精読で鍛える英文法 It’s like this cat 1-4
It's like this cat第四話の和訳 僕とパパがベラフォンテレコードでケンカをしたその日。 寒くて風も強く、外で子供たちを見かけることはありませんでした。 僕は壁に向かってボールを何度も何度も投げつけました。 「ボールを投げないでね」 そう注意書きがされた壁に向かって。 ささやかな腹いせを済ませると、僕はケイトおばさんに会いにゆきます。 ケイトおばさんはスーザンという猫を飼っていました。 他にも沢山の猫たちもいましたが、それらの猫はただスーザンと一緒にいただけの子猫たちです。 子猫たちはケイトおばさんと会う度に、増えたり減ったりします。 いつも日替わりで何匹もの捨て猫と思われる子猫たちが家にいるのですが、お父さん猫と思われるそれを見たことはありません。 今日はスーザンと子猫たちはストーブの前に陣取っていました。 しかしながら、なにやらスーザンの様子が変です。 見ると、ソファの下でまるまっているトラ模様の大きな雄猫をシャーシャーと威嚇しておりました。 彼はスーザン一家とまるで関わりがないかのように顔を背けます。 捨て猫に対して、彼は毛並みもよく健康的に見えます。 雄猫がヒゲを動かくたび、スーザンはシャーシャーと声をあげます。 きっと、父親にはこの場所を訪れる権利はないと考えているのでしょう。 ケイトおばさんはカップティーを煎れて、僕に今日はどうしたのと尋ねます。 「パパの大ボラ吹きにうんざりしたんだ。いつものことだけど」 「それはお互い様よ」 不意をつくケイトおばさんの言葉に、僕はとまどった。 心のどこかで痛いところを突かれた感じがして、なんとなくバツが悪くなり、話題を変える。 「どうしてお父さん猫が来ているの?大人の雄猫は初めて見たや」 「彼は私がキャットフードを買うのを見ていたの。それで付いて来たのよ。スーザンは知らない猫だから出ていけ!って言ってるけれど。ここにいる間はご飯をあげるけど、いつか出ていくでしょうね。彼は若くてハンサムだから」 ケイトおばさんはハンサムガイの頭を撫でると、嬉しそうに頭を回す。
2019/11/26 08:07