ブッダ物語34 カーストの問題
ウパーリやプンナと違って、僧団に加わった多くの者は貧しい下層階級の出身であった。 なかでもアウトカーストは、もっともの貧しく、下級であった。 彼らは、最上層階級のバラモンに近寄ることは固く禁じられていた。 今日でも、アウトカーストである不可触民(ふかしょくみん)の影が指すだけで汚れたと考える因襲的なバラモンもいる。 そのようなことをよく示している次の様な逸話がある。 ブッダがサーヴァッティに滞在する間、従者のひとりアーナンダは、毎日町に乞食に出かけていった。 ある日、彼が僧団に戻る途中、井戸から水を汲んでいる少女を見かけて、水を飲ませてくれるように頼んだ。 少女は、不可触民の中でも最下層に属し…
2020/07/30 21:17