クリスマスプレゼントを君に
クリスマスプレゼントを君にそれは、まだ私がサンタを信じなかった頃。仕事で忙しかった両親は娘の私と季節の行事を過ごす暇もなく、誕生日もクリスマスも日付を遥かに超えてから買い物に連れて行かれ、自分で好きなものを選ぶように促された。とは言え両親の多忙は理解していたつもりだし、時期が遅れてもきちんとプレゼントを貰えるだけマシだなどと醒め切った事を考えながら嬉しそうな顔をしてみせる、今考えると嫌な子供だったと思う。***その年のクリスマスイブ。相変わらず両親は忙しく、私は渡されたお金で夕飯を済ませることになった。幸い近所のスーパーやコンビニにはクリスマス仕様のチキンやケーキ、オードブルなどが沢山売られていて、目移りしながら買い物を済ませて店を出ると、空から大粒の雪が降ってくる。おまけに風の音も響いて来たので急いで家...クリスマスプレゼントを君に
2022/12/25 16:19