切り口は興味深いが本としての編集が×/『自民党幹事長』(星浩)
自民党幹事長 ――歴史に見る権力と人間力 (ちくま新書) 作者:星浩 筑摩書房 Amazon 朝日新聞社の政治記者などとして知られる著者が、自らの取材経験を交えながら自民党幹事長の役割や歴史について書いた本です。 歴代幹事長の列伝(特に息遣いの伝わる「安竹宮」以降)や主に総裁との関係に基づく類型論、党則上の権能や代行以下のバックオフィスについてなど、興味深い内容が少なくなく、戦後の日本政治を切り取る視角の一つとしての意義を感じることができました。 それだけに、全体として内容の重複(列伝で書かれたエピソードが何度も登場する)や誤字脱字が目立ったのは残念でした。取材していた橋本龍太郎の名前に誤植が…
2025/02/01 20:41