3-11.アメキウディの饗宴(第一稿)
ウンノー泊(どぅまい)(面縄港)に戻ってサグルーたちと合流したサスカサたちは、先代徳之島按司(とぅくぬしまあじ)の妹の犬田布(いんたぶ)ヌルと会った。犬田布ヌルは山北王(さんほくおう)を倒してくれた事を感謝したが、中山王(ちゅうざんおう)が今の按司を倒す意志がない事を知って悲しんだ。 犬田布ヌルは二人の若ヌルを連れていて、一人は先代の娘のリン、もう一人は今の按司の娘のマクトゥだった。リンは両親と兄と弟を山北王に殺されていた。犬田布ヌルがマクトゥの指導をする事に決まった時、リンは敵(かたき)の娘に会いたくないと言って会わなかった。あれから三年が経って、当時、七歳だったマクトゥは敵ではないと理解し…
2021/12/30 14:01