chevron_left

メインカテゴリーを選択しなおす

cancel
arrow_drop_down
  • ファッション イン ジャパン 感性の時代から没個性へ

    4章 1980年代 DCブランドの最盛期 要するにバブルの時代である。当時バブルだとは誰も気づいていなかっただろうが、40年も過ぎて見ると街がなく身の丈にそぐわない事態が日本に起きていた。社会人になって先輩から「君たちには年金なんか出ないよ。」と言われたことを思い出す。いまそれが現実となっている。「感性の時代」とも言われているこの時代は、直感的あるいは観念的な時代だったとも言える。その象徴としてこの企画ではアーチストのナム・ジュン・パイクが紹介されていて、彼のモニター作品を見たが今もよくわからない。しかし、天才パイクはおそらく、このモニターから垂れ流しになる”何か”について予言したと思う。その…

  • ファッション イン ジャパン 消費社会を選択した日本

    1章 1945年ー1950年代 戦後、洋裁ブームの到来 この時代になると『スタイルブック』や『暮らしの手帖』などが発刊され、外国ブランド、例えばクリスチャン・ディオールなどが紹介される。さらに戦後の娯楽として映画が大ヒットを飛ばし、『君の名は』で岸恵子さんが巻くマフラーがファッションとして流行する。”真知子巻き”である。さらに”太陽族”がブームとなりアロハシャツがバカ売れするという時代。 2章 1960年代 「作る」から「買う」時代へ ここから日本の経済成長時代が始まる。東京五輪を軸にみゆき族のVANの「アイビー」や「ミニスカート」がファッションとして流行する。そして大量の中流が生産される。こ…

  • ファッション イン ジャパン 1945-2020 ー 流行と社会

    戦前戦後を通じて、現代に至るまでの日本のファッション構造とトレンドを7章に分けて紹介し、最後の8章特にインタビューで綴るファッションの歴史と現代についての映像には衝撃を受けた。『ファッション イン ジャパン』 www.youtube.com 結論から言うと 「ファッションは死んだ」 である。これはわたくしの言葉に置き換えているが、おそらく関係者の皆さん、特に日本と世界のファッションをリードしてきたデザイナーやその関係者、あるいは彼らを題材に写真を撮ったり記事にしたりしたジャーナリストの諸氏が言わんとすることは”死”だと思う。もはや日本にファッションは存在しない。 この企画の素晴らしいところは、…

  • ピーターラビット2/バーナバスの誘惑 Rabbit 2: The Runaway

    『ピーターラビット2 バーナバスの誘惑』 www.youtube.com すごーく面白かった。大笑いの連続。 ビアトリクス・ポターの世界中で有名な原作をリアルに映画化したこのシリーズだが、実は原作者についてレネー・ゼルウィガーが『ミス・ポター』でうまく演じていた。あの映画も自分の結婚を父親に許してもらうとい場面があったと思うが、そのことが広い意味でこの映画にも投影されている。 原作者ポターの唯一の友人ピーター・ラビットがどうして生まれたのか?ということを少し意識してこの映画を見ると父親像についての認識が少し変わって見えるかもしれない。なぜなら、監督のウィル・グラックはこの映画をアイデンティティ…

  • スケーターガール

    Netflixで『スケーターガール』を鑑賞。 単純でわかりやすい映画だが、町山智浩さんの解説を聞くとよりこの映画を深堀りできる。これは単なるインドの片田舎に住む少女のサクセスストーリーではないということだ。 カースト制度は表向きはなくなったはずだ。しかしこのドラマの中で露骨にカーストが意識されている。この少女は学校にも行けない。その理由が生理だからだったりする。ほかにも父親の独裁でスケボーもできないだけならいいが、学校で親しくなった男友達との接触も妨害する。この父親はたけしさんのお父さん『たけしくん、はい!』の父親のようで、収入は少ないのに見栄っ張りで強情を張る。 この片田舎にイギリス女性が訪…

  • 映画大好きポンポさん

    『映画大好きポンポさん』もしこの記事を読まれた方は、いますぐ近くの映画館でこの映画を上映している時間を確認してすぐにでも見に行くべきです。断言します。もちろん子供さん連れでもOKです。こんなに夢のある映画が、デフレでどうしょうもないこの国から発信することができたことを誇りに思います。www.youtube.com www.youtube.com 素晴らしく感動しました。 何にこれほど感動するのか自分でもよくわからないんですけど、とにかく感動します。子供さんと見ていただいてもいいのですが、実は中身はかなり大人の世界です。映画を作る人達の熱意と愛情とありとあらゆる現実を示す映画なんです。アニメなの…

  • RUN ラン

    町山智浩さんの解説で面白そうと思って見ることにした。『RUN ラン』 「ディーディー・ブランチャード殺害事件」が元ネタになってるようだ。いわゆる毒親と子供の対決とでもいうことになるか。 www.youtube.com 『search/サーチ』というパソコンの画面の中だけで展開する映画を撮った、インド人映画監アニーシュ・チャガンティの2作目だ。同じインド人シャマランも見事な切り口でサスペンスを描く。あの『シックス・センス』の中にも出てくる話しが、この『RUN/ラン』にも一部重なっている。 親の過剰な愛情の所以を車椅子の娘が探る話し。 こわいのなんのって、サラ・ポールソンの見事な演技も素晴らしいの…

  • 隈研吾展

    今週のお題「100万円あったら」 フランスラグビーワールドカップツアーに行く www.youtube.com www.youtube.com 竹橋の近代美術館で隈研吾展を鑑賞。 じっくり鑑賞して、感想をどう書こうかと色々考えるのだが、結論から言うとこれを文字にしても意味がないということだ。敢えて言うなら、隈研吾さん自身が過去の偉大な建築家(例えば丹下健三や磯崎新)をリスペクトしつつも、強く否定している点が極めて説得力を持つというところだろうか。あとはとても説明がつきにくい。 そこには間違いなく建築物という”モノ”がある。しかしそれ自体が何かを意味するものではない。「雑草を除去するという行為はシ…

  • ウィッシュ・ドラゴン Wish Dragon

    今週のお題「575」 映画見て 思い出される いつか来た道 Netflixで『ウィッシュ・ドラゴン』を鑑賞。これは日本のいつか来た道でもある。 www.youtube.com 今回はこの映画とは少し違う話しから書こう。 昨年鑑賞した韓国映画『はちどり』や『82年生まれ、キム・ジヨン』など胸が熱くなるような傑作を見て、今年これまでに見ている映画を比べると、古い映画でポランスキーの『ローズマリーの赤ちゃん』では、母親になるミア・ファローの恐怖を描く映画や、最近見た『クルエラ』や『ウィロビー家の子どもたち』などの一連の作品が重なり合うことを感じる。(余談だが、映画も読書もアートも、チェーンのように繋…

  • 動物農場 G・オーウェル

    今週のお題「575」 独裁者 いつの間にやら 支持してた まずは宮崎駿監督のインタビューをどうぞ。 → ”いま「動物農場」を公開する意味” www.youtube.com 1954年に作られた映画がリバイバルされた時のインタビューだ。 ジョージ・オーウェルというと『1984』の作者という知識程度しかなくて、デビッド・ボウイの楽曲や映画にもなった原作者とい印象しかなく、あまり近づいてこなかった。しかし先ごろたまたま見た『ワンダーウーマン1984』と『罪の声』という映画が1984年を題材とする映画を見て、オーウェルを読もうという気になった。そのときたまた本屋で目に入ったのが、同じオーウェルの『動物…

  • アナザー・エナジー展 森アートミュージアム

    今週のお題「575」 ”ささやかに 未来を憂う 美術館” いつもわれながらしょうもない記事を時々掲載しているが、今この国住んでいて、自分の国の将来を憂う人がどれだけいるのだろうか。少なくとも選挙の投票率が2割で自治体の長が決まっちゃう国なんだから、8割以上の皆さんは全くこの国の将来を心配なんかしてねぇんだろうと思いますよ。 www.youtube.com 六本木に出かけて、女性アーチストの展示を鑑賞したわけだが、このアナザー・エナジーという展示は、世界で類を見ない体験ができる素晴らしい企画だった。これは見ておかないと生涯悔やむことになるだろう。素晴らしかった。そして何が素晴らしいかというと、い…

  • 田舎司祭の日記 Journal d'un curé de campagne

    『田舎司祭の日記』を新宿シネマカリテで鑑賞。 ブレッソンの映画が復刻しようとしている折に、ミニシアターが多く集まる東京の映画館が封鎖され、期待を先延ばしにされてしまった。その中で唯一ともいえる本作を新宿で鑑賞できた。奇跡的とも言える。 ブレッソンの映画は時として睡魔との戦いだ。この映画もある意味で知識を最高レベルに置かないと、夢の中へ誘われてしまう。フランスの田舎に赴任した病弱の若い司祭が、排他的な田舎社会からスポイルされる話し。とにかく延々といじめられる。 ジョルジュ・ベルナノスの原作をロベール・ブレッソンが究極的に緊張感のある映像で昇華させた傑作だ。日記形式なので言葉の数が多いように思える…

  • HOKUSAI

    評論家の評価はいまとつだったようだが、個人的にはとても良かった。『HOKUSAI』とても感動した! くわしいレビューはこちらで探してね。 ← www.youtube.com 良し悪しを語るというより、この映画が必死に言わんとすることをひとつ絞るとすと、それは言論の自由への弾圧だろう。まさに表現の不自由。 前半の主役は北斎というよりも、北斎のパトロンとして大勢の画家を支援した蔦屋重三郎だ。阿部寛さん演じる蔦屋「耕書堂」が役所が立ち入り売り物の本や絵を燃やす、というシーンから始まる。この映画は最後まで一貫してこのことを表現しようとしている。 そして何より感動したのが、田中泯さん演じる晩年の北斎がと…

  • エデン

    Netflixオリジナルアニメ『エデン』を英語と字幕で鑑賞。 www.youtube.com デジタル2Dアニメはなんとなくジブリと細田守さんを混ぜた印象だったが、監督の入江泰造氏はあの傑作『僕らのウォーゲーム』の原画を担当されていたようだ。どうりでイメージが重なるわけだね。 ずっとずっと先の未来の話し。ずっとずっと先だから、もう自分たちはこの世にいない。ロボットが美しい自然と共生している社会がそこにある。りんごがあちこちに散らばっている。そこに人間の赤ん坊が突然降りてくる、というお話。話しはどんどん飛躍して、この少女サラが大きくなって、ポッドに待機する35,000人という数の人間を呼び起こせ…

arrow_drop_down

ブログリーダー」を活用して、dalichokoさんをフォローしませんか?

ハンドル名
dalichokoさん
ブログタイトル
dalichoko Hatena
フォロー
dalichoko Hatena

にほんブログ村 カテゴリー一覧

商用