をやめ、有機農法を学びながら試行錯誤をしながら、無農薬栽培を目指した、だが、その道のりは厳しく、どん底の生活と周囲の農家の悪評にさらされ、死を意識したこともあったようだ。 それが、山の中のドングリの木が農薬を使わないのに虫がいない、そのかぐわしい土の匂いに、「これが答えだ」と直感した出会いがあった。 それは、山の中の自然が教えてくれたものだ。その木村さんは、有機農業だから安全なわけでは無いといいます。 「自然を見る、それも長く観察するということは、百姓仕事…

  • 梅原猛の仏教の授業 法然・親鸞・一遍 梅原猛 著

    梅原猛さんの取り上げるテーマは普通に考えると、とっても難しい難解な読み物になりそうに思うのだが、 読んでみると、面白くて、どんどんと気持ちが入っていって最後まで読み切ってしまう。 この本の導入部分は 法然上人の研究を始めた理由から始まる。 「私は、法然上人の思想を研究することで、「共生」の思想の根源を解き明かしたと自負しています。」と恩師との出会いがあったことを明かす。 法然上人が革命家であったこと。 その思想的大革命が、たった一人の人も殺すことなく、非常に平和な形で行われたことの偉大さを語る。 また、法然上人はなぜ幼少にして出家したのか?などのなぞを解き明かしていく。 「叡空の経蔵に籠り、す…

  • どんなに弱くても自由に働ける 阪口ユウキ 著

    パワートラベラー。 そんなライフスタイルがあるんだ。 世界を自由に飛び回りながら、世界中のどこでも仕事ができるライフスタイル。 そんな仕事をするために明確にすべき二つのことがある。 「どんな方法で資金を稼ぐか?」 「資金を稼げるようになったら、どんなライフスタイルを叶えたいのか?」 ◎ 著者は、収益を上げるために、アフィリエイト・ビジネスを苦労しながら作ってきた。そして、そのウエッブ上の資産を増やしながら、世界を旅し、生活できるようになるまでを語っている。 また、自分の体験・身に着けた技術を生かし、自由な人を増やす仕事を進めている。 インターネットがなければ、考えられない新しいライフスタイルが…

  • しょぼい起業で生きていく えらいてんちょう 著

    定年前になって、仕事ってなんなんだろう、 60歳を越えても、今の職場で働くしかないんだろうか?なんて考えることが多くなった。 えらいてんちょうは、いきなり、「つらいことをやる必要はない」と断言してしまう。 そんなこと言ってもな? 「生きているだけで、絶対にかかるコストが利益になる」 「持っている資産を使ってかせぐ」 「家じゃなく 店に住む」 「店はつねに開け、まずは人に入ってきてもらう」とっても単純で、わかりやすく、すぐに行動に移せそうな、提案。発想の転換。 ◎ひょっとしたら、商才の無い私でもできるのか? 読んでいるうちに。えらいてんちょうの思考に刺激され、すぐにでも始めてみようかなんて読ませ…

  • 農業新時代ネクストファーマーズの挑戦 川内イオ 著 日本の農業を明るくしたい

    日本の農業の現状は危機的だ。 若者は自然相手でもうけの少ない今の農業を継ごうとはしないだろう。 日本の食料自給率は37%、海外からの輸入に頼っているのが現状だ。 本書には、そんな農業に新しい未来を期待させる、農業のイノベーター達が紹介されている。 ●杉山ナッツのオーナーは、世界一おいしい遠州のピーナツでピーナツバターを作る。 「人に任せればすぐに解決するようなことも、自分でやれば、そこで得たスキルや知識、経験を活かすことができる」。 ●梶谷農園で栽培しているハーブは100種類にのぼる。 「Be you」「ほかと同じことをするな”自分”であれ」。 ●藤原さんは革新的なスーパー堆肥で社会的農業の拡…

  • 残酷な進化論 更科 功 著 不完全な人間、人の進化

    私達人間は、人が進化の頂点と考えてしまいがちだ。 私達と進化の利害関係は、しばしば一致しない。 恐竜の方が鳥類より優れた肺を持っている。 生物は、その時々の環境に適用するように進化するけれども、絶対的な高みに向かって進歩していくわけではない。 直立歩行する人間は両手が使えるために、食料を運べる、そのことによって子供の生存率が高くなる、仮に一夫一妻社会であれば、なおのこと直立二足歩行が進化する。 生物にはなぜ寿命があるのか? 有機物を生物にする力、さらに生物を環境に適応させて生き延びる力に必要なのは、自然淘汰だ。 死が生物を生み出した以上、生物が死と縁を切ることはできないだろう。 残酷な進化論:…

  • フリーズする脳 思考が止まる 言葉に詰まる 築山 節 著 脳は使うことで元気になる

    管理職になったり、定年を迎えて 退職した人が急に、その能力を発揮できなくなったり、ボケてしまう話を聞いたりする。 その大きな要因は脳の使い方が変化したことにある。 生活が単純化されることによって、今まで雑多なことを含めてバランス良く使われていた脳が、雑用作業が無くなったことで脳機能を訓練させる機会が減少し、より高度な能力も消えてしまう。 アイディアを出すときに重要なのは、ゴミをいかに多く拾ってくるか、一見無価値な情報を拾っておいて、パッと組み合わせてみせる。 とにかく自分を回転させる環境を持つこと、「社会の歯車である環境」。 人間にとっては仕事を持つこと、毎日出勤することは脳にとっても良いこと…

  • 立て直す力 上田紀行 著 人生の一番大事なもの

    この生きにくい社会の中で、すべての科目で満点を取るという発想こそが、生きる意味を遠ざけています。 他者の評価は抜きにして、どの分野で自分は大きな満足を感じるのかを軸にして考えるべきなのです。 スリランカで植林をしている日本人のおじいさんは語る。 「君は若いけど、将来の夢はあるかい?ぼくはこんな歳になっても夢があるんだ」。 ダライ・ラマはよき種を蒔けば、良きことが起こると笑う。 人間の人生にとって何が一番大事なことなんだろうか?そんな思いを再認識させられる良書。 立て直す力 (中公新書ラクレ (666))

  • 古典つまみ読み 古文の中の自由人たち は古典初心者にもおもしろい

    高校時代に古典を無理やり読んだ記憶が、みんな あるでしょう 。 作者:武田博幸さんは 予備校の講師を65歳までしていた経歴を持つ。 自分が読んで、古文の中に出てくる自由人に、面白さを見つける。 ●「枕草子」では、「好き者」若き貴公子の早朝の様子に 心地よい魅力を感じ ●「閑居友」では、空也の現世を超える絶対的な何者かの信仰の上にたって、この世をとらえる生き方に ●「良寛全集」で、良寛が生涯「デクノボー」でいいと覚悟した人物であったこと、それは、宮澤賢治の有名な「雨にもマケズ」の詩のモデルである常不軽菩薩であること、を語る。 武田さんは、古典の中に受験勉強では決して役に立たないが、人生の教科書と…

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