ゲイシャロボット VS ニンジャ
「馬鹿かよ、わざわざ災厄を持ち帰るとは」おれは、そう言い放つと金髪の野獣たちの前に立った。霊柩車のように黒く武骨なフォードから降り立ったベビーフェースは、天使のように整った顔に苦笑を浮かべる。肩にはドラム弾倉をつけたトンプソンSMGを担ぎ、月の光のように金色に輝く髪の下で青く光る瞳を少し曇らせた。「おいおい、おれたちが何を持ち帰ったのか判っているのか」「そもそも」ダークスーツを身につけ、マシンガンを肩から吊るした屈強の男たちは車から札束の詰まった袋をいくつも下ろす。「今時、紙屑同然の価値しかない札束を列車強盗なんていう時代錯誤なやりくちで手に入れるのも間抜けだが」「言ってくれるね」「そいつはな…
2019/04/27 16:57