節税目的でiDeCoを始めるのは危険!?罠に気を付けよう
iDeCoに加入して、掛け金を拠出するとその全額を所得から控除することができ、節税に繋がります。普通に貯金するのと比べると手元に残るお金が増えるので、一見お得に感じるかもしれません。 しかし、本当にお得かどうかは年金の受け取り時に決まります。 受け取り時の税金はどうなっているの? iDeCoのメリットとして、拠出金額が全額非課税になること、運用益も非課税になることが挙げられています。 しかし、実際には受け取る際に課税されます。年金タイプとして毎年受け取る場合は雑所得、一時金で受け取る場合は退職所得となります。 どちらも控除が優位に設定されていますが、それでも金額が大きくなっているので負担は大きいです。退職金をたくさんもらえる人だと控除しきれず、大部分が課税されることになります。 また、受取るときの課税対象は拠出した元本部分も含みます。この点は結構勘違いしてる人が多いので注意が必要です。 NISA制度と比較すると分かりやすいと思いますが、例えば元本100万円が120万円になっていたとします。一般口座で課税されるなら20万円に対して課税、NISA口座なら全額非課税となります。一方iDeCo口座の場合は120万円に対しての課税となります。 要するに、iDeCoは課税される時期を60歳時点まで後回しにしているだけ、ということです。 60歳まで引き出せないけど大丈夫? 最大のデメリットとして、原則として60歳まで引き出すことはできません。 この資金拘束は非常に痛手です。若い世代にとって60歳とは20年、30年先の話と言えます。ほかにやりたいことができたり、お金が必要になったりすることができても使うことはできません。 将来にはお金が必要になるイベントも盛りだくさんです。今は必要のないお金でも、10年後や20年後には使わないといけないお金となっているかもしれません。 結婚するとなれば結納金に結婚指輪、披露宴費用と数百万円が必要になります。子供ができれば子育てにもお金がかかります。よい教育を受けさせたいならトータルで8桁のお金を使うことになるでしょう。 家を建てるのもお金がかかります。ローンを組めばよいとはいえ、頭金として数百万円は用意しなければならないでしょう。今は賃貸で十分と考えていても、将来の考え方は変わるかもしれませんよ。
2019/11/08 07:16