3-13.湯湾岳のマキビタルー(第一稿改訂)
夜明けまで続いた神様たちとの酒盛りの後、アメキウディー(天城岳)を下りたサスカサたちはアメキヌルの屋敷に着くと疲れ果てて眠りに就いた。 夕方に目覚めたヌルたちはサスカサたちを尊敬のまなざしで見て、改めて歓迎の宴(うたげ)を開いてくれた。今後、徳之島按司(とぅくぬしまあじ)が中山王(ちゅうざんおう)に背く事になったとしても、ヌルたちは皆、サスカサに従い、按司の離反を必ず抑えると誓ってくれた。 サスカサは大叔母の馬天(ばてぃん)ヌルが琉球を旅して各地のヌルたちと親しくなったわけがようやく理解できた。馬天ヌルはヌルたちを一つにまとめようとしていたに違いない。ヌルたちが馬天ヌルに従えば、按司たちが中山…
2022/04/27 14:00