発達障害ともの忘れ(4)
前回は、アルツハイマー型認知症の発生機序に関する「ミエリン仮説」について少し詳しくお話ししました。 そのうえで、発達障害の人が有する「神経軸索の髄鞘化機能の低下」という特性と、アルツハイマー型認知症の発生機序には「脱髄」と「再ミエリン化不全」が深く関与しているとする「ミエリン仮説」は、いずれもその病理学的背景が大きく共通していることから、もし「ミエリン仮説」が正しいとすれば、発達障害の人がもの忘れを発症しやすいのも納得がいくというお話をしました。 今回はその続きになります。 発達障害の気質が強い人の「もの忘れ」は認知症疾患が原因でないことが多い 20~50歳代でも「もの忘れ」を主訴に当院を受診…
2021/02/24 18:10