あなたは小説の世界に行ってみたいか?
小説を読んでいると、ふとあるシーンに心を奪われる時がある。ちょうど今読みすすめているのはレイモンド・チャンドラーの『水底の女』なんだけど、作品中の光景とかをイメージすればするほどチャンドラーの生きた時代の風景に魅了されてやまない。 白い排気ガスがリアエンドから煙となってあがった。小さな格好のよい、ブルーのコンバーティブルだった。幌は畳まれ、レイヴァリーの艶のある黒髪の頭がその上に突きだしていた。彼はとても幅の広い白いつるのついた、洒落たサングラスをかけていた。コンバーティブルはブロックを素早く駆け抜け、踊るように角を曲がっていった。 なんて事のない(といったらメチャクチャ失礼...!)シーンだ…
2019/03/31 19:54