「あの日電話が不意に」 ヘッド・ハンティング体験
「新入社員の候補としてジョン・ブロム君を推薦したのは、確か君だね」 人事部長から確認を問われた。 「さようですが、何か?」 「推薦された候補者が雇用にまで漕ぎつけたら、推薦した人に臨時ボーナスが出ることは知っているよね?」、人事はそう案内した。 ボーナス? 初耳であった。 スウェーデンの会社においてはボーナスという習慣はあまり聞かない。そもそもそのような代物を戴いたこともない。 困惑のため無言で突っ立っていた私に人事は、ボーナスの金額を述べた。果たしてそれは、日本への往復航空券が二枚購入出来るほどの金額であった。 隣りの島と高速道路 私は
2022/07/29 07:00