<二条城前、喫茶チロルと神泉苑(1)>桜でも紅葉の季節でもないので、銀閣寺に向かう“哲学の道”はとても静かな雰囲気に包まれていた。(ああ、なんかこう、無性にトーストが食べたくなってきやがった・・・)哲学の道は、哲学者西田幾多郎が毎朝この道を歩いて思索に耽ったそうだが、頭が空っぽでお花畑なわたしには、まあせいぜい“トースト”ぐらいの食い物が浮かぶのが関の山。でも贅沢な京名物の“いもぼう”なんぞが浮かばぬのが、可愛いかも。哲学の道沿いには喫茶店やカフェなどいくつかあるのだが、店先のメニューは観光客目当てのモノばかりだった。店に入れば、バカ高い観光客向け値段のトーストがあるかもしれないが、なかった場合を考えると代替案もなく二の足を踏む。哲学の道ではその昔、突然、“抹茶”を飲みたくなって、あろうことか正式っぽいお...二条城前、喫茶チロルと神泉苑(1)