【組織 #02】組織の3つの基本形 機能別組織・事業部制組織・マトリックス組織
会社の組織の形には大きく分けて3つの基本形があります。今回はそれぞれの組織形態の特徴とメリット・デメリットについて解説をしていきます。 機能別組織 最も一般的な組織の形が「機能別組織」です。機能別組織では「営業」「製造」「経理」「人事」などの機能ごとに部門を作って組織を形作ります。部門ごとに同じような仕事を担当する人たちが集まるので各部門にその分野のスペシャリストたちが集まっているイメージです。 機能別組織 機能別組織のメリット 機能別組織は各部門が自分の専門分野の仕事に特化するので、仕事が分業化されて業務の効率を高めやすいというメリットがあります。 また、各分野の仕事に長けた人たちが同じ部門に集まるので、専門知識やノウハウの蓄積が行われやすいということも大きなメリットです。 機能別組織のデメリット 一方、デメリットとしては、同じような仕事をしている人同士が集まるため、仕事の視野が狭くなり偏った発想や考え方なる恐れがあります。営業は営業の発想しか出来ない。経理は経理の発想でしかものを言わないといった具合ですね。 また、部門間の調整に時間が掛かるため、意思決定が遅くなるということもデメリットです。例えば、ある全社が関わるような仕事の企画を出すときときに、まずは自部門の長の了承を得て、その後部門長間で調整をしてもらってから経営陣に上げて…といった煩わしさが機能別組織では発生します。 機能別組織に適した会社 このような特徴があるため、部門別組織は比較的変化が少ない業界や業務効率や人材の能力向上を図りたい、または取り扱っている商品や事業が少ない会社向けの組織形態だと言えます。 事業部制組織 機能別組織が機能を軸に組織を構成しているのに対して、「商品」や「地域」「業界」といった軸で組織を構成しているのが事業部制組織です。事業部制組織では事業部長をトップにして同じ事業部門内に営業・製造・開発などの複数の機能が存在します。ですから、事業部制組織はその部門でビジネスを自己完結出来るようになっています。事業の範囲が広い企業では広く採用されている組織形態です。 事業部制組織 事業部制組織のメリット 事業部制組織のメリットは意思決定の早さにあります。会社にもよりますが、事業部長に大きな権限が委譲されているのであれば、機能別組織よりも素早い意思決定が出来ます。
2019/10/31 18:17