京都 紅葉100シリーズ寺社 大原 寂光院
天台宗の尼寺で、山号は清香山、寺号を玉泉寺という。推古二(五九四)年に、聖徳太子が御父用明天皇の菩提を弔うために建立された。2000年5月に火災に見舞われた「寂光院」。平清盛の娘、建礼門院が隠棲したとされる寺です。火災で真っ黒に炭化した旧本尊は、今も重要文化財の指定を外される事なく、春と秋に特別公開されています。宝物殿に展示されていた2000年5月9日付けの新聞の記事に釘付けになってしまいました。記事の写真には、消火活動を心配そうに見届ける当時のご住職の姿が。何百年もの歴史を積み上げたものを、一瞬にして焼き尽くす炎を前に、ただ見守るしかできない心中はどのようなものだったでしょう。炎上する本堂から消防士に抱かれるようにして運び出される本尊の写真は、まるで黒焦げの人間の遺体のように見えてしまい、思わず目頭が熱くなり...京都紅葉100シリーズ寺社大原寂光院
2020/10/06 10:00