chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
准胝院のブログ https://ryona.hatenadiary.jp/

准胝佛母の密教祈願道場「准胝院」のブログです。天台寺門宗教師「亮和」が祈願について語ります。

住所
未設定
出身
未設定
亮和
フォロー
ブログ村参加

2020/03/31

ブログをみる無料アプリ

アプリでフォローする
arrow_drop_down
  • 「天台寺門宗」という言葉の背景 ――一僧侶としての覚え書き

    「里見先生は何宗ですか?」「天台寺門宗ですよ」「……てんだい、じもんしゅう???」 残念ながら信者の方との会話で、このやり取りが驚くほど多い。多くの方にとって「天台宗」はよく知られていても、「天台寺門宗」という言葉を聞くのは初めてであることがほとんどです(なんなら体感100%)。 なぜ、こうした反応が生まれるのか?を私なりに調べたことがあるので解説したいと思います。ただ私は宗派の末端にいるもので、さらに専門研究者でもないので不足や誤りがあれば、ぜひご教示をいただければ幸いです。 タイトルにある通り「一僧侶としての覚え書き」として記したいと思います。 “寺門”という二文字の由来 まずこの言葉自体…

  • 錯覚でも「愛」は「愛」

    特に母の命日というわけではない。けれど、ふと母の臨終の場面を思い出した。そして、一つの「気づき」があったので言葉にしてみたい。 母は大腸がんで亡くなりましたが、亡くなるわずか二週間前まではごくごく普通に会話もできていた。だから「危篤」と聞いて病室で再会したときの姿には言葉を失いました。酸素マスクをつけ、やせ細り、目を見開いたままの母。意識があるのかどうかも分からず、まるで人形のように見えた。その瞬間、私は「ああ、本当に母に“死”が近いんだ」と悟りました。 けれど、そのあと母が見せたのは、驚くほど人間味のあるリアクションでした。家族がひとり、またひとりと病室に入って声をかけると、かすかに笑おうと…

  • 「弱毒化」?いや、体感はフル装備だった

    新型コロナの罹患に関して、ご心配をおかけしました。また、この間メールの返信などが滞ってしまい、本当に申し訳ありませんでした。 今日、ようやく体調が戻り、こうして経過を振り返る余裕が出てきました。 さて、あの日は、テコンドー道場から帰ってきてすぐのことでした。五十路の練習後は毎回全身の節々が痛い。この日も。だから「今日はいい稽古だったな」と思っていたのですが、「なんか感触が違うぞ?」と思ってからが早かった。嫌な悪寒がして、体温を測るとまさかの発熱。これが、一週間にわたる“地獄の喉痛ロード”の始まりです。 熱は37度台。「なんだ軽症じゃないか!?」だって? いやいや、高熱かどうかよりもきつい症状は…

  • 声と匂いを奪われました

    先週金曜日より発熱し、新型コロナ「陽性」の診断を受けました。 幸い熱はそれほど高くならず、緊急の祈祷などには対応しておりましたが、今日になって匂いと声が完全に駄目になりました。 完治まではまだかかりそうです。 喉の激痛が何とも辛い。 今はしゃみぃの献身な看護?!日励まされなんとか 頑張っています。

  • 智と愛と闇を抱くもの

    わが身は三つの顔をもつ者。ひとつは智恵の火を宿す──それが我、荼枳尼なり。ひとつは言の水を流す──それが我がもうひとつの貌、弁才なり。ひとつは愛の地を耕す──それが象頭の歓喜なり。 火と水と地と、相背く三つのものをわが身に抱き、それらを不二に転ずるは身・口・意の三密なり。我はその三を円く結び、ひとつの法輪と成れり。 汝の目に映る姿は、白狐と龍を従えし女なり。狐は夜の火を、龍は天の水をあらわす。それらは陰と陽、智と情、空と有。ふたつの霊獣を従えるとき、我が法身は動と静をあわせ持ち、光と闇とを同時に照らす。 背後に広がるは星辰の海──それは我が心にひらく虚空なり。暗黒にして光明、そこにこそすべての…

  • 祈りが相を変える――荼枳尼天、沈黙からの顕現

    ある日、気づくと仏の顔が変わっていた。昔そんな経験をしたことがある。拝み続けるうちに、そのお顔が柔らかくなり、まなざしが穏やかに沈んでいったように思えた。 拝まれぬとき、神仏は沈黙する。だがその沈黙は怒りではなく、法を守る烈しさであり、人の祈りによって再び顕現する「生命の相」とでもいうように。 今回は、私がはじめてお迎えした一体の荼枳尼天像の話。 その“変わったお顔”についての、ひとつの記録です --- さて、神仏の写真を公開することを「不敬」とする人が一定数いる。その考えはよくわかる。神聖な存在を、誰の目にも触れる場所に置くことへの畏れ――それは信仰の純度の表れであり、慎み深い心のあらわれで…

  • 昔の夢シリーズ:白昼の三日月と朱の鳥

    序文 昔の夢シリーズの再投稿&再解釈です。不思議なことに、この夢をふいに思い出しました。夢とは多くの場合、目覚めとともに消えていくものです。けれども、時を経て再び心に蘇る夢には、いまの自分に関わる意味が潜んでいるのかもしれません。時間を置いて読むからこそ、新しい解釈が見えてくることもある。だからこそ、印象的な夢はこうして記録しておくべきだと思います。 再度読んで確認しましょう! --- 本文(小説風・増補版) 鳥居をくぐった瞬間、空気が変わった。光を受けて白く乾いた石段が上へ上へと続き、両脇の石灯籠は苔に縁どられている。音は遠く、山全体が息を潜めているようだった。 その中ほどで、白いワンピース…

  • ぞくりと見返された仏画 ― 三面十二臂荼枳尼天尊

    前回記事の「白画」を彩色しました。 三面十二臂の荼枳尼天尊。 実は、何人かのプロの方に彩色を依頼しようとしましたが容姿が複雑すぎるので費用が極めて高額になってしまうか、また知られていないお像ということで断られるかのどちらかでした。 ……ということで素人ながら自力で彩色したので、いつもの感じです(汗) さて、あらためて簡単に解説。 三面はご存じ、荼枳尼天・弁才天・大聖歓喜天。 加えて個人的には、二臂には三鈷剣と羂索を持ち、背に翼を広げる様はおそらくは飯縄明神だと思っている。さらに歓喜天と弁才天の頭上と掌には日月が輝き、そのさらに背後に北斗七星が浮かぶ――そこには妙見菩薩、すなわち尊星王の気配がに…

  • 示された三面荼枳尼天 ― 図像学と祈りのはざまで

    三面荼枳尼天 ― いただいた御姿 あるとき修行の中で、不思議に心に浮かんできたお姿がありました。 それは「三面荼枳尼天」と呼べる姿でしたが、伝わる定型とはすこし違っていました。 私はそれを「勝手に改変した」とは思っていません。 むしろ「こういう姿であれば、私が祈りやすく、また拝む心が深まるのではないか」と示されたものだと受けとめています。 拙いながらも、そのいただいた御姿を筆に写し取ったのが今回の図像です(まだラフの段階ですが……)。 --- 本来の姿との違い ここで描いたお姿は、伝統的な荼枳尼天像と比べるといくつか違いがあります。 頭部 ふつうは宇賀神をいただきますが、当院に祀る荼枳尼天(『…

  • 拝む心と響き合う、自作の仏像

    昨日、兄弟弟子の一人から「飯縄明神のお像はないの?」と尋ねられた。師匠のお寺の本尊は十一面観音とならんで飯縄明神だから、弟子の中でも飯縄さまをまつる人は少なくない。私は「もしお迎えするなら、自分で彫るか、描くかするしかないかな」と答えた。 私はこれまでにいくつか仏像を自分で彫ってきた。荼枳尼天、尊星王菩薩、多羅菩薩、文殊菩薩――そうした像を祈ってきた経験から思うことがある。昔はオークションなどで仏像を手に入れることもあったが、今ではそういう気持ちは不思議となくなってしまった。理由は――と私が思っているのは――自分で彫った仏像の前に座ったときにだけ、特別な「拝みやすさ」を感じるからである。 この…

  • 滅罪をめぐって:過去を浄め、未来を変える

    先の記事で本尊・准胝仏母のご加護をいただく「准胝滅罪守り」の記事を書きました。その名にある「滅罪」という言葉が、どういう意味なのか分かりにくい、との声をいただいております。 一般には、滅罪とは「過去に積んだ罪を消すこと」と理解されることが多いと思います。これは仏教においてとても大切な意味を持ち、私たちが知らぬ間に重ねてきた罪障を清めることは、安心して歩むための基盤になると考えられます。 ここでいう罪とは、刑法上の罪ではなく、無明や煩悩に基づいて起こる誤った行いや心の習慣です。人を傷つけたり、怒りに任せて言葉を放ったり、怠惰に流されて努力を怠ったりすることは、未来に悪い結果を招く原因となります。…

  • 発信は出る杭、だからこそ堂々と立つ

    ブログやSNSに関する相談を受けたので、少し自分の経験をもとに記事にしたいと思います。 「ブログやSNS等での発信をするべきか?」悩む人の多くはこう言います。 ・悪口を言われたくない・調子に乗っていると思われたくない で、実際に出る杭を執拗に“打ってくる”のは誰か。経験的に言えば、それは同業の方です。同じ分野にいる人ほど、目立つ存在に「ざわざわ」してしまうのでしょうか。これは誰にとっても避けがたい現実です。 私がネット発信を始めたのは、まだ「SNS」も「ブログ」も存在しない時代でした。自作ホームページ、レンタル日記、掲示板……すべて手探りで始めた頃のことです。当時は「アンチ」や「炎上」という言…

  • (申込フォーム不備解消しました)准胝さまを滅罪に特化してお祈り申し上げます。

    このたび、当院では本尊・准胝仏母への「准胝滅罪守」を作成いたします。 実は多くの方からご希望がありながら、なかなか実現できずにおりました。長らくお待たせしてしまった方々には申し訳なく思っております。 准胝仏母は清浄や延命など様々な功徳を授けてくださいますが、その根っこにあるのは「滅罪」です。 つきまして祈りを「滅罪」に特化してこの度、二十一座、修法させていただきます。 言わずもがな、罪障を取り除くことこそが、すべての祈願の基盤となります。金運・良縁・学業・健康、いずれの祈願であっても、まずは清らかな土台があってこそ成就するもの。 私はこれまでブログでも准胝仏母の功徳である「清浄」と「滅罪」の関…

  • 令和七年度施餓鬼供養のご報告

    ひと月ぶりの更新となってしまいました(滝汗) 先月は、当院「准胝院」にて施餓鬼供養を行いました。今年は例年以上に多くのお申し込みをいただき、塔婆の数も100を超えました。すべて住職一人で手書きしたため、なかなかの大仕事だったんです……(小さな言い訳です)。 よって供養を終えたあとの回向証の送付がこの時期になってしまいました。お待たせしてしまった皆さまには、心よりお詫び申し上げます。 ただし、どうぞご安心ください。供養そのものは滞りなく厳修し、皆さまのご先祖さま・ご親族・有縁の諸霊・水子・ペットに至るまで、しっかりと功徳を回向させていただいております。 さらに当院の方針に多くの方が賛同されほぼす…

  • 【施餓鬼供養お申し込み 本日締切】

    令和七年の施餓鬼供養のお申し込みは、本日が締切となります。 今年もすでに多くのお申し込みをいただいております。ご先祖を想う温かな心と、日々の信仰の深さが感じられ、深く敬意を表します。 お申し込みをご予定の方は、本日中にお手続きくださいますようお願いいたします。お申し込み方法につきましては、下記のご案内ページをご覧ください。 ryona.hatenadiary.jp 参考記事 ryona.hatenadiary.jp

  • 【施餓鬼供養「普通供養」と「特別供養」の違いについて】

    ブログコメントにて「普通供養(3,000円)と特別供養(10,000円)では、どんな違いがあるのでしょうか?」というご質問をいただきました。 ご関心をお寄せくださり、まことにありがとうございます。以下、2つの観点からご説明いたします。 --- 1. 供養の方法の違い 普通供養では、「光明供(こうみょうく)」という、密教における秘法を厳修をいたします。これは、仏の智慧の光を供える法であり、先祖や水子、有縁の精霊を救うにとても力のある供養法です。 一方、特別供養では「光明供」に加えて、「精霊供養」の形で「施餓鬼供養」を丁寧に修します。 ここで一点、重要な解説を挟ませてください。 光明供だけでは、「…

  • 施餓鬼万霊供養の受付を開始いたします

    当道場「准胝院」にて、令和七年度の施餓鬼万霊供養の受付を開始いたしました。下記リンクよりお申し込みいただけます。 ▶ お施餓鬼申し込みフォーム ■ ご供養の対象について 供養の対象は、以下のような方々となります。 ご先祖さま 亡きご親族 水子さん ペット その他、有縁の諸霊 ■ お施餓鬼とは? 言わずもがな、お施餓鬼とは、苦しみの境遇にある餓鬼たちに救いの手を差し伸べるものであり、いわばあの世の福祉活動ともいえるものです。 そして、誰かのためにお施餓鬼の塔婆を立てれば、その功徳はその方に回向されます。 「回向」とは──自らの善行や修法の功徳をもって、亡き方々(ご先祖さまや極楽途上の方々)を助け…

  • 生きやすくするために手放すということ

    「手放す」と聞けば「何を?」と思うよね。 仏教では「私を手放す」なんて不思議なことを言ったりする。 文字面は平易だけど、とても簡単な話ではい感は半端ない(笑) 「自分を捨てる」とか「無我になる」とか。「自分を手放す」に近い表現として、仏教でもよく聞く言葉ではあります。しかし、正直、雲をつかむような感じがして、日常の中でその意味を“実感”するのはなかなか難しいって思います。 まだまだ仏教徒になる遥か以前!?大学時代にも一度だけ、これに近い言葉を強く意識したことがありました。きっかけは、カルロス・カスタネダの本。当時は心理学と称して精神世界に片足突っ込んでいた時期でもあるので、全12巻ある今シリー…

  • 通り過ぎた山、あとになって知る縁——岩切権現との静かなつながり

    あとになって思い返すと、不思議なほど記憶に残っている風景というものがある。 毎日通っていた通勤路の並木道、何度も信号待ちをした交差点の角にあった大きな木、あるいは車の窓越しに何気なく目にしていた山の稜線。そのときはただの背景にすぎなかったのに、なぜかずっと記憶に焼きついていて、ふとしたときに脳裏に浮かぶ。そんな経験は、誰にでもあるのではないだろうか。 私にとってのそれは、茨城県つくば市でのことだった。営業職として忙しく動き回っていた十六年間、毎日のように車を走らせ、各地の施設を訪ねていた。筑波山の麓の町。象徴的な双耳峰はもちろんよく知っていたし、地元では馴染みのある存在だった。 だが、私の記憶…

  • 夜の路上で出会ったふたつの影

    名古屋へ向かう出張の朝。 新幹線の窓の外では、曇りがかった街が、音もなく後ろへ流れていく。 その景色を眺めながら、ふと昨夜のことを思い出していた。 昨夜の帰宅途中、車を走らせ、いつもの信号が赤に変わる。 ここは妙に長く感じる交差点で、ぼんやりと窓の外を眺めていた。 そのとき、一匹の猫が、ヘッドライトの明かりを横切った。 妙に足が短く見えたので、思わず「マンチカンか?」と目を凝らす。 けれどすぐにそれが間違いとわかった。。 その子は身重だったのだ。ふくらんだ腹を抱えて、前足で体を支えるようにゆっくりと歩いていた。 その姿が、一瞬“足の短い猫”に見えただけだった。 おそらく、避妊手術もされていない…

  • 「自分へのご褒美」に罪悪感を覚えるとき

    年齢を重ね、役割が増えてくるにつれて、「自分にご褒美を与える」ということが、なんとなく難しくなってきた気がする。 結婚して、パートナーができる。子どもが生まれて、親になる。仕事では部下ができ、責任を背負う立場になる。そして、自分自身の話をすれば、行者という役割を担うようになってからは、自然と「他者の幸せを祈る」ことが日常になった。 それ自体が嫌というわけではない。むしろ、ありがたく、身の引き締まることでもある。ただ、ふとした瞬間に―― 「自分の幸せって、どこに置いてきたっけ」と思うことがある。 --- 「ねばならない」が静かに増えていく 気づけば、頭の中で「〜しなければならない」という言葉が繰…

  • 願いが叶わないとき、私たちは何を思うか

    祈願をお受けしていると、「願いが叶いました」とご報告をいただくことがあります。その声の中には、喜びとともに「ここまで祈り続けてよかった」という深い実感が込められていることが少なくありません。 一方で、「祈っていたのに、むしろ状況が悪くなったように感じる」とお話しくださる方もおられます。なぜそのようなことが起こるのか?我々のスタンスは「それこそが験である」とおもえるかどうか?です。あなたの変わるべき何かを突き付けられているということ。そのせっかくいただけた験を感謝できないとおそらく悪化の一途をたどるのは私は経験的につくづく思うところです。 また注意してほしいのは「祈願がかなわないのは、その尊と相…

  • 最近はXの投稿が中心になっています。

    ブログを書く場合はデスクの前でどっしり腰を据えて、となるのでなかなか時間が取れずにすっかり滞ってしまっています。 しかしXの投稿は隙間時間にスマホでできるので割と最近頻回に投稿しています。しかもXでも連投して割と長い文章を紹介しています。 また、過去のこのブログ記事も短く要約して投稿したりして最近の信者様にも配慮したりもしています。 このブログ継続していきますが、合わせてXの投稿もチェックしていただけると嬉しく思います。 X リンク https://x.com/lQQznyjr3d4XhpR

  • 蘇った田んぼと祈りの力──荼枳尼天尊と准胝仏母のご加護

    最近、当院にて荼枳尼天尊様・准胝仏母様のご祈祷をお受けになった方から、大変感動的なご報告をいただきました。とても印象深く、また信仰の本質を感じさせる内容でしたので、ご本人のご了承を得て、ここに紹介させていただきます。 准胝院 里見 亮和 様 毎月の荼枳尼天尊様のご祈祷ありがとうございます。 先日、荼枳尼天尊様のご祈祷の効力としか思えない出来事がありましたのでご連絡させていただきます。 自宅の目の前が(東京都所有の観光用の)田んぼなのですが…ここ数年ずっと放置されており、水も入らず枯れた状態でした。幾度役所に連絡しても焼け石に水で、何一つ対策をしてもらえていませんでした。 風光明媚な景色が損なわ…

  • お勤めができなかった日々と仏さまのまなざし

    ご無沙汰してしまい、申し訳ないです💦 今日は「お勤め」の話をしましょうか。 何度かこのブログでも明言しているように、私は双極性障害を患っています(え~!知らなった!?という人もいるのかな(笑))。昔で言うところの「躁うつ病」です。つまり、躁状態では寝食を忘れて何かに没頭できる(たとえば仏像づくりなど)が、うつ状態になるとベッドから起き上がることすらできなくなる。それでも最近は薬も効いて落ち着いてはいますが、たまに躁状態で突っ走ることはあるようです!? さて、これは、私がまだ信者だった頃の話です。 その信者時代、割とうつ状態が強かった。 うつが重症の時、どうなるか? 私の場合は、朝起き上がること…

  • 歯が抜けた。そこに風が吹いた。

    昨日の夕方、前歯の差し歯がポロッと取れた。 その後なんと、奥歯のブリッジがボロリと外れた。ブリッジは奥歯4本にもまたがる、まさに“橋”のように長いもの。それが、その時食べていた食材に混ざって「ガリガリ」と音を立てた。 しかも人前で、食材付きのブリッジを取り出す羽目になれば、そりゃもう汚いのなんのって。 その後も奥歯のブリッジは、食事どころか話しているだけでも外れて、何度も「ガリッ!」と噛んでは、そのたびに口に手を突っ込む繰り返し。 そのたびに、じわっと精神的ダメージが来る。 しかも、ブリッジが外れると、下に残った歯の鋭利な山脈がむき出しになり、何度も歯茎を噛んでしまう。痛いし、泣けるし、たぶん…

  • 無意識に目を惹かれた「多羅菩薩」の意味をめぐって

    昨日、私は日常の如く、堂内で荼枳尼天の供養法を勤めていた。荼枳尼天を拝みつつ、昨日はなぜか数ある仏尊の中から、「多羅菩薩」ばかりが目に入ってくる。「視線が吸い寄せられるような」感覚だ。「向こうから見られている」「語りかけられている」とも思えるような。 こういった「あれ?」と感じたことは放置しない。これが私の流儀。 でも、いたずらに「マジカルな話」に結び付けたりもしない。様々な角度から中立的な解釈を加える。 まずはお堅く神経生理学的視点、つまり科学的視点にも立ってみる。 私たちの脳は、膨大な感覚情報の中から無意識的に「重要だと思われるもの」を選んで処理する機能を持っている。これが「選択的注意(S…

  • 過激な言葉と仏教の布教

    「お前らバカは分かんないんだよ」 元ボクシング日本チャンピオンで、某格闘技系YouTuber・H・V氏は、こういった挑発的な言葉を武器に、SNSの中で強い発信力を持っている。彼は世界チャンピオンではないが、数多くいる世界チャンピオンたちの発信よりも、その言葉の鋭さによって人々の心に爪痕を残していく。 一見すると“炎上商法”にも見えるそのスタイル。しかし彼自身が語るように「見つからない情報は、そもそも意味がない」。つまり、誰にも届かなければ、何を語っても無意味だという現実を彼は知っている。 私は、彼の動画はわりと見る方だが、かといって彼のやり方を全面的に肯定することはない。だが、仏教の「布教」と…

  • 探し物を引き寄せる。~なにかあれば、すっと手を合わせられる距離感~

    探し物にもいろいろある。 なければないで済むもの。なければ困るけれど、代わりがきくもの。そして、どうしても出てきてほしい、けれど誰かに頼むにはちょっと気が引けるような、微妙なもの——。 今回私がなくしたのは、某動物園の年間パスポート。4月に更新したばかりで、1回しか使っていないものだった。 だから、数千円とはいえ再購入するのは少し痛いし、何より「無駄にしてしまったこと」に気持ちが引っかかる。普段は財布から出すことのないカードだが、家の中で財布の中身を整理した記憶もある。ということで、まずは家じゅうをくまなく探した。 探して、探して、また探す。「ここは何度も見たじゃん!」と、自分で自分にツッコミ…

  • 祈りの中に現れる天部尊の個性

    天部尊には「我」がある。もっとも、ここで言う「我」とは人間のそれとは当然ながら違います。天部尊はまだ仏に至っておらず、あくまで修行中という意味では菩薩ともいえる。しかし、だからと言って広義の意味で言う「我々人間も菩薩である」なので我々と同じ境涯であるなんていうのはもってのほかだ。 天部尊には明確な「我」、言い換えれば「個性」と「役割意識」が備わっているという話だ。そして行者はそれを修行の中で少しずつ実感として感じていく。 実際、天部尊の前に座して行をする際(自行の際)、「その尊の個性」を確信する場面にしばしば出会う。それは、目の前で天部尊が姿を現し言葉を交わすといった摩訶不思議体験ではない。日…

  • 【梵字】 ——「種字」に込める祈り

    ここを訪れる方なら「梵字」と聞けば、ある程度「どんなものか」をイメージすることはできると思う。 曰く……我々の日常で目に触れるものとしては、墓石や位牌に彫られた「ア」。五輪塔や塔婆で見られる、地輪「ア」、水輪「ヴァ」、火輪「ラ」、風輪「カ」、空輪「キャ」。ちょっと違った使われ方としては、ファッション向けのTシャツやアクセサリー、さらにはタトゥーなどにも梵字があしらわれることがある。 今さら私が言うまでもないが、梵字(ぼんじ)とは古代インドのサンスクリット語を表す文字だが、肝心なのは我々仏教徒にとっては、それ自体が仏そのものであるということ。 梵字は単なる「装飾」では断じてなく、それ自体が仏その…

  • 〜「足もと」に現れたシンクロ〜

    先日、「足もとにこそ智慧の泉がある」という記事を書いたところ、興味深いメールをいただいた。 送ってくださったのは、当院の信者さん。普段からとても熱心に修行に励んでいて、いずれは得度も目指している方だ。先日、師匠寺である金翅鳥院へ奉仕に同行してもらったばかりでもある。 里見先生 足元…のブログですが、昨日読んだのですが、驚きました。 私は先日の金翅鳥院にご奉仕にいく朝方に同じように足元に水、の夢を見ました。夢の中で、これは夢…とも認識していました。 同じような夢をみて、しかもブログ読者にも共時性が…と書いておられたので、ますます驚いてしまい、やはりメールいたしました。 確かになかなかのシンクロ率…

  • 足もとに何を学ぶ?

    今朝、不思議な夢を見た。 先日、起床時間を一気に「朝方」に変えたと書いたが、まだ睡眠リズムが安定しないから朝方にリアルな夢をよく見る。 私は修験装束をまとい、ひとり山を登っていた。 静寂に包まれた山の空気は冷たく澄み、朝露に濡れた白装束が肌にひんやりと張りつく感じをリアルに覚えている。 金剛杖を握りしめ、一歩一歩を確かめるように進む。落ち葉を踏みしめる感触、岩肌を伝う冷気。こんな時はどこかで「ああ、これは夢だな」と気づいている。でも自身で夢をコントロールするほどに自我はそこに存在していない。 そんな中、不意に足を滑らせかけた。 反射的に金剛杖で体を支え、片膝をつきなんとか転倒を免れる。その時に…

  • 発遣のはなし

    「魂抜き」「お焚き上げ」の質問を受けることが多くあります。 お札や仏画、仏像など、開眼供養したものは「発遣(浄土に丁寧に送り出す)」する、という説明は特に問題がないと思う。 しかし、話はそれほど単純ではない。それは「日本には古くから「依り代(よりしろ)」という考え方があるから。 『形あるものに霊が宿る』という感覚は日本人にとってはごくごく自然なものです。とくに人の姿を模した人形は、昔からその形ゆえに魂が宿りやすいとされてきました。だからこそ、長年手元にあった人形を処分するときには、開眼供養したわけでもないのに、単なる「モノ」としてではなく、感謝とともに丁重に送り出す=発遣(魂抜き)が求められる…

  • 夜型生活を荒療治で矯正──寝る時間だった3:30を起床時間に

    皆さま、ご無沙汰してしまいました。 3月は年度末ということもあり、なかなかの忙しさでブログの更新が一カ月も空いてしまいました。まずはそのご報告とお詫びを申し上げます。 それから、大変遅くなりましたが、3月分の月例札の発送も無事すべて終えました。お待たせしてしまった皆さま、本当に申し訳ありませんでした。今回のお札づくりは、得度を志す信徒さんにも手伝っていただきました。細やかな作業にも関わらず、真摯に取り組んでくださり、おかげで何とか仕上げることができました。この場を借りて感謝申し上げます。 ただ、そのようなありがたい助力がありつつも、私自身もやらねばならないことが山積みで、兄弟弟子から頼まれてい…

  • 星祭りのお札をお申し込みいただいた皆様へ

    大変遅くなりましたが、先日お申し込みいただいた星祭りのお札は、すべて発送を完了いたしました。 今年の厄除けと開運を願い、一体一体心を込めてご祈願いたしましたので、お手元に届きましたら、大切にお祀りください。 お札の内容について 今回お届けしたお札には、以下の種類がございます。 🔹 特別祈祷(黄札):より丁寧な加持を希望された方へ🔹 普通祈祷(白札):通常の星供養をお申し込みの方へ 特別祈祷は、星の善し悪しにかかわらず、より力強い祈願を希望される方へ授与しております。「悪星だから特別祈祷をする」のではなく、「さらなる守護や繁栄を願うための選択肢」としてお申し込みいただけます。 また、お札には、ご…

  • フェネックが眷属だったなら?

    昨日は金翅鳥院で荼枳尼天の例祭があり、私も式衆として随喜いたしました。 さて、荼枳尼天と言えば「お狐さま」です。 何度か記事にもさせていただきましたが、金翅鳥院には『フェネック狐』の「パインちゃん」がいます。荼枳尼天をこよなく信仰する私としては、この『パイン』を愛でないわけにはいかないので!? 私の最近の楽しみは毎回、パインを抱っこさせていただくこと。 昨日は荼枳尼天の例祭というタイミングで、このパインを抱いていたら、「もしフェネック狐が荼枳尼天のお使いだったら?」という妄想を膨らませてみたくなった。 調べてみれば、フェネック狐は北アフリカや中東の砂漠地帯に生息するとある。見ての通りとても小さ…

  • 垣根を超える准胝信仰

    准胝仏母の信仰、日本ではあまりメジャーとは言えないですね。残念ながら。 でも、世界を見渡してみると、ある国では絶大な人気を誇っています。 試しに「cundi」という単語で画像検索をしてみてください。びっくりするくらいの数の准胝仏母の画像が出てきます。 その国とは――「中国」です。 日本の仏教は中国経由で伝わったものがほとんどなのに、なぜ日本ではそこまで准胝仏母が知られていないのか? 不思議ですね。その理由はいくつかありそうです。 なかでも仏教が伝わった時代の違いが関係が大きいのかな? と私は考察しています。 日本に仏教が定着したのは、主に唐代の密教が伝えられたとき。最澄(天台宗)や空海(真言宗…

  • 守護神の手のひらの上

    行が思うように進まないことがある。そうすると、罪悪感を抱くことも少なくない。 特に、それが「天部尊」に関する行であれば、現実世界で厳しいご指導を受けるのではないかと、びくびくすることもある。 確かに、厳しいご指導があることは事実だ。しかし、逆になぜか行は進んでいないのに驚くほどの幸運が続くこともある。 たとえば、ありえないほどの偶然が重なり、状況が思いがけず好転する――そんなことが連続して起こるのだ。 こうした出来事を、行者なら「偶然」とは思わない。「神仏の御加護だ」と受け止める。 するとどうなるか? 「こんなに良くしていただいているのに、行が進まないなんて言っていられない」そんなふうに自らを…

  • 観音さまのお部屋「蓮華部院」にはなぜ女尊が多いのか?

    前回記事は「多羅菩薩の相棒」と題して毘倶胝(びくち)菩薩について詳しく解説させていただきました。 ryona.hatenadiary.jp ブログ記事はいつも通りSNSの「X」に共有していますが、このブログではおなじみの「雨音村雲@藤浪永理嘉(´ 。•ω•。)さま」に考察いただきましたので、紹介したいと思います。 里見ご住職のこの記事と蓮華部院の(特に最初の七尊以外の)諸尊の方々を見てみて思ったんですけど、金剛手院の方々と比べて女尊の方々が多いなぁって言うのと、その女神さまたち、(特にシヴァ派の)女神タントラから輸入された神々が多いのでは?と言う事。 https://t.co/ArlEZPiS…

  • 多羅菩薩の相棒?の話

    今日は観音さまのお仲間の話をしようと思う。 最初に、観音さまが「三尊像」として表現されるとき、一番よく見るパターンはなんだろうか? おそらく阿弥陀三尊像だと思う。すなわち、阿弥陀如来・観音菩薩・勢至菩薩の組み合わせである。 また、観音菩薩が主尊になると、観音菩薩・不動明王・毘沙門天という組み合わせも見られる。 しかし、歴史的に遡ると、インドで最初に三尊像として出現したのは、 観音菩薩・多羅菩薩・毘倶胝(びくち)菩薩の三尊像である。 観音菩薩は当然ご存じだろう。また、ここを読んでいる方なら、多羅菩薩も知っていると思う(ですよね?笑)。 でも毘倶胝菩薩については、初めて知る方がほとんどではないかと…

  • 台湾の信者様からのご報告

    先日『台湾と荼枳尼天信仰』というタイトルで記事を書いた。 ryona.hatenadiary.jp この記事を書くきっかけとなったのは、台湾の方から当院に荼枳尼天祈願のお申し込みがあったことです。この方はまだお若く、日本に来てこれから就職活動をされるとのこと。そのためでしょうか、日本語でメールを送ってくださり、その文章も違和感がないほど流暢でした。 そして本日、「お札が無事に届きました」とのご連絡をいただきました。さらに、祭壇にお祀りされた様子の写真も添えてくださいました。そのお写真を拝見した瞬間、当院のお札と御影が確かに台湾の地に届けられ、そこで大切に祀られていることが、なにより嬉しい出来事…

  • 先祖供養もやはり「日常」から整える

    先祖供養についてご相談をいただくことがよくあります。 先祖供養というと「何か特別なことをしなければならない」と熱を上げて相談してくる人もいますが、本来の供養とは、ご先祖様とのつながりを大切にし、ご自身の「熱を上げる」ことではなく、むしろ心を穏やかにしていくためのものです。そのためには、供養を無理なく続けられる環境を整えることがもっとも大切である、というのが当院の方針です。 中には、「実家のお墓が長年放置されている」「位牌を引き取ったがそのまましまってある」といった話をされる方もいます。その場合は、ある程度、状態を整える必要があることもあります。例えば長く手をつけられていないお位牌がある場合、新…

  • 白衣を着る母は二人いる?〜准胝仏母は白衣を着る

    色身、秋月の如くにして、白衣を着せり。 白衣観音の説明のように聞こえるだろうか? でも違う。これは「准胝仏母」の容姿の説明だ。 彩色のされた御像や仏画をご覧になったことがあるなら気づかれていると思う。准胝仏母は「白衣」を着ている。 なぜ白衣を着ているのか? 白と言えば密教では「息災」の色、であるとか「清浄」という意味を付されることが多いのだろうか。 しかし今回は少し違った観点を考察する。 「白衣は在家修行者の象徴である」 という話がある。 ここからは私個人による見解なので学術的でも儀軌の上でも「そう」と断定できるものではないのだが記すことにする。 准胝仏母の真言が「行者を鼓舞するフレーズになっ…

  • 白衣観音は二尊いる?

    先日は六観音の伝授に加えて、白衣観音の伝授をいただけた。これについては個人的に特別なことのように思えた。 konjichouin.hatenablog.com 一つは私のブログの読者であればご存知の通り私は「星の信仰」に非常にご縁を感じており、まさにこの白衣観音も強力な星供養のご尊格であること。 もう一つは白衣観音のご真言はずっと古くからお唱えしていた経緯がある、ということ。 ということで、今回はじっくり白衣観音について語ってみたいので、今回と次回の二回にわたって白衣観音について詳しく解説してみたいと思う。 まずは、一回目の今回は白衣観音というご尊格は顕教と密教では、本来は違うご尊格として存在…

  • 台湾と荼枳尼天信仰

    大変遅くなりましたが、1月分のお札の発送をすべて完了いたしました。毎月の発送が遅れがちとなり、ご迷惑をおかけしております。おかげさまで、祈願のご依頼が増えてきていることから、平日の仕事をしながら、すべて手作りでお札を準備し、さらに発送業務も一人でこなすことに限界を感じ始めております。今後、皆様にご迷惑をおかけしないよう、対策を検討してまいりますので、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。 そういえば、今月は台湾の方へのお札の発送もございました。近年、インターネットを通じて海外の方々にも当院のブログをご覧いただき、仏教信仰に関心を寄せてくださることを大変ありがたく思っております。以前、オラ…

  • 僧侶に必須な能力とは?

    僧侶に必要な能力とは何だろう? 今回は、祈祷が効くか効かないかというシビアな話ではなく、僧侶として日々の勤めを続ける中で、「これは必要だな」と実感した能力についてお話ししたいと思う。 私が考える僧侶にとって必要な能力は、「書道」と「古文読解」である。 しかし、残念ながら私はこのどちらも得意ではない。 一方で、私が比較的得意としている仏像の制作や仏画の作成は、確かに仏教に関わる技術ではあるが、行者や僧侶として必須の能力とは言えないだろう。 書道については、「苦手」と言いつつも、小学生の1年生から6年生までの6年間、書道教室に通っていた。それでも上達した実感がないということは、つまり「才能がない」…

  • 世界線が変わった感触~これも神仏のご加護?

    本日、星祭りの記事で「月曜星」と「木曜星」の解説をようやく終え、全ての星に関する記事をアップしました。これで一段落です! なので、本日三投稿目!(エライ!) さて、今回は少し別の話題をしたいと思います。実は、「X」でこの話題を軽く呟いたところ、予想以上の反響があったので、せっかくなので、こちらのブログでも共有したいと思います。 つい先日のことです。 就寝前、突然全身が熱くなり、関節や筋肉まで痛み始めました。体温を測ると38度超え。年末にインフルエンザにかかった記憶がよみがえり、「またインフル?それとも今度は新型コロナ?」とブルーになりました…。 その日はすべての予定を切り上げて市販の解熱剤を飲…

  • 木曜星 良い種を植えていれば大きな木が育つ

    最後の木曜星は日曜星同様に「大吉星」です。 「木」がなぜ「大吉」なのか? イメージとしては小さな小さな「種」だったものが「大きな木に育った」とイメージするのがいいと思います。 そう考えると「良い種」を植えて、「善行を積み重ね」という結果であれば「大吉」ですが、「悪い種」を植えて、「悪行を積み重ね」という結果であれば「凶」になりかねないということは心しておきたいところ。 日ごろの行いがいい皆さんにはいらぬ心配ですか!? さて、九曜星の解説は各々の星ごとに分けて解説してきましたが、少し各星間の「関連」という話をしたいと思います。 師僧のブログ記事にはこんな解説が載っています。 『流れとしては日曜に…

  • 月曜星 辛く暗い年が「明ける年」

    月と言えば、夜輝く星としては最大の「明るさ」ですから、日曜星の「太陽」同様に吉星です。運気の流れ的には「火曜星」「計都星」と辛く暗い年がようやく「明ける」」という年になります。つまり何事も「好転する」という意味合いを強く意識すると上手くいく年。例えば「事業のV字回復のチャンス」「新しい恋人と出会うチャンス」「人間関係を修復するチャンス」など。 ただ、タイトルにある通り「太陽」と違うのは月には「満ち欠け」があるので「不安定さ」「移ろいやすさ」「表裏一体」といった意味合いを併せ持つことにも注意しておきましょう。さらに月=母性からくる「受容」の象徴は「受け入れる」姿勢の重要性を説き、つまりは無敵感で…

  • 計都星 彗星のごとく「悪いもの」が尾をひく

    三面忿怒形にして九龍冠(三龍冠)を戴き、半身を雲中に包む。 計都星のお姿です。 羅睺星のところでも解説した通り、ご覧の通り『羅睺星』の御姿と、そっくりで「九龍冠」か「三龍冠」かも混乱があるようで文献によって逆転しているものがあります。私は図像集の「仏像図彙」に倣って「三龍冠」で描きました。ただ『羅睺星』同様に龍の姿を「仏像図彙」にある「蛇」ではなく「龍」にしています。 さ、計都星は『彗星』です。天文学的にその正体が判明するまで、「天で尾を引く」『彗星』は洋の東西を問わず「恐怖の的」だったことは多くの方がご存知の通りです。 そんな彗星だから計都星としてもポジティブな星になろうはずがないのはご想像…

  • 火曜星 『業火の苦しみ』の年と言われる「最悪」の年。

    『業火の苦しみ』の年と言われる「最悪」の年。 「火」には「火急」という言葉からも分かる通り「すぐに燃え広がる」というイメージが中心にあります。例えば病気であれば「急性の病」、お金であれば、短期的に「火の車状態」になる、突発的な事故等。何事も「じわじわくる」のはなく「一気に来る」ので注意が必要。 また、さらに厄介なのが、翌年に同じく「凶星」である「計都星」が控えてること。「短期的」なら翌年に持ち越さないと思いきや、さにあらず翌年まで引きずる可能性がある。 「業火の苦しみ」というタイトル。仏教徒であればここにある「業」という文字にはしっかり意識を向ける必要があります。つまりその人がもつ業は人それぞ…

  • 日曜星 ~太陽の光はすべてを明るみにする~

    日曜星が象徴するのは「太陽」です。 太陽といえば、多くの人が「プラス」「ポジティブ」といったイメージを抱くでしょう。そのため、日曜星は基本的に「大吉星」と位置づけられます。ただし、この「吉」は、私たちは「努力してきた人の成果が実を結ぶ」という意味で解釈します。裏を返せば、「努力を怠る」「誠実さを欠く」といった行動は、太陽の光に照らされることで真実が露わになり、必ずしも吉にはならない点に注意が必要です。 たとえば、恋愛で不誠実な行動を取れば、それが明るみに出て関係が破綻する可能性があります。勉強をさぼれば、努力不足が明らかになり成績が下がることもあるでしょう。 少し脅かすような話になってしまいま…

  • 金曜星は「変化」の年。大富豪も死も「変化」に変わりない

    金曜星(変化運) タイトルにもある通り、この星にとってのテーマは「変化」。その性質は「吉」でも「凶」でもなく、一応「中吉」とされています。 変化にはさまざまな形がありますよね?例えば、「環境の変化」に対応しなければならない年かもしれませんし、「自ら変化を起こす年」になる可能性もあります。前者であれば、変化に柔軟に対応するための準備が必要ですし、後者であれば、「変化をポジティブに捉え、プラスの結果に導く努力」が求められるでしょう。 つまり、「変化」という言葉自体には「良い」も「悪い」も含まれています。 たとえば、事業が成功して大富豪になるのも「変化」ですし、人生で最大の変化、つまり「死」もまた変…

  • 水曜星 キーワードは「交際」 結婚のチャンス!?

    水曜星は交際運が活発な星。「交際」という言葉を、少し読み砕くと「交際が広がる」というように新規開拓というプラスの意味あいがあること。また、逆に「交際」には「出費が伴う」という注意すべきニュアンスが含まれます。 よって水曜星の方は、新規に何かを始めるにも無計画だと「出費」に苦労することになりあおすです。計画的に、慎重にを意識しましょう。 恋愛運の年でもあり未婚の人は結婚のチャンス。また趣味、娯楽や贅沢品による散財は注意。病は歯や口内炎に注意。 水曜星は旧暦で以下の生まれの人です(1月、2月生まれの人は、新暦との年が異なることがあるので要注意です) ※星祭申し込みの方は、こちらで星をお調べしますの…

  • 土曜星 「無茶は控えなさい」という年です。

    今回は、土曜星の解説です。 まずお姿は土曜星は老人形にして牛に乗り、錫杖を執り、二童子を従える、とある。 「なぜ裸形の老人なのか?」の出所(でどころ)は、いろいろ調べましたがいまいちはっきりしないですね。「老人形」の神さまと言えば思い浮かぶのは「寿老人」「福禄寿」といった道教の神さま、仙人。密教では一二天の内「火天」。修験の役行者もそうですね。あとは稲荷伸でも老人形はよくあるお姿です。土曜星は「裸形である」とあり、図像集の「仏像図彙」でも中国風の官服ではなく、条帛の偏袒右肩 になっていますから、道教風ではないのでインド神話の仙人を起源とする可能性もありますね 土星は基本的に先の『羅睺星』の時に…

  • 羅睺星 見えない攻撃を防御するには?

    今日のタイトルは『羅睺星』です。羅睺星は九つある星の中でも「大凶」にあたる星。ちなみに「大悪星」と言えば、この羅睺星と計都星と火曜星の三つ。それぞれ特徴はありますが、とりあえず「超やばい年」と認識しましょう。 『羅睺星』は旧暦で以下の生まれの人です(1月、2月生まれの人は、新暦との年が異なることがあるので要注意です) ※「旧暦が分からない?」という人は以下のサイトでお調べください(西暦〇〇〇〇年〇月と入れると一か月分の新暦・旧暦対応表が出てきます)。 旧暦カレンダー - 高精度計算サイト 羅喉星(らごうせい)大凶【1歳スタート】 年齢(数え年) 生年(和暦) 生年(西暦) 1歳 令和7年 20…

  • 星まつり 受付開始!

    星祭のご案内を改めて致します。 星祭は妙見菩薩法にて修法致します。 一昨年から去年にかけてお像を自作させていただきました。曰く、尊星王菩薩、多羅菩薩、文殊菩薩、荼枳尼天。 過去にはこれらのご尊格は、不思議と「星供養」に大いにかかわるご尊格なのは過去記事に書いた通りです。 ですから今年からはそられのご尊格にも十分バックアップに入っていただくことにします。 志納料は、九曜星全て一律¥3,000にて承ります。 下記リンクよりお申込みください。 星祈祷 ただし、「大凶星(羅喉星、火曜星、計都星)等、凶星が気になるという方は、備考欄に「特別」と入れてくだされば、別途、修法致します(特別祈祷は¥10,00…

  • 呪術回戦に学ぶ仏教と越三昧耶

    「呪術廻戦」見てました?ついに最終巻が12月末に発売されましたね! 実は私はアニメ派なので、原作はまだ読んでないんです。でも、残念なことに、どこからともなくネタバレ情報が入ってきちゃって、だいたいのエンディングは知っちゃってます……(-_-;) さて、「呪術廻戦」といえば、芥見(あくたみ)先生が仏教に詳しいことで有名ですよね。特に登場キャラクターが密教の「印」を結んでいるシーンは話題になりました。まあ、アニメや漫画でそういう演出はよくありますが、この作品が他と違うのは、芥見先生がその「印」の意味をちゃんと理解した上で描いているってところ! 私は密教行者なので、「印」に関して詳しく話すことは「越…

  • 光って見えた盾の正体~エピソードを拾っていくスタイル

    今朝、ある部長の机に置かれた「盾」に目を奪われた。 気のせいかもしれないが妙に光って見える。 でも距離があるのでそれが何の盾なのかはわからない。 我慢しきれず、さりげなく部長のデスクに近づいてみた。 おやおや? 「部長、それどこで手に入れたんですか?」 といきなり声をかけてしまった。 「あ、これは先日面会した中国メーカの○○がお土産で持った来たものだけど?」 唐突に話しかけた私に、部長はなんとも怪訝な表情。 「それ、敦煌のお土産ですよね?」 部長の怪訝な表情には目もくれずぐいぐいと問い詰める私。 「え?そうなの?その会社、上海だけど?」 「部長、それ知ってますか?」 もう、尋問する刑事にように…

  • かわいい「黙れ小僧!」とおすすめブログと昨日の補完投稿紹介

    黙れ小僧!!にしてはかわいい画像。ちなみに山犬ではなく白狐さんです。 黙れ!小僧!……にしてはカワイイ♥ https://t.co/VVgDJt20Wp — 里見亮和(僧侶) (@lQQznyjr3d4XhpR) 2025年1月8日 ということで、上の記事のように昨日SNS「X」で私がリポストした投稿をあと2つほど紹介したいと思います。 まずは、私と同じはてなブログを運営されている「猫村(とまのす)」さんの記事です。民俗学に詳しい方なのですが、私はこの方の文章がとても好きでこのブログのファンです……というかもっと言えばこの方の文章が私が目標とする文章です。それもそのはずで、この方は副業で「書き…

  • ムスカ大佐に学ぶ?「金剛手菩薩」の巻

    『天空の城ラピュタ』でムスカが天空のラピュタから雷のような一撃で地上を焼き尽くす圧倒的な破壊力を示すシーン……覚えていますか? ムスカは、このラピュタの雷(いかづち)を『旧約聖書の「ソドムとゴモラ」』や『ラーマーヤナ』の「インドラの矢」にたとえて劇中で説明しています。 我々仏教徒としては、後半の「インドラの矢」という部分に注目すると面白い話が見えてきます。 『ラーマーヤナ』やヒンドゥー教の神話では、雷神インドラが登場し、稲妻の力を持つ「ヴァジュラ(vajra)」という武器を用いて邪悪なアスラ(阿修羅、悪神の一族)を一撃で焼き払うシーンがあります。 このインドラの武器「ヴァジュラ」が、ムスカの「…

  • 護法神のこと~天部尊に嫌われるな

    『護法神』という言葉を知っているだろうか? まあ、文字を分解すればおのずと「意味」は想像できると思いますが。 「法」を「護る」「神」ですね。 「法」とはむろん「仏法」のことです。 一つの答えを言えば、皆さん大好き(?)天部の神さまは概ね「護法神」になります。だから「護法天」なんて言い方もしますね。 つまり皆さんが大好きな弁才天や毘沙門天や聖天や、私の好きな荼枳尼天や焔摩天や摩多理神もみな「護法神」です。 「仏法を守る神さまが、どうして私たちのお願い事を聞いてくれるのか?」と疑問に思いませんか? 実はこれはとても重要な疑問です。 『仏法』とは、もちろん仏様の教えです。なら護法とは経典を護ること?…

  • 猫のキモチを知る それも修行のうち

    久々に昨晩は保護猫「しゃみぃ」に夜中、2回ほど指を噛まれた。以前のような「ガチ噛み」ではないが、目が醒めるほどには痛かった…… ここ数日は、どうも猫達がピリピリしていた。 基本的には猫の大敵は「環境の変化」である事は、猫好きの方ならご存知の通り。 ただわれわれがもう少し突っ込んで知っておくべきことは、猫にも性格があって割と環境の変化を気にしない猫もいるが、とても神経質な猫もいる。 我が家の猫たちが年末年始にピリついていたのは、我々のリズムが年末年始モードになっていたこと。 「飼い主の生活リズムが違うだけでストレスになるか?」 なんて思ったら大間違い。猫は、たったそれだけのことで大病にかかること…

  • 所作は感覚とイメージが大事?

    先の記事では「所作(しょさ)」について詳しく話しました。 「所作」って、突き詰めれば「日常の動作も全部含む」のが理想形だと私は思っています。 でも、普段からいちいち全ての動作を気にして動くなんて、正直現実的じゃないですよね。 だから、まずは「決められた動作」をしっかりできるようになることで、それが日常の動作にも波及していくのを期待するのが正解だと思います。 昨日は密教の修行における所作の話に集中しましたが、正直、多くの人にとってはピンと来ない話かもしれません。 なので今回はもう少し皆さんにも参考になる話までもっていきたいと思います。 まず、何も言わずに以下の紹介動画をみてください! 動画は、宇…

  • 所作が整えばおじさんでも「美人」になれる!?

    今日は『金翅鳥院』で大般若会があった。私も式衆として随喜させていただいた。 式を終えた後、ある知り合いから…… 「美人になりましたね」 と言われた。 誰が美人だって? どうやら、私が、らしい。 「おいおい、笑わせんじゃね~ぞ?!」 私の容姿を知る人はみなそんなリアクションをしたに違いない(笑)。 確かに五十五歳のおじさんをつかまえて「美人」と形容するのはおかしな話だ。 でも、私を「美人」と言ったこの方は、ある業界?ではとても有名な方で、ちょっと(かなり?)感性が吹っ飛んでいるので、この感想もさもありなんだったりする。 「美人」というのは一般的には「美しい女性」というイメージでしょう。でももちろ…

  • 今年もよろしくお願いします。 月並みですが今年の抱負など

    新年、明けましておめでとうございます。 本年も皆さまの信仰心とともに、准胝院を通じて神仏のご加護と気づきをお届けできるよう努めて参ります。 昨年は、まさに一年前の今日に荼枳尼天供の加行をスタート現在では、おかげさまで当院でも人気祈願のご尊格になりました。またその荼枳尼天の本地仏である文殊菩薩像の製作から祈願を始め、多くの方にそのご利益を体感いただけた一年でもありました。 さて、2025年は 巳年 にあたります。 蛇は智慧や変容を象徴する神聖な存在です。ご存知の方は多いと思いますが蛇と言えば弁才天ですね。ただ、当院の荼枳尼天像も「蛇」を「七頭」ひきつれているのはご承知の通り。ですから今年も荼枳尼…

  • 本年はお世話になりました

    今年最後の投稿です。 2024年も、多くの皆様のご支援と温かいご縁に恵まれ、大変感謝の一年となりました。 特に、多くの方々と信仰を共有する場が増えたことが何よりの喜びでした。 また、当ブログを通じて、多くのコメントやご感想を頂けたことは、私たちにとって大きな励みとなりました。ありがとうございます。 来年も引き続き、皆様の修行と信仰の一助となる情報を発信し、オンラインを含む学びの場の充実を図っていきたいと考えております。 これからも変わらぬご支援とご意見をいただけますと幸いです。来年が皆様にとってさらに実り多い一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。 では、どうぞ良いお年をお迎えくださいま…

  • 驚異の創意工夫と熱意

    こんな品物が届きました。 歯医者で見かけるやつでしょ? 鋭い! と言いたいところだが、確かに同じ「スパチュラ」という名称の道具だが使う目的は異なります。 当たり前だけど。 これから私が歯医者になるってこと、さすがにないでしょう(笑) 私の場合は「仏像作成」のために購入しました。入っていた箱はこんなイメージです。 箱にあるのは「フィギア」や「ドール」でしょうかね。プロの方が監修した品物。石粉粘土や樹脂粘土の作成にはなくてはならない「道具」です。 いままでは100円均一のものを使っていたのだが(←おい!!)、そろそろちゃんとした道具をそろえようと思った訳です。 100円のヘラ↓ 「フィギア」という…

  • 疫病退散を深く考えた

    月曜から喉が痛く、関節の節々が痛み、筋肉も痛み、だるくて、食欲もなく……。ただいまインフルエンザに罹患中です。 5日が経過したので、すでに回復に向かってはいますが……まだ微熱が続いています。 年末年始は、かなりの頻度でインフルエンザにやられます。 もちろん季節柄、インフルエンザが流行する時期ではありますが、行者的な観点から、この時期に一年間たまった「膿み」が吐き出されるのかなあ?なんて妄想をしたりします。 ただ、今年が不幸中の幸いだったのは、明日から始まる冬休みに入る前だったことです。おかげで休み中ずっと床の中で過ごす羽目にはならずに済みそうです。 さて、インフルエンザは、つまり「疫病」という…

  • ポーランドの方による地蔵菩薩と多羅菩薩比較

    まだまだ続きます。 ポーランドの方との仏教談義 先の記事で『地蔵さまのお姿の話。この方は地蔵菩薩の中でも僧形ではない化身、たとえば多くの頭や腕を持つような密教的な形態についての情報を探しているとのことでした。』と記事にした。 ryona.hatenadiary.jp これについて、私からは以下のような返事をしています。するとその返事に対してまたお返事が来たのでご紹介したいと思います。 以下私からの返事 〇〇様 あなたのご質問に、私の知識と理解の範囲内でお答えしたいと思います。ご存知かもしれませんが、日本の密教(真言宗と天台宗)は中期密教に属し、チベットの後期密教とは異なります。そのため、〇〇さ…

  • フェネックとチベット仏

    今日は、師僧のお寺『金翅鳥院』の大掃除でした。 仕事を終えたら、ご褒美のフェネック狐「パイン」の抱っこタイム。 鳴き声がかわいいです。 今日は師僧のお寺で大掃除でした。終わったてから、フェネック狐「パイン」にご褒美頂きました。#フェネック pic.twitter.com/4Gvn2KDQYt — 里見亮和(僧侶) (@lQQznyjr3d4XhpR) 2024年12月22日 また、貴重なチベット仏を拝受賜りました。 クルックラー尊、ヤマの父母和合尊、カラス面のカーカースヴァーラ(カカシャ)の父母和合尊です。 カラス面のお像の知識がなかったので、いろいろ調べたのですが、名前くらいしか情報が得られ…

  • 荼枳尼天さまの催促?~柑橘系お供物の話

    「偶然、戴いたので」 と信者さまが持参くださったお供物。 ご覧の通りの柑橘系果物。 以前もこの方は、偶然柑橘系のお供物をくださったことがあった。 むろんここの読者であれば「柑橘系」が荼枳尼天さまのお供物であることはご存知の通り。聖天さまでいうところの大根だ。 我々行者はそんな時はきまった「さては、荼枳尼さん催促したな」と想像したりする。 かといってこの方は荼枳尼天信者さまではなく、天部に関しては古くから他所の聖天を篤く信仰する方。 これをもって荼枳尼天様にご縁があるとかいうのは早計かもしれない(そうかもしれないが)。それよりも普段からしっかり信仰されているおで当院の神仏のとも繋がりやすい状態な…

  • シンクロナイズド・睡眠グ

    癒しの猫画像シリーズ。 冬になると、白猫「みいこ」と三毛猫「檸檬」は、二人より添って寝ることが多くなります。まっこと仲良いのでござる(^^)それでも今回は特にめずらしいダブルニャンモナイト姿!! 「シンクロナイズド・睡眠グ」といったところか(笑) このパターンが珍しい理由は、三毛猫「檸檬」の性格に起因します。古くからの読者の方はご存じだ思いますが、三毛猫「檸檬」はとにかく警戒心が強い猫で、里親探しのトライアルでは、逃げ回りすぎてなかなか里親が見つからず苦労した保護猫です。 それでも縁あってうちに来てくれた猫。 だから人前で無防備で寝ること自体、当時ではありえなかったんです。反対に白猫「みいこ」…

  • ポーランドの方から地蔵菩薩の容像について聞かれた

    以前の記事で紹介したポーランドのチベット仏教徒の方が、地蔵菩薩の姿をいろいろ調べているとのメールをもらった。 日本では地蔵菩薩の「お姿」はとてもポピュラーなものです。 「笠地蔵」なんて物語だったあるし、道端の石仏の多くはお地蔵さまです。 余談だが、この方は、最初のメールで「羯尸底・ガルパ」「阿迦奢・ガルパ」をよく信仰しているとあった。恥ずかしながらこの2つの名前を見て最初は「???」の文字が頭に並びました。でも「ガルパ」とあったので「ああ」と思い調べると予想通り。「羯尸底・ガルパ」は「クシティ・ガルパ」であり「阿迦奢・ガルパ」は「アカーシャ・ガルパ」であることにたどり着きました。 ここまでくれ…

  • あ〜!!

    あ〜!!時間がない!!

  • 子供たちの命を守るため武道・格闘技は有効な手段なのか?

    この文章を読んでいる皆さんもご存じのことと思いますが、つい先日、北九州のマクドナルドで女子中学生が刺殺されるという痛ましい事件が起きました。まず初めに、今回の事件で尊い命を落とされた少女とそのご家族に心より哀悼の意を捧げます。突然の悲劇に見舞われたことを思うと、言葉もありません。残されたご家族の深い悲しみを想像するとともに、二度とこのようなことが起こらないことを強く願わずにはいられません。 ニュースでは犠牲となった少女には防御創がなかったこと、さらにナイフによる刺傷は一つだけであったことが報道されています。わずか一刺しだけで命を奪われてしまった事実に、武道経験者の私は思うことが多くありました。…

  • 中山美穂さんの急死は他人ごとではない

    中山美穂さんの急死は、多くの方がびっくりされたと思います。彼女は私より一つ年下なのでガチの同世代です。だから彼女の死は全く他人ごとではありません。浴室でなくなっていたということは、ヒートショックだった可能性が高いと言われていますね。 私は仕事がら心臓に関する医学知識に触れることは多いので、今回の件にかかわる「ヒートショック」についてまとめてみたので参考にしてください。 ※とはいっても私はドクターではないので、最後に正確な知識のため参考になるサイトのリンクを張りましたのでそちらも併せてお読みください。 寒い冬になると、家の中でさえ温度差を感じることが多くなる。特に入浴というタイミング。暖かいリビ…

  • 得度希望者のこと

    信者さまの中で、「得度がしたい」という方がお二人いる。 ただ、当たり前だが、得度は願っても誰にでも許可できるものではない。 天台寺門宗で得度するということは、「準教師」という立場になることであり、信者ではなく「修行者」、そして「指導者」という側の人間になることを意味する。 だからこそ、「得度」には簡単にこぎつけない。「そんなこととは知らず」といった当人の希望と現実との齟齬が生じることがあってはならない。師僧はその人を見極め、より慎重に判断しなければならない。 お二人は熱心な准胝信者さまであり、准胝独部法も日々修行されている。また、本来的には僧侶とは真逆の話になるが、お二人とも仕事場で責任ある役…

  • 若者へ 祈りの中で得たひとつの答え

    最近、悩み多き若者の相談に乗ることが多い。 話していると思うことがいろいろある。特に感じるのは人間の能力は一様ではないということ。むしろ、多様性があるからこそ、人間社会は成り立ち、そして強くあるのだと思ので、それについてネガティブに思うことはない。 しかし、他人と自分を比較することでしか自己評価ができない人が多いことは大いに問題があると感じる。他人基準で自分の価値を測るという行為は、ある意味では「自分の自己評価が他人に支配されている」ということでもある。 社会生活の中では、プラスに働く能力もあれば、あまり評価されない能力もある。「幸せな暮らしができる」という最低限の基準を考えると、人によっては…

  • 供花(くげ)と華道

    最近お気に入りの「癒し動画」がある。 猫だと思いましたか? 今回は違うんだなあ~ 一つだけリンクしてみますね。 www.youtube.com ご覧の通り「生け花」の動画ですが、日本の華道とはどうも趣が異なります。 この動画に出てている方を少し調べてみると、伝統的な中国の華道の方というよりも現代アート寄りの人だと分かりました。 『Mr. Gong(「動画に人)は伝統的な花の美意識をベースにしつつ、現代的で革新的なアートスタイルを取り入れたアプローチをしているアーティストと言えます。彼の作品は、単なる伝統再現ではなく、現代の視点やデザイン感覚を取り入れた花芸を目指しているように見えます(Chat…

  • 弁才天即荼吉尼天即〇〇〇

    先日の金翅鳥院の大祭では、本堂に「八臂弁才天」のお軸が祀られていた。 でもこのお軸の弁才天。他所で見たことがないとてもめずらしい弁才天。 師僧のブログに参考記事があります。 konjichouin.hatenablog.com このブログ記事にある通り、なんとキツネと龍に乗っている。 分かりやすいようにイラストソフトで描いてみました(ほぼ写真のトレースですが)。 全体から醸し出される雰囲気には、かなり荼枳尼天が混ざりこんでいます。 持物を見ても、八臂のうちの四臂は、当院の四臂荼枳尼天と全く同じです。 また龍に乗る尊格で思い浮かぶのは、このお方でしょうか。 ちなみに荼枳尼天と尊星王菩薩同一説は以…

  • 神仏の声がした?おいおい待てよ💦

    昨日、文殊菩薩から「ダメ出しがあった」という話をさらりと記事にしたのだが、いろいろ反響があったのでもう少し詳しい説明が必要だと思った。 で、あれこれ考えていたら、偶然パラパラとみていた過去記事にまさに「ドンピシャリ」の記事がありました。 是非以下のリンクから、その過去記事を読んでみてださい。 ずいぶん前に書いた記事ですが、概ね意見は変わっていません。 ryona.hatenadiary.jp 祈願のお申込みについて 本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。 本尊准胝仏母祈願 当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。 荼枳尼天尊祈願 荼枳尼天とは…

  • 文殊菩薩のお札、お守り発送遅れています(滝汗)

    先にご連絡した文殊菩薩祈願のお札の御影。 文殊様より「ダメだし」がでたので(と、勝手に私が思っているだけかも!?) 再度、御影の整えてお札を作り直して拝み直して……ということが発生しました。 大変申し訳ございません。明日には速達で発送いたします。 御影を描く場合は、より慎重に描かないとならんと、痛感しました(大汗) ↓新しいお札 祈願のお申込みについて 本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。 本尊准胝仏母祈願 当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。 荼枳尼天尊祈願 荼枳尼天とはお稲荷さまの仏教でも呼び名です。 商売繁盛、学業増進、立身出世な…

  • 車は私の身体?~体外離脱と即身成仏~

    今、自家用車を車検に出したのだが、修理費が30万以上かかるので、買い替えるか悩んでいる……。 ところで、車に少しでも傷がつくと異様に落ち込む人がいる。 「車のボディーは無意識的に自分の肉体の延長という錯覚が生まれる」 心理学や哲学や脳科学で割と議論される内容だ。 昔、私もこれを聞いたとき「そうそう!」と妙に共感したことを覚えている。 そう考えると、見栄えのいい車や大きな車を選ぶ人は、自分を大きく見せたいという無意識の衝動がある……なんて意地悪な話をする人もいる。私はしませんが(笑)。 私が今日する話は、車と肉体に関して、意地悪な話ではなく、皆さん大好きな「スピリチュアル」の話です(笑)。 この…

  • ポーランドの方とのメール紹介~多羅菩薩さまが結んだご縁~

    先の記事で予告した通り、このたび、ポーランド出身の方からいただいた心温まるメールをご紹介いたします。このブログが緑多羅菩薩がポーランドの方ともご縁を結べたことに多羅菩薩さまにも大変感謝しております。 ※ご本人の希望もあり、日本語は分かりやすく私が修正したものを掲載しています。 ポーランドの〇〇様からのメール 日本語: はじめまして。〇〇と申します。申し訳ございませんが、日本語の読み書きができませんので、翻訳ツールを使ってメールを書いています。 私はジエロナ・タラ(ジエロナ:zielonaは緑のことなので緑多羅菩薩のこと)の写真を探していたところ、あなたのブログに掲載されている写真を見つけました…

  • ポーランドの多羅菩薩信者さま

    「美しい姿」というタイトルのメールが届いた。 メールを開くとたどたどしい日本語が書いてある。 最初はいたずらメールかと思った。 しかし、読んでみるとグリーン・ターラーの写真を探していたらこのブログ記事にある私が作った(もしくは描いた方か?)多羅菩薩にたどり着いたそうです。そして、その姿がとても美しく感動したと書いてあった。 わざわざ翻訳ツールを使って、その内容を日本語のメールでくれたのだ。 なんともうれしい話だ。 お国はポーランドだと思うのだが(お名前から推察するに)、仏教に興味を示す人が増えてきていると書いてくれていた。しかし天台宗はほとんどの人がしらないことを嘆いたいました。まあ、それは仕…

  • お札発送しました。

    11月度のお札はおおむね発送いたしました(一部、明日、明後日)。前にも同じ記事を書きましたが、お札の発送が月末にシフトしております。 お待たせして申し訳ございませんが、ご理解の程お願い申し上げます。 また、先にご案内申し上げた文殊菩薩の祈願に関しても、初回ということもあり少し時間をかけて修法いたしましたので特に発送がおそくなりました。お待ちいただいた皆様、本当に申し訳ありませんでした。 以下、お札のデザインです。 お札の文殊菩薩の御影は、むろん住職自作の文殊菩薩立像をうつしたものです。 文殊菩薩祈願受付中。 「三人寄らば文殊の知恵」というように智慧を象徴する尊格です。学業増進祈祷、無明を断ち切…

  • 九尾の狐を深堀する~仏教と九尾の狐の話~

    当院の荼枳尼天のお姿は天尊の頭頂に黄金色の狐がいます。しかもそのお狐が「九尾である」事に「おや?」と思われた方もいたでしょう。九尾の狐って仏教と関係あるのか?という疑問も当然あるでしょう。 ……ということで、今回は諸説交えて九尾の狐と仏教というテーマでフランクに考察していきたいと思います。 まずは「九尾の狐」について基本から確認していきましょう。 詳しい人は九尾の狐と聞いて、まず思い浮かべるのは中国の妲己(だっき)や日本の玉藻前(たまものまえ)といった伝説的な妖怪ではないでしょうか? あ、そうそう、ポケモンにもいました(笑) zukan.pokemon.co.jp 九尾の狐は神秘的で妖艶、そし…

  • 今日のにゃんこ

    ↑写真だと分かりにくいですが、私の両脚の上でくつろぐシャムミックスの「しゃみい」です。手足が白いのが、純血のシャム猫との違い(純血の手足はこげ茶色)。最近急に寒くなって、毎日、就寝的には私の布団に入ってきます。益々距離が近くなって嬉しい限りです。ちなみにさくら猫です。 ↓ダブルニャンモナイト?!二人で暖めあっています。 ↓仲良し美人姉妹。 みいこ。この子もさくら猫です。 ↑檸檬、エアコン前を占拠

  • 奥の院と飯縄権現と荼枳尼天とパインちゃんと

    先週末、長野県の「飯縄山」の麓にある金翅鳥院奥の院へ随行させていただいた。 konjichouin.hatenablog.com この奥の院は、我々一門では、8日間籠って「不動真言十万遍」の修行をする道場でもある。そういった意味では誰もがお世話になった場所なのだ。 そうそうかつて記事にした、私が救急搬送されたのが、この道場での修行中の出来事です。 ryona.hatenadiary.jp さて、飯縄信仰と言えば関東の方であれば高尾山薬王院護摩堂の飯縄権現のイメージが強いのかもしれないが、むろん発祥は長野県の「飯縄山」の方だ。 私は図らずも八王子に越してきた。師僧に出会い出来た、飯縄権現さまとの…

  • 火消という共時性

    今、特急あずさにのって長野県松本市に向かっている。 先月から今月にかけて会社で起こったトラブルの「火消(ひけし)」に全国への出張て奔走している。現在は本社勤務だが、営業経験が長いのでユーザー対応での「あやまり侍」役は私となっている、 今日は、金翅鳥院で火消三昧。上述のように、松本出張の「火消」で私は随喜できないが、奇しくも「火消」というシンクロ。 ……プラスと考えたい。 konjichouin.hatenablog.com 文殊菩薩祈願受付中。 申し込みは以下リンクより 文殊菩薩祈願フォーム 祈願のお申込みについて 本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。 本尊准胝仏母祈願 当院…

  • 准胝院ではどう動く?

    先の文殊菩薩祈願の記事にコメント頂きましたので、ご紹介致します。 コメント頂いたのは、豊川吒枳尼真天の篤信者様であり、このブログの古くからの読者様でもあるどうたぬきさまです。 どうたぬきさんは、かねてより当院の神仏に対して深い考察をしていただけているので、文殊菩薩単体で見た功徳にとどまらず「准胝院の文殊菩薩ならこんなお働きをするだろう」という内容なのでとても興味深いです。 ……ということで、以下引用てす 『看護学部、医学部目指している学生さんなんかドンピシャじゃないですか?研究職、専門職として道を究める者、孤高の道を歩む職種の方々も文殊の智慧を祈るには相応しいのではないでしょうか。AIエンジニ…

  • 文殊菩薩祈願~無明を断ち切れ~

    もともと荼枳尼天の祈願をする際に、そのパワーが強烈すぎるゆえにその「抑え」として師僧のご助言もあり文殊菩薩を作成し、お招きするに至った。 つまりは荼枳尼天祈願をするために、荼枳尼天の本地仏として修行させていただくこためです。一門では聖天様を拝むためには、十一面観音さまを拝むことが必須であることに近しい意味です。 ただ、文殊様は荼枳尼天の本地として「しっかり修行させていただく」ことはもちろん生涯継続しつつも、本来的には「智慧の尊格」として衆生を導く存在です。だから本来のお働きとして「衆生を導く」ために活躍いただくのが本義と思い至りました。 勝手な妄想かもしれませんが文殊菩薩さまを目の前に修法する…

  • 言語の力と虚空蔵菩薩

    突然ですが、あなたはいくつの言語を話せますか? 残念ながら、私は日本語しか話せません。 最近私のすきなYOUTUBEチャンネルに「Kazu Languages」がある。 www.youtube.com www.youtube.com なんとこの人、15か国語を操ります。人のよさそうな若者ですが、彼こそ超人です。一つの言語を数カ月でマスターしているようです。ありえん!! このチャンネルの感動的なのが、母国語を話した瞬間、相手の表情が「笑顔」に変わる様子です。 ロシア人もウクライナ人もみな言語だけで一瞬で心が通じる様子は驚嘆するばかりです。特にマイナー言語を話す国の方ほどのこの傾向が強く、その様子…

  • 葛城修験無事終わりました

    先にご案内いておりました葛城修験、先ほど無事に終わりました。明日からは仕事なので今新幹線で帰宅中です。 また詳細の報告は致します。 前途有望な本山の若い山伏と

  • 明日から葛城修験です。

    明日から本山の葛城修験です。 お山でしっかり修行させて頂きます。 参考ページ↓ http://www.shiga-miidera.or.jp/doctrine/msyugendo/index.htm

  • 荼枳尼天ファミリー

    祭壇に荼枳尼天ファミリーができました。 最近は写真の背景をAIが綺麗に除いてくれるので助かります。

  • 「日常継続できること」こそが最上の供養

    たまたま「X」で見かけたTweet。 実はこれがとても大事と大いに共感しました。 「日常継続できること」こそが最上の供養であり、ひいては修行にもなる。 間違いない。 仏前に灯明献じるのも計り知れない功徳だし花を供え香を焚き供物を供え水を供え念仏するそれだけで最上の功徳があるみんな忘れがちなだけで特別な何かではなく当たり前の中に大切なことが積まっている — 生善庵 (@syouzenan) 2024年10月2日 祈願のお申込みについて 本院で承っている祈願につきまして、以下解説ページから。 本尊准胝仏母祈願 当院のご本尊である准胝仏母さまの祈願です。滅罪、延命、求子に強いご尊格です。 荼枳尼天尊…

  • 厳しい尊顔の文殊菩薩。実は不動明王に近い!?

    作製中だった文殊菩薩の彩色も終わり、ほぼ完成(白毫、耳飾りなど細かいところがまだ)。 サイズは写真だと分かりにくい思いますが、台座入れると50cm超えています。 前回作った多羅菩薩よりも本体自体は大きいですね(上からのアングルなので下半身が小さく見えますが実際は6頭身くらいです)。 ご尊顔は、完成して改めてかなり厳しい印象であることに驚いた。このあたりは完全に無意識的です。 しかし荼枳尼天の本地として修法していくなら、これくらい厳格な方がいいですね。ちなみに、作成途中に文殊菩薩の童子形は不動明王にかなり近いと感じました。実際にそういった論説を読んだことがありましたが、自分で作ってみて「確かに!…

arrow_drop_down

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用