幽子と綺朽代 Case#65-3 “デイガンシュウライ”
「はいぃいぃいいいぃ私死んだぁああああぁああああああ!!!」 喉が張り裂けんばかりの絶叫と共に、頸椎損傷なにそれおいしいのってな勢いをもってして、首を先行させながら私はぐるりと後方へと振り向いた。 「ッ!! うっ、うぉおお!?!?!」 ギリ間に合ったというべきか、はたまたもはや手遅れというべきか。 ともかく私は女性にあるまじき情けない驚嘆をあげながら、それでも死に至る一歩手前にて踏みとどまれてはいたようで。 「おーい、ゆう姉~、無事と?」 「今の私ほど“間一髪”という言葉が似あう奴ぁいないぜ、きっと……」 あと一歩、たったの一歩踏み込まれていたら、その場で私は終わっていたに違いない。 つい先程…
2020/11/11 16:36