信長島の惨劇(田中啓文/ハヤカワ時代ミステリ文庫)
主君織田信長からのいじめは日頃から酷いものだったが、中でも徳川家康接待の際の不手際をはげしく罵倒され、折檻されたことは耐えがたく……本能寺の変で織田信長を討った明智光秀が山崎の戦いで敗走する途中、落ち武者狩りにあって殺害された、暫くののち。羽柴秀吉、柴田勝家、高山右近、そして徳川家康の4人は、死んだはずの信長からの手紙によって、三河湾の小島「信長島」に呼び寄せられる。信長は生きているのか?信長に対してそれぞれ後ろ暗い隠し事のある彼らは、恐れと不安と共に島に降り立つが、待ち受けていた意外な人々の中に肝心な信長の姿はない。やがて京で流行りの不気味な童歌に沿うように、奇怪な死が次々と… いやー面白か…
2024/10/31 20:59