2019年5月
すべての真相が暴かれたあとに「終章」が用意されていた時点で、読み手である僕にはこれから語られる本当の真実が予想できた。もっとも、物語のなかでさえ、いまとなってはそれが真実なのかどうかすらわからない、というある種の含みをもったニュアンスのベールを纏っているのだが。それぞれの登場人物が、違う意図をもって、違う視点をもって場に臨んでいる。そうした中で、彼女が「語り部」の役割を果たすのは、違和感があった。自分が知っていると思うことが、周りが知っていると思うこととは違うということが、しっかりと認識できている人間だったから。だから、その彼女が語った「真相」のあとに、「もう一つの真実」が用意されていることは、なんだか腑に落ちた。ひとは時として傍観者にしかなれない。傍観者にも、その場にいることで、事の顛末を見届けることで役割を...エンドロール
2019年5月
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