クマとよむ『坂の上の雲』⑤【司馬遼太郎】
はじめに。 坂の上のクマ 第五弾。 日露戦争もそろそろ正念場。 あらすじ。 旅順を落とすべく、現地を見下ろすことのできる とよばれる山地を攻略して形成逆転を図る日本軍。 状況が悪化していくなかで、無能な乃木に代わって指揮をとるために旅順へ向かう児玉の様子が描かれます。 児玉の大胆な作戦の変更が功を奏し、二○三高地は日本軍によって制圧され、それに続いて旅順要塞も陥落する。 思うこと。 璽霊山の詩をジャーナリストである志賀重昂によませるシーンがお気に入り。 旅順をめぐる戦いのなかで、筆者によって散々コケにされてきた彼が、詩人としての類まれな才能がここにきて評価されます。 爾霊山 嶮なれども豈攀じ難…
2020/12/06 07:34