鈴虫の声

鈴虫の声

すっかりご無沙汰しております。涼味を求めて、水ようかんやゼリーなどをお茶うけにしていました。ここ数日は、普通に羊羹やモナカを熱い緑茶と一緒に味わっています。食後には、ブドウやナシを用意しています。秋の味覚に移行しているのは、確かですね。夜のしじまにはっきり聞こえるのは、虫の声、特に鈴虫がだいぶ音高くなっています。行く夏を懐かしんで話題にするには、記憶が鮮明でなく、八月、葉月は長くて重かった、という一言でしめくくりたいです。ひとつだけ、画期的なことがありました。いいこと、と分類できないかもしれませんが、結果としてはよかった、となるでしょう。八月のまだまだ暑さも絶頂のころ、私は、自分の荷物をいくつか慌てて手首に巻いて、車の後部座席から降りました。雨がぽつぽつやってきそうな蒸し暑い、朝9時ごろのことです。陋屋に...鈴虫の声