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● TA-TA-TA-TAN ! オーケストラ・フォルチェ 第24回定期演奏会
日時: 2025年6月29日(日)13:30~会場: 文京シビックホール 大ホール曲目: メンデルスゾーン: 劇音楽『真夏の夜の夢』より抜粋マーラー: 交響曲第5番指揮: 村本 寛太郎 午前中には奈良大学通信教育学部の学科試験があった。 試験から解放されたあとの自由な気分ほ
2025/07/01 09:00
● なんなら、奈良15(奈良大学通信教育日乗) 暗記パンの弊害
30度越えの日曜、最近は男もすなる日傘をさして、学科試験会場へ。 数日前に前回受けた民俗学と美術史概論の試験の合格通知が届いたのと、今回の試験は文化財学購読Ⅰの一教科のみということもあり、気分的に軽い。 が、5つの答案の暗記には手こずった。 文化財学購読Ⅰ
2025/06/29 22:00
● 信仰の証明 映画: 『奇跡』(カール・テオドア・ドライヤー監督)
1955年デンマーク126分、白黒『奇跡』のポスター」 カール・テオドア・ドライヤー(1889-1968)はデンマーク出身の映画監督で、知る人ぞ知る名匠。 日本で知られている作品は、『裁かるるジャンヌ』(1928)、『吸血鬼』(1932)、『奇跡』の3本くらいと思うが、内容が難し
2025/06/26 15:00
● アマデウス鎌倉版 本:『仏師成朝と運慶 猜疑の果てに』(西木暉著)
2012年島影社 この本は面白かった。 源平合戦のあった平安末期~鎌倉初期の史実をもとにした歴史小説としての面白さ。 仏像を造ることを生業とする仏師たちの生きざまを描いた芸道小説としての面白さ。 老年に差しかかった一人の男の波乱の半生と心の軌跡を描く人間ドラ
2025/06/24 00:00
● コンドームの語源 本:『ルパン対ホームズ』(モーリス・ルブラン著)
1908年原著刊行2015年早川書房 この本、当然読んでいるはずと思ったが、ストーリーをまったく覚えてなかった。 認知症を疑うレベルで覚えていない。 なんでだろう? ・・・・解説を読んで、分かった。 本書の原題は、ARSENE LUPIN CONTRE HERLOCK SHOLMES 「アルセーヌ
2025/06/21 12:00
● 若尾文子と三島由紀夫 本:『美徳のよろめき』(三島由紀夫著)
1957年講談社1960年新潮文庫 初読である。 「美徳のよろめき」というタイトルからソルティがいつも連想するのは、若尾文子であった。 本作が映画化されたときに主演の倉越節子を演じたのは、若尾ではなく、月丘夢路である。TVドラマでは、川口敦子(1961)、藤谷美和子(1
2025/06/18 12:00
● 愛・燦々 : オーケストラ・ルゼル 第31回演奏会
日時: 2025年6月14日(土)会場: 杉並公会堂大ホール曲目: シベリウス: 交響曲第7番チャイコフスキー: バレエ「白鳥の湖」抜粋(アンコール)チャイコフスキー: バレエ「くるみ割り人形」よりトレパーク指揮: 和田 一樹語り: 和田 美菜子 シベリウス7番は初めて聴い
2025/06/15 12:00
● 慶派をめぐる伊豆の旅(後編)
朝5時に目が覚める。 1時間瞑想。 露天風呂独り占め。 宿の庭を散策。夜中に一雨あったらしい。天気予報では午後からまた雨になるという。9時過ぎにチェックアウト。千歳橋から守山を望む。あそこまで歩く。晴れてなくて良かった途中にある眞珠院(曹洞宗)ここに
2025/06/14 12:00
● 慶派をめぐる伊豆の旅(前編)
全国に運慶の作ったとされる仏像は相当数ある。 うち運慶作と確定しているもの、及び、かなり確実なものは、合わせて28体ほど。 数えてみたら、ソルティはうち12体をこれまでに拝観していた。東大寺南大門・金剛力士像(2)興福寺・木造仏頭(1)円城寺・大日如来像(1)
2025/06/13 10:00
● シチュエーション・コメディの傑作 :『ルーシー・ショー』コレクション
米国:1962~68年CBSで放映、カラー日本:1963~66年TBS系列で放映、白黒 本作はソルティが生まれた頃に日本で放送され、高視聴率を記録した。 当然リアルタイムでは観ていない。 すでにアメリカではカラー放送だったが、日本でカラーテレビが一般家庭に普及したのは1970
2025/06/11 10:00
● 本:『「高慢と偏見」殺人事件』(クローディア・グレイ著)
2022年原著刊行2025年早川ポケットミステリー 世界中のジェイン・オースティン推しのために書かれたパスティーシュ。 『高慢と偏見』、『エマ』、『マンスフィールド・パーク』、『分別と多感』、『説得』、『ノーサンガ・アビー』といったオースティンの代表作の主人公た
2025/06/09 21:30
● お化け煙突 映画:『煙突の見える場所』(五所平之助監督)
1953年新東宝108分、白黒左より、田中絹代、高峰秀子、芥川比呂志、上原謙 椎名麟三原作の下町ヒューマンドラマ。 タイトルの煙突とは、かつて東京都足立区の隅田川沿いに存在した東京電力・千住火力発電所の煙突のこと。1926~1963年まで稼働していた。 見る場所によって
2025/06/07 12:00
● 千人の交響曲 :オーケストラ・ハモン 第50回記念演奏会
日時: 2025年6月1日(日)15時~会場: すみだトリフォニーホール 大ホール(錦糸町)曲目: G.マーラー: 交響曲第8番「千人の交響曲」 ソプラノ: 中川郁文 ソプラノ: 冨平安希子 ソプラノ: 三宅理恵 アルト : 花房英里子
2025/06/03 10:00
● なんなら、奈良14(奈良大学通信教育日乗) 初試験
6月1日に美術史概論と民俗学の試験を受けた。 東京の試験会場は、丸ノ内線・茗荷谷駅から徒歩7分にある林野会館。 昨年12月の奈良大学通信教育学部OB・OGたちによる学習相談会で知った場所なので、迷うことなく行けた。 降り続いた雨がやっと上がって、明るい陽射しと
2025/06/02 08:00
● 「鰥(かん)」にして「独」 本:『武士の介護休暇』(﨑井将之著)
2024年河出新書 天平宝字元年(757年)に施行された『養老律令』には、次のような年齢区分が記されている。 3歳以下 ・・・・・黄(おう) 4歳~16歳 ・・・・・小 17歳~20歳 ・・・・中 21歳~60歳 ・・・・丁 61歳~65歳 ・・・・老 66歳
2025/05/31 16:00
● 大したことじゃない? 漫画:『ゴーマニズム宣言SPECIAL 日本人論』(小林よしのり・作画)
2024年扶桑社 よしりん、こと小林よしのりの漫画を読むのは久しぶりである。 少年時代から30代前半まで、ファンの一人として、『東大一直線』、『おぼっちゃまくん』、『異能戦士』、『最終フェイス』、『ゴーマニズム宣言』を面白く読んできた。 90年代の薬害エイズ裁判
2025/05/29 08:00
● 本格ミステリー3条件 本:『カー短編集1 不可能犯罪捜査課』(ディクスン・カー著)
1940年原著刊行1970年創元推理文庫(宇野利泰・邦訳) 本書の扉ページの紹介文にこうある。 「発端の怪奇性、中段のサスペンス、解決の意外な合理性の三つが本格推理小説に不可欠な三条件」云々。 ディクスン・カーの小説は、まさに上記の条件を満たしたものばかり。 と
2025/05/25 14:00
● とらぬタヌキの学芸員 漫画:『ただいま収蔵品整理中!』(作画・鷹取ゆう)
2021年河出書房新社 ソルティは現在、奈良大学通信教育学部で文化財歴史学を勉強している最中であるが、卒業に必要な単位とは別に、博物館学関係の9科目19単位を取得すれば、卒業と同時に博物館学芸員の資格を取ることができる。 学芸員資格を持っていれば、定年後に博物館
2025/05/23 08:00
● シオニズムの行方 本:『ユダヤ人の歴史』(鶴見太郎著)
2025年中公新書 『柳田国男入門』という本を書いた鶴見太郎(鶴見俊輔の息子)とは、同姓同名の別人。 民俗学だけではなく、ユダヤ史もやるのかと驚いてしまった。 (本人プロフによると、まれに印税の誤振り込みがあるという) 副題の通り、「古代の興亡から離散、ホロ
2025/05/21 19:00
● リアル除霊 ドキュメンタリー:『結界の寺』(企画・演出 平野貴之)
2025年日本95分 タイトルとドキュメンタリーという点にだけ惹かれて、池袋シネマ・ロサの先行上映に足を運んだ。 どういう映画なのかまったく調べずに。 俗人禁制の寺での修験者の厳しい修行の模様を描いたフィルムを、漠然と想像していたのだが、蓋を開けたら全然違った
2025/05/20 01:00
● 日本最大の坐禅肖像彫刻@深大寺
東京調布の深大寺と言えば、蕎麦と国宝の釈迦如来倚像で有名であるが、令和に入って今一つの名物が誕生した。 日本最大の坐禅肖像彫刻、元三大師像である。 もっとも、像が造られたのは鎌倉時代であり、蒙古襲来(元寇)との関係が推測されている。 強大な法力を持ち「
2025/05/16 08:00
● 映画:『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』(ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート監督)
2022年アメリカ140分 第95回米国アカデミー賞の作品賞、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、監督賞、脚本賞、編集賞の7部門を受賞した話題作。 ついでにソルティ創設の「ウミウシ映画」殿堂入りの栄誉を与えたい。 とにかく今までに観たことのない類いの映画である。
2025/05/13 15:00
● 本:『日本の地名 おもしろ探訪記』(今尾恵介著)
2013年ちくま文庫 子供の頃から地図を見るのが大好きだった著者が、風変わりな地名をもつ日本各地の土地を訪ね歩く。 青森県の「不魚住・十三・馬鹿川」、秋田県の「心像(こころやり)、雪車町(そりまち)」、神奈川県の「〆引・伯母様」、長野県の「東京・日本記」、滋
2025/05/10 20:00
● なんなら、奈良13(奈良大学通信教育日乗) 民俗学の周辺
4月中旬に提出した民俗学のレポートが早、返って来た。 「奈良大学通信教育学部 文学部 文化財歴史学科」の名が表に入っている角2封筒を開ける瞬間、年末ジャンボの当選番号を確かめる時のように、ドキドキする。 自分なりに精一杯がんばって書いたつもりではあるが、「
2025/05/09 08:00
● 2025春の奈良旅3 古代まつり
前回飛鳥に来たのがいつだったか思い出せない。 いや、藤原京を飛鳥に含むとすれば、3月の奈良大学通信教育スクーリングで訪れている。 が、ソルティの中では、やはり、聖徳太子や推古天皇や蘇我氏が活躍した頃の政治・文化の中心地を飛鳥とみなしたいのである。 つまり
2025/05/07 19:00
● 離婚後300日問題 映画:『市子』(戸田彬弘監督)
2023年日本126分 同棲中の恋人からプロポーズを受け、幸せ絶頂だったはずの若い女性が、翌日置き手紙も残さず、行方知れずになった。 その女性の名は川辺市子。 残された恋人長谷川義則は、市子から生まれも育ちも家族のことも聞いていなかった。 警察に失踪届を出し調べ
2025/05/06 10:00
● 2025春の奈良旅2 花まつり
地図で言えば、奈良の都の右下あたり。三重県に接している宇陀市。 その大半は森林である。 2日目は宇陀の古刹・室生寺と、同じ路線にある観音様で有名な長谷寺(桜井市)に足を延ばした。 両寺とも、満開の花に迎えられた。2日目(4/26)晴れ09:45 近鉄大阪線・室生大
2025/05/04 20:00
● 妖怪ウォッチ 漫画:『猫楠 南方熊楠の生涯』(水木しげる・作画)
1991~1992年講談社『ミスターマガジン』初出1996年角川ソフィア文庫 副題はちょっと言葉足らず。 内容に即していうならば、「南方熊楠の生態と生涯」であろう。 これは、日本一の妖怪博士・水木しげるによる「妖怪クマグス」に関する記録である。 その特徴は次のように
2025/05/03 18:00
● 2025春の奈良旅1 国宝まつり
鈴木亮平に誘われ、ゴールデンウィーク直前に3日間の奈良旅。 奈良のイケメンならぬ、イケ仏たちに会うがため。1日目 国宝まつり 斑鳩の里(法隆寺~法起寺~法輪寺) 奈良国立博物館・超国宝展2日目 花まつり 室生寺の石楠花 長谷寺の牡丹3日目 古代まつり 飛鳥
2025/05/02 09:00
● ブルックナー・ニューロン 豊島区管弦楽団 第99回定期演奏会
日時: 2025年4月29日(火) 13時30分~会場: 所沢市民文化センター・ミューズ アークホール曲目:ベートーヴェン : 交響曲第5番 ハ短調『運命』作品67ブルックナー : 交響曲第5番 変ロ長調 WAB.105指揮: 和田 一樹 風薫るさわやかな午後、西武新宿線・航空公園駅から所
2025/04/30 09:00
● 本:『秘仏探偵の鑑定紀行』(深津十一著)
2020年宝島社 秘仏とは、一般に、信仰上の理由により非公開とされ、厨子などの扉が閉じられたまま祀られている仏像のことを言う。 有名な秘仏――という言い方もなんだか矛盾しているが――を挙げると、法隆寺夢殿の救世観音、東大寺法華堂の執金剛神像、東大寺二月堂の十
2025/04/28 22:00
● ヘイト女子たちの祭典 映画:『ソフト/クワイエット』(ベス・デ・アラウージョ監督)
2023年アメリカ92分 今年ここまでに観た映画の中で一番ショッキングな作品。 二重の意味でショッキング。 一つ目。本作はなんとワンカット撮影。 すなわち、最初から最後まで、手持ちカメラ一つで、途中カットをまったく入れずに撮り続けている。 92分の上映時間は、そ
2025/04/26 18:00
● 本:『熊楠と幽霊』(志村真幸著)
2021年インターナショナル新書 南方熊楠(クマグス)の名を最初に知ったのは、たしか男色がらみだったと思う。 画家で男色研究家の岩田準一(1900-1945)と、男色をめぐる往復書簡をした人物というので興味を持った。 調べて見ると、博物学・生物学の大家であり、とくに粘
2025/04/24 11:00
● なんなら、奈良12(奈良大学通信教育日乗) カンムリワシの暗号解読
入学して2週間後、履修登録した科目のテキスト数冊が家に届いたとき、パラパラと中味を見て、いちばん手強そうと思ったのは『古文書学』であった。 博物館で展示されている古文書の巻き物なんかを少しでも読めたらカッコいいじゃん、と思って履修登録したのだが、あまりに
2025/04/22 13:00
● “現代音楽”としてのショスタコーヴィチ :新交響楽団 第269回演奏会
日時: 2025年4月19日(土)18時~会場: サントリーホール 大ホール曲目:芥川 也寸志: オルガンとオーケストラのための「響」 オルガン: 石丸 由佳シチェドリン: ピアノ協奏曲第2番 ピアノ: 松田 華音〈アンコール〉シチェドリン:バッソ・オスティナート(『2つのポリ
2025/04/20 14:00
● 二つの墓をもつ男
2018年の秋に四国88札所歩き遍路をしたとき、ゴール間近い86番志度寺に隣接する自性院境内に、平賀源内の墓があった。 香川県さぬき市志度は平賀源内の生まれ故郷なので、なにも驚くことはないのだが、それ以前にソルティは、東京都台東区橋場にある源内の墓をたずねてい
2025/04/18 22:40
● ハリウッド2大名優の最初で最後の共演 映画:『タクシードライバー』(マーティン・スコセッシ監督)
1976年アメリカ114分 大都会の孤独なタクシードライバーが次第に狂気に陥っていくさまを描いた物語。終盤の凄まじい殺戮シーンが公開当時話題になった。 本作で、ロバート・デ・ニーロは世界的に名を知られるようになった。 33歳のデ・ニーロは細面のイケメンで、何より驚
2025/04/16 10:00
● 中村春吉見参! 本:『幻綺行』(横田順彌著)
2020年竹書房初出は1989~91年『SFアドベンチャー』(徳間書店) タイトルと本の装丁に惹かれて手に取った。 小学生の頃に夢中になったポプラ社の「明智小五郎&少年探偵団シリーズ」を偲ばせる。 横田順彌(1945~2019)を読むのははじめて。カバーイラスト:榊原一
2025/04/14 20:00
● 民俗学としての日活ロマンポルノ 映画:『赤線玉の井 ぬけられます』(神代辰巳監督)
1974年日活78分玉の井(たまのい)は、戦前から1958年(昭和33年)の売春防止法施行まで、旧東京市向島区寺島町(現在の東京都墨田区東向島五丁目、東向島六丁目、墨田三丁目)に存在した私娼街である。永井荷風の代表作『濹東綺譚』、漫画家・滝田ゆうの『寺島町奇譚』の舞
2025/04/13 10:30
● 民俗学の父 本:『柳田国男入門』(鶴見太郎著)
2008年角川学芸出版 現在、奈良大学の通信教育で「民俗学」を勉強中。 ソルティがこれまでに読んだ民俗学関連の本は、柳田国男『遠野物語』、宮本常一『忘れられた日本人』、小松和彦『悪霊論 異界からのメッセージ』他、赤松啓介と上野千鶴子の夜這いをめぐる対談、六車由
2025/04/12 20:00
● 池上季実子はW浅野をKOするか? 映画:『陽暉楼』(五社英雄監督)
1983年東映144分神保町シアターにて鑑賞 昭和初期、土佐随一の料亭「陽暉楼」を舞台に、女衒の太田勝造(演・緒形拳)、その娘で芸者の桃若(演・池上季実子)、勝造の愛人で女郎となった珠子(演・浅野温子)を中心に、色と欲と暴力とプライドが入り混じる裏社会の人間模様
2025/04/11 15:00
● 本:「ここまで変わった日本史教科書」(高橋秀樹、三谷芳幸、村瀬信一著)
2016年吉川弘文館 10代のとき習った日本史の中味が、40年経過してずいぶん変わっているのを薄々察していながらも、なかなか更新する機会が持てなかった。 奈良大学通信教育学部のスクーリングで、広大な藤原京の跡地に立った時、刷新の必要性を強く感じた。 とり急ぎ、主
2025/04/10 08:00
● べらぼうに残酷 映画:『噂の女』(溝口健二監督)
1954年大映83分、白黒脚本 成澤昌茂、依田義賢音楽 黛敏郎撮影 宮川一夫 本年度のNHK大河ドラマ『べらぼう』は江戸時代の吉原が舞台となっている。 吉原は幕府公認の遊郭で、最盛期には300軒近い女郎屋が立ち並び、数千人の女たちが性を売っていた。 もっともドラマの
2025/04/08 20:47
● 映画:『ザ・マジックアワー』(三谷幸喜脚本&監督)
2008年フジテレビ、東宝136分 このたびのフジテレビの不祥事と運営危機で影響を被った関係者の一人が、三谷幸喜であるのは間違いなかろう。 『やっぱり猫が好き』、『振り返れば奴がいる』、『古畑任三郎シリーズ』、『王様のレストラン』などTVドラマの三谷の代表作はフジ
2025/04/06 10:00
● なんなら、奈良11(奈良大学通信教育日乗) 入学半年後の雑感
入学して半年がたった。 ここまでをふりかえる。単位取得 2科目文化財学演習Ⅰ、文化財学購読Ⅱ(いずれもスクーリング)レポート合格 3科目平安文学論、文化財学購読Ⅰ、美術史概論(いずれもテキスト科目) レポート合格した3科目は、5月から始まる修得試験に合
2025/04/03 21:30
● 牡丹のひとよ 本『平家慕情』(中津文彦著)
1999年実業之日本社 京都醍醐寺見学の折りに日野の平重衡の墓を参ったことから、本書につながった。 平重衡の生涯を描いた歴史小説である。 著者は1941年生まれで、『黄金流砂』で第28回江戸川乱歩賞をとっている。 むろん、『平家物語』をベースとしており、東大寺の盧
2025/04/01 13:00
● 映画:『ふんどし医者』(稲垣浩監督)
1960年東宝115分、モノクロ 神保町シアター開催中の『没後10年 原節子をめぐる16人の映画監督』にて学生料金1000円で鑑賞。 森繁久彌が田舎の宿場町の心やさしき医者を演じる、いわゆる「赤ひげ」物。 原作はユーモア小説家の中野実(1901-1973)。 舞台は江戸時代末期の
2025/03/30 08:00
● 沼 本:『激変! 日本古代史 卑弥呼から平城京まで』(足立倫行著)
2010年朝日新聞出版新書 著者は1948年鳥取生まれのノンフィクション作家。 『北里大学病院24時 生命を支える人びと』、『アジア海道紀行』、『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』など、さまざまなテーマを取材し、本を書いている。 本書は、邪馬台国と卑弥呼、『日本
2025/03/28 08:00
● 本:『香薬師像の右手 失われたみほとけの行方』(貴田正子著)
2016年講談社 奈良の新薬師寺の香薬師如来像は、昭和18年(1943)3月に盗まれて以来、82年間、行方不明になっている。 きっと、この白鳳時代の傑作彫刻が発見された日には、日本美術界も日本仏教界も文化庁も仏像マニアも、上を下への大騒ぎとなることだろう。 たとえば、
2025/03/26 12:00
● 映画:『山の音』(成瀬巳喜男監督)
1954年東宝95分、モノクロ 原作は川端康成。 戦後日本文学の最高傑作の一つという謳い文句であるが、ソルティは読んでいない。 お目当てはむろん、主演の原節子。 神保町シアターにて4/4まで開催の『没後10年 原節子をめぐる16人の映画監督』のうちのプログラムである。
2025/03/24 22:30
● 不空羂索観音の手のひらの間 本:『東大寺のなりたち』(森本公誠著)
2018年岩波新書 著者は、2004年から2007年まで第218世東大寺別当・華厳宗管長を務めた東大寺長老である。イスラム学者としても著名で、イスラム関連の著書や訳書でも高い評価を得ている。イスラムに詳しい仏教者というユニークな存在である。 本書は、タイトルそのままに奈
2025/03/22 17:00
● レンタルサーバーありますか?
先日職場で話題になったことに、「仕事を当日急に休むことになった場合の連絡を、LINEやメールでするのはありか?」というのがあった。 たとえば、朝起きたら体調が悪くて職場に行けそうにないとか、家族のことで今日中に対処しなければならない用事ができた、なんて場合
2025/03/20 08:00
● 稀代のバチあたり
今回もスクーリングに合わせて、奈良と京都の寺社&仏像めぐりをした。 奈良・・・・新薬師寺、春日大社 京都・・・・醍醐寺、一言寺JR奈良駅駅前で電動アシスト付自転車をレンタル4時間借りて1500円新薬師寺前にある南都鏡神社祭神は天照皇大神、藤原広嗣公、地主神神
2025/03/18 08:00
● METライブビューイング@東劇 :ヴェルディ作曲『アイーダ』
上演日 2025年1月25日劇 場 ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場指 揮 ヤニック・ネゼ=セガン演 出 マイケル・メイヤーキャストアイーダ: エンジェル・ブルー(ソプラノ)ラダメス: ピョートル・ベチャワ(テノール)アムネリス: ユディット・クタージ(メゾソプ
2025/03/16 11:00
● なんなら、奈良10(奈良大学通信教育日乗) むくよ柿の葉、藤原京
スクーリング第2弾は「文化財学購読Ⅱ」。 寒気が緩み、3月初旬の春らしい日射しが注ぎ、心地よい外歩きが楽しめた。1日目 講義(基礎編) 翌日の学外授業のための事前レクチャー2日目 学外授業(バス移動)藤原京跡(奈良文化研究所・藤原京跡資料室)⇒大神(おおみ
2025/03/14 20:00
● 本:『三島由紀夫を巡る旅』(徳岡孝夫&ドナルド・キーン著)
1981年中央公論社2020年新潮文庫 日本文学研究者&海外への紹介者として、錚々たる昭和の大作家たちと親交のあったドナルド・キーンは、2019年に97歳で亡くなった。ニューヨーク生まれのアメリカ人だったが、東日本大震災を機に日本国籍を取得した。 一方、毎日新聞記者だ
2025/03/13 10:00
● 本:『科学化する仏教』(碧海寿広著)
2020年角川選書 副題は「瞑想と心身の近現代」 明治期に西洋から入って来た近代科学を、日本の仏教界がどのように咀嚼して活用したか、あるいは脅威を感じ距離を置いたか、とりわけ禅における修行の要である瞑想がどのように科学化され実用化されていったか、が検証される
2025/03/11 15:00
● 食事時鑑賞注意 映画:『逆転のトライアングル』(リューベン・オストルンド監督)
2022年スウェーデン、フランス、イギリス、ドイツ147分 『ザ・スクエア 思いやりの聖域』(2017)で、洗練と醜悪を融合させた独特なスタイルによる風刺コメディで、世界をあっと言わせたオストルンド監督。 本作では、さらに手加減のない人間社会の醜悪が、コメディタッチ
2025/03/09 15:00
● 本:『ドローンズ・クラブの英傑伝』(P・G・ウッドハウス著)
原著発表1936~19592011年文春文庫(訳・岩永正勝、小山太一) 故エリザベス女王も美智子上皇妃もご愛読というウッドハウス。 天才執事ジーヴスとぼんくら貴族バーティの主従コンビ――いずれが主かわからない――が活躍する人気抜群の代表作だけでなく、ほかの短編も抱腹
2025/03/07 15:00
● 映画:『search/#サーチ2』(ウィル・メリック&ニック・ジョンソン監督)
2023年アメリカ111分 ITオンリー・スリラー映画『search/サーチ』の第2弾。 前作同様、デジタル機器の画面上でストーリーのすべてが完結する。 前作では行方不明になった娘を、IT音痴の父親が不器用にアプリを操作しながら必死に探す話だった。 今回は逆に、ITマスター
2025/03/05 15:00
● 日本で一番かわいい仏像
奈良大学のスクーリングを終えた翌日、奈良と京都の仏像巡りをした。 奈良 興福寺 国宝館・中金堂 東大寺 戒壇堂・法華堂京都 六波羅蜜寺8時半、猿沢池より出発三重塔興福寺最古の建物興福寺と東大寺は、1180年(治承4)平重衡による南都焼き討ちで、主要な建築物と
2025/03/03 19:00
● なんなら、奈良9(奈良大学通信教育日乗) 凍れる音楽、震えるスクーリング
2月中旬、3日間のスクーリングに行ってきた。 科目は「文化財学演習Ⅰ」。 ソルティは前日夕方に京都入りし、四条河原町のカプセルホテル「ルーマプラザ」に泊まった。 ここは屋上の露天風呂から京都市全景が見渡せて、とても気持ちがいい。 翌朝は8時半に宿を出て、京
2025/03/01 22:00
● 邪馬台国が南海上にあった理由 本:『魏志倭人伝の謎を解く』(渡邉義浩著)
2012年中公新書 これはたいへん面白く、画期的な本。 刊行当時、邪馬台国研究者&マニア業界で話題になったのかどうか知らないが、かなり物議をかもしたのではなかろうか? 結論から先に言うと、著者は邪馬台国畿内説をとっているのだが、ソルティは本書を読んで、九州説
2025/02/25 16:00
● 花粉症三銃士
2月6日、関東地方に吹き荒れた強風が、今年の花粉症の引き金となった。 昨年はこの時期のスギ攻撃はなんなくやり過ごして、4月中頃からのヒノキ攻撃がひどかった。 ゴールデンウイークが明けるまで、しんどい日が続いた。 今年も桜の散る頃になったら気をつけようと思
2025/02/22 09:00
● 本:『世界短編傑作集 51番目の密室』(早川書房編集部・編)
2010年ハヤカワ・ポケットミステリーブック 早川書房が1972年から1973年にかけて刊行した『世界ミステリー全集』の第18巻「37の短編」の中から、以下の12編を選んだアンソロジー。クレイグ・ライス 『うぶな心が張り裂ける』(小笠原豊樹訳)ヘレン・マクロイ 『燕京綺譚』
2025/02/19 20:00
● 宇多天皇の憂鬱 本:『平安時代の男の日記』(倉本一宏著)
2024年角川選書 倉本一宏は、NHK大河ドラマ『光る君へ』の「時代考証」としてクレジットされていた。 平安時代の研究者として第一線にいるのだろう。 藤原道長『御堂関白記』、藤原実資『小右記』、藤原行成『権紀』の現代語訳を行っているほか、『紫式部と藤原道長』(
2025/02/17 09:00
● ガラパゴス村 映画:『スキャンダル』(ジェイ・ローチ監督)
2020年アメリカ、カナダ108分 アメリカのニュース専門放送局FOXニュースの創立者にして元CEOのロジャー・エイルズは、長年にわたり、女性職員に対しセクシャル・ハラスメントをおこなっていた。 2016年7月、解雇されたグレッチェル・カーソンが、エイルズを相手にセクハラ
2025/02/14 08:00
● 世界初演「ミ・ファ・ミ・ラ・レ♪」 ザッツ管弦楽団 第22回定期演奏会
日時: 2025年2月11日(火)13:30~会場: すみだトリフォニーホール曲目:ラフマニノフ: ピアノ協奏曲第3番 ピアノ: 槙 和馬(アンコール)即興演奏:「ミ・ファ・ミ・ラ・レ」ショスタコーヴィチ: 交響曲第5番「革命」(アンコール)ショスタコーヴィチ: 組曲『モ
2025/02/12 08:00
● 本:『文学者とは何か』(安部公房、三島由紀夫、大江健三郎対談)
2024年中央公論新社初出1958.11 『群像』1964.09 『群像』1965.07 『世界』1966.02 『文芸』1990.12 『朝日新聞』 今年は三島由紀夫生誕100周年(没後55周年)。 いろいろな関連イベントや出版企画が打たれることだろう。 本書はその先駆と言っていい。 昭和を代表する3
2025/02/10 10:00
● マッチョ+1 本:『深夜プラス1』(キャビン・ライアル著)
1965年原著刊行 1976年早川書房(菊池 光・訳) 『週刊文春』が1985年に実施した東西ミステリーベスト100において、第6位に輝いている本作を、ソルティは読んでいなかった。 第5位のジャック・ヒギンズ著『鷲は舞い降りた』も読んでいない。 これではミステリーファンを
2025/02/08 13:00
● なんなら、奈良8(奈良大学通信教育日乗) 仏像は生きている
3科目めの美術史概論(4単位)に取り組んでいるところ。 テキストは『日本仏像史』(水野敬三郎監修、美術出版社)。 詳細な解説に加え、各時代の有名な仏像のカラー写真が豊富に(240点近く)載っている。 観仏マニア必携の素晴らしい本である。 本文の文字が小さい(
2025/02/05 10:00
● 胸痛の傑作 映画:『クロース』(ルーカス・ドン監督)
2022年ベルギー、オランダ、フランス102分 2025年最初の衝撃は、1991年ベルギー生まれの若い監督によってもたらされた。 思春期の少年の友情が崩壊するさまを淡々と描いた、どこにでもある小さな物語。 ――なのであるが、涙腺を崩壊させる威力ときたら! 思春期を経験し
2025/02/03 20:00
● 尿をめぐる男だけの話
しばらく前から尿の匂いが気になっていた。 小便の際に甘い匂いが立ち込める。 「ひょっとして、糖尿病では?」 このところ、食べ過ぎで体重が生涯MAXになっている。 近所の泌尿器科に足を運んだ。 待合室で問診票を書く。 気になる症状の欄に「尿の匂いが甘い」と書
2025/02/02 12:00
● 本:『よもやま邪馬台国』(豊田滋通著)
2023年梓書院 なぜいま、邪馬台国? ――のわけは、『アマテラスの暗号』を読んだからではなくて、この春受講予定の奈良大学通信教育学部歴史文化財学科のスクーリングで、『魏志倭人伝』が教材に上げられているからである。 『魏志倭人伝』に記されている倭人(古代日本
2025/01/30 23:00
● ガイノフォビア 映画:『イビルアイ』(アイザック・エスバン監督)
2022年メキシコ100分 原題は Mal de ojo 「邪眼」 この監督の作品を観るのは、不条理サスペンス『パラドクス』、伝染病パニックホラー『ダークレイン』に継いで3本目。 すごく面白いとか傑作というわけではないのだが、怖さの中にメキシカンならではの珍妙な味(タコス風
2025/01/29 11:00
● 電子監視導入 映画:『ハウスバウンド』(ジェラード・ジョンストーン監督)
2014年ニュージーランド107分 ニュージーランド映画って珍しいと思っていたら、有名な監督に『ロード・オブ・ザ・リング』、『ホビット』のピーター・ジャクソン、『ピアノレッスン』のジェーン・カンピオンがいた。ちなみに、われらが大島渚監督の『戦場のメリークリスマス
2025/01/25 12:00
● 古代史"トンデモ”ミステリー 本:『アマテラスの暗号』(伊勢谷武著)
2020年廣済堂出版 人気沸騰の古代史ミステリー。 主人公は日本人の父とイタリア人の母を持つアメリカ人のケンシ(賢司)。 最近までゴールドマンサックスで働いていた40代の男である。 ある朝、ニューヨーク市警から一本の電話が入る。 「あなたのお父さんが宿泊してい
2025/01/23 10:00
● LGBTもっこりアクションコメディ 映画:『シティーハンター 史上最香のミッション』(フィリップ・ラショー監督)
2019年フランス93分 『世界の果てまでヒャッハー!』(2015)、『アリバイドットコム2 ウェディング・ミッション』(2023)で、コメディメイカーとしての力量を証明し続けているフィリップ・ラショー監督。 ソルティもすっかりファンになった。 間違いなく、いま世界で
2025/01/20 08:00
● 本:『戦争宗教学序説 信仰と平和のジレンマ』(石川明人著)
2024年角川選書 戦争宗教学って言葉、初めて聞いた。 著者は1974年生まれの宗教学者。キリスト教の家庭に生まれ育ち、幼い頃から戦争映画や戦闘機の模型や銃の玩具に夢中になったという。 自然、宗教と戦争の結びつきに関心を抱くことになったわけである。 本書は、戦争
2025/01/18 23:00
● 映画:『オッペンハイマー』(クリストファー・ノーラン監督)
2023年アメリカ180分 原爆開発を目的とするマンハッタン計画の主導者にして「原爆の父」と呼ばれたJ.ロバート・オッペンハイマー(1904-1967)の半生を描いた伝記映画。 第96回アカデミー賞において、作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞などを受賞した。 多くの人に
2025/01/16 22:00
● IT的安楽椅子探偵 本:『ロスト・ケア』(葉真中顕 著)
2015年光文社文庫 第16回日本ミステリー文学大賞の新人賞に輝いた社会派本格ミステリー。 「はまなかあきら」と読む。 「社会派」と言えるのは、高齢者介護問題がテーマになっているからである。 高齢の親の介護を抱え、心身ともに行き詰った息子や娘たち。 お金があれ
2025/01/14 09:00
● BRAVISSIMO! 豊島区管弦楽団 第98回定期演奏会
日時: 2025年1月11日(土)18:00~会場: すみだトリフォニーホール 大ホール曲目:ベルリオーズ: 序曲『海賊』Op.21ドビュッシー: 『海』~管弦楽のための3つの素描リムスキー=コルサコフ: 交響組曲『シェヘラザード』(アンコール) グリエール: バレエ音楽『赤いけ
2025/01/12 10:00
● なんなら、奈良7(奈良大学通信教育日乗) 一勝一敗
昨年中に提出した2つのレポートが返って来た。 11月に出した平安文学論は「再提出」、12月に出した文化財学購読Ⅰは「合格」であった。 自分としては、平安時代の結婚制度と文学をテーマとする平安文学論のほうが、好きなテーマであり普段からの読書で馴染みある分野でも
2025/01/11 14:00
● 武器でなく楽器 本:『戦場のタクト』(柳澤寿男著)
2012年実業之日本社 昨年末に聴いた板橋の「第九」の指揮者の自叙伝。 読みやすく、面白く、感動的だった。 これまでも、歌手や指揮者など音楽家の自叙伝を何冊か読んだが、彼らに共通して言えるのは、みんなとっても「感動屋」で「直感的」で「行動派」。 子供のころか
2025/01/09 11:00
● 牛歩の神たち
1月5日(日)晴れ恒例の高尾山薬王院、初詣。暗い中、5時過ぎに家を出る。熟れた柿のような朝焼けが、中央線の後方の空を染める。7時に京王高尾山口駅に到着。友人と合流する。京王高尾山口駅周辺がすっかり広くきれいになったケーブルカー麓駅行きはケーブル、帰りはリ
2025/01/06 22:00
● 大トリックの元祖 本:『狩場の悲劇』(アントン・チェーホフ著)
1885年原著発表1955年新潮社より邦訳2022年中公文庫 『アクロイド殺し』(1926)の大トリックの先鞭をつけるドゥーゼの『スミルノ博士の日記』(1917)の文庫化を喜んでいたところ、なんと同じ中公文庫から、両作をさらに遡るくだんのトリックの元祖であるチェーホフの本長
2025/01/04 13:00
● 還暦のドミンゴ オペラDVD: ヴェルディ作曲『オテロ』
収録年 2001年12月劇場 ミラノ・スカラ座キャスト オテロ: プラシド・ドミンゴ(テノール) イアーゴ: レオ・ヌッチ(バリトン) デズデーモナ: バルバラ・フリットリ(ソプラノ) カッシオ: チェーザレ・カターニ(テノール) ロデリーゴ: アントネッロ・チェ
2025/01/02 18:00
● 2024年映画ベストテン
今年は61本の映画を観た。 月に5本。 シニア料金対象になったこともあって、映画館で観る機会が増えた。 以下、鑑賞した順に、タイトル(監督名、公開年)を挙げる。『なぜ君は総理大臣になれないのか』(大島新、2020)・・・・立憲民主党の国会議員小川淳也の活動を追
2024/12/31 15:00
● 映画:『帝銀事件 死刑囚』(熊井哲監督)
1964年日活108分、白黒主役の信欣三 戦後間もない1948年(昭和23年)1月26日、東京都豊島区の帝国銀行椎名町支店で、死亡者12人に及ぶ毒殺強盗事件が発生した。 本作は帝銀事件をテーマにした熊井哲の初監督作品である。 前半は毒殺事件の再現と警察や新聞記者らによる捜
2024/12/30 08:00
● 入院関連機能障害 本:『いえに戻って最期まで。』(中澤まゆみ著)
2024年築地書館 高齢者介護施設で働いているときに、自宅から家族に付き添われて施設にやって来る、気の進まない表情の高齢者をずいぶん見た。 「ここでしっかりリハビリしてね。また様子見に来るから」 「頑張っておウチ帰ろうね」 という息子や娘の言葉に渋々うなずい
2024/12/28 12:00
● ベートーヴェン第九〜柳澤寿男 外務大臣表彰受賞記念コンサート
日 時: 2024年12月25日(水)19:30~会 場: 板橋区立文化会館大ホール曲 目: ベートーヴェン: 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付き」 ソプラノ: 天羽 明惠 メゾソプラノ: 鳥木 弥生 テノール: 村上 敏明 バリトン
2024/12/26 20:00
● 池袋シネマ・ロサが熱い! 映画:『侍タイムスリッパー』(安田淳一監督)
2024年日本131分 幕末の乱世を生きる侍が、140年の時を超え、2000年代の時代劇ロケ現場(京都東映太秦映画村)にタイムスリップしてしまう、自主制作のSF時代劇コメディ。 ヤマザキマリ原作の漫画『テルマエ・ロマエ』みたいに、2つの時代のギャップに戸惑う主人公の姿を楽
2024/12/25 10:00
● 九段しょうけい館(戦傷病者史料館)に行く
塚本晋也監督『ほかげ』を観て、傷痍軍人のことが気になって調べていたら、千代田区九段にこの施設あることを知った。 「しょうけい」は「承継」のことで、「戦傷病者とそのご家族等の労苦を受け継ぎ、語り継ぐ」という趣旨で、平成18年3月に設立された国立の施設である
2024/12/23 07:00
● 女のミーム? 映画:『ウェディング・ハイ』(大九明子監督)
2022年日本117分 バカリズムの脚本の才を確かめたかったので借りてみた。 結婚式場で起こるドタバタを描いたスラップスティック・コメディである。 新郎新婦、老若男女の出席者たち、式場スタッフ、新婦の元カレ、脱獄したばかりのコソ泥・・・・・。 縁あって祝いの席に
2024/12/21 07:00
● ホームレス女性作家 本:『小山さんノート』(小山さんノートワークショップ編)
2023年エトセトラブックス ホームレス体験を書いた男性の手記は昨今めずらしくない。 当ブログでも、塚田努著『だから山谷はやめられねえ 「僕」が日雇い労働者だった180日』(幻冬舎アウトロー文庫)、國友光司著『ルポ 路上生活』(KADOKAWA)を取り上げている。 一方、
2024/12/19 15:00
● ミステリ―ファン狂喜の一冊! 本:『スミルノ博士の日記』(サミュエル・アウグスト・ドゥーセ著)
1917年原著刊行1923年初邦訳、『新青年』連載(小酒井不木=訳)1963年再訳、東都書房『世界推理小説体系』収録(宇野利泰=訳)2024年中公文庫(宇野利泰=訳) 図書館の新着図書コーナーで本文庫を見つけて、狂喜乱舞した。 知る人ぞ知る、推理小説の幻の衝撃作である。
2024/12/17 15:00
● 上野駅地下道の記憶 映画:『ほかげ』(塚本晋也監督)
2023年日本95分 大岡昇平原作『野火』で戦争の狂気を見事に演じかつ描いた塚本晋也。 今回も、俳優としての出演こそないが、脚本・撮影・監督の三役をこなしている。 『野火』では、南の島の息をのむほど美しい自然の光景が鮮やかに写しとられ、“人間的”でグロテスクな
2024/12/15 13:00
● なんなら、奈良6(奈良大学通信教育日乗) 聖徳太子の念力
2科目めは文化財学購読Ⅰを選んだ。 テキストは沢田正昭著『文化財保存科学ノート』(近未来社)である。 1科目めの平安文学論とは違い、ソルティには未知の分野なので興味深い、と同時に手強さを覚悟した。 が、面白さが勝った。 文化財というのは1950年制定「文化財
2024/12/13 15:00
● 家族という病 ドキュメンタリー映画:『どうすればよかったか?』(藤野知明監督)
2024年日本(動画工房ぞうしま制作)101分 ヒューマントラストシネマ有楽町で鑑賞。 銀座で新作映画を観るなんて、10年ぶりである。 平日10時からにも関わらず満席だった。 なぜこのテーマに人が集まるのだろう? テレビニュースで特集でもあったのか? 不思議な気がし
2024/12/11 22:00
● 旧ソ連のBL事情 映画:『ファイアバード』(ペーテル・レバネ監督)
2021年イギリス・エストニア合作107分、英語 70年代のソ連を舞台とするBL映画。 軍隊の中で芽生えた上官と部下の恋(2人ともイケメン)、秘められた情事、露見のスリル、美しい映像、悲しい結末・・・・。 “萌える”要素たっぷりで、腐女子沸騰の『モーリス』や『ブロー
2024/12/08 16:00
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