人は直接、体験しなくても、あたかも体験したかのように、空想の中でも実体験として性格を形成していくようです。例えば両親が互いの悪口を子供の前で言いあうと、子供はどちらが正しいのか迷い、混乱して、育っていきます。不信感を大人に抱くようになります。持統天皇の生涯を見ると、気の毒なくらい気が休まる生活がありません。現実は楽しいこと、幸せな事も沢山あったでしょうが、お母さんや従姉妹達、周囲の高官達の讒言、どれが正しいのか誤報なのかを識別していく苦労は並大抵ではなかったようです。相当の知恵者、腹のすわった女性だったようです。現代に生きる私たちも、大脳の働きが、このように、あたかも自分が経験したかのように意識化する仕組みがあることを十分注意して生きていかないと、自分の人生を狂わせる事が多いようです。愛し愛される事が人を...自分は何処へ旅しているのだろう?幸福な日々の為の自問自答