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2018/06/28

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  • 謔話§一日一句~立春近く~

    季語は・・・睦月尽 日は柔ら 日々消えゆきて 睦月尽 【去年の今日】過話§上京五十年~ナイテイノヨテイニ~

  • 豚話§とんかつはグラム表示希望

    食べる量がかなり減ったと感じる老夫婦である。それでも時には、とんかつや天麩羅を食べるのは楽しみだ。 だが、とんかつについては、店ごとに肉の大きさが相当に異なっていると感じることが少なくない。おおよそだが、普通のロースかつだと150g前後か。 なので、その一種類しかメニューにないと、夫は食べ切れても、同居人はギヴアップするしかないのである。できれば100~120gくらいの設定があってほしいと思うことしばしばで、ロースかつ定食が一種類しかないと諦めてしまうこともある。 グラムがリクエストできるのがベストだが、さすがに仕込み済だからそれは難しいだろうから、せめて3種類くらい選択肢があればありがたいと思う。 今、もっぱら利用している店は、80gに始まって、120g、170gと3種類の選択肢があって、同居人が選ぶのは80g……それで十分満足できるのだ。 だから、多少割高..

  • 茫話§睦月一月が終わります

    まだ、年明けから2週間くらいしか経っていないように感じているのだが、現実の時間は“1月終了”だと言っている……逆らっても意味などないので現実には従うしかない。だが、何とも釈然としないものが身体の中でぐずぐずと燻っているのだ。 何度も書いているように、子どもの頃は時間の進みがもどかしいくらいに遅く感じられたが、それが気がつけば、いつの間にか速度を増して、その速さを目を回すようになった。 そんな風に時間が素っ気なく過ぎていくようになったのは、おそらく会社に入って20年くらいが過ぎた頃ではなかっただろうか。それまでの午前様&朝帰りの悲惨な生活から、例えば会社の帰りに1杯呑んで帰れるような、いくぶんか人間らしい時間帯に戻ることができてからのことのような気がする。 愉しい時は、あっという間に過ぎていく……そうして時間が速く過ぎるようになったのではなかったか。人生の最終コーナーを回り..

  • 謔話§一日一句~繁盛の店~

    季語は・・・日脚伸ぶ 日脚伸ぶ 客はこもごも 町中華 【去年の今日】祝話§壽初春大歌舞伎第三部~十六夜清心~

  • 行話§鶏始乳~七十二候~大寒

    大寒の末候“鶏始乳(にわとりはじめてとやにつく)”である。 大寒の末候……二十四節気&七十二候の一年が終わる。次は立春であるが、春はまだ先の先なのだ。 ようやくだなと思うのは日没時刻がずいぶんと遅くなってきたことで、17時を過ぎても薄っすらと明るさが残ってくれている。 朝方はというと、6時頃はまだまだ暗いが、6時半前にはかなり明るくなって、気分的にも明るい思いがするようになった。個人的には、11月から3月頃までの朝方が、もう少しだけでも明るければいいのにと思うのだが、それは無理な相談……。 そして早いもので、明日には1月が終わってしまう。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 麥話§昼ビールが呑みたいのですが・・・・・・

    かつて――かつてであるぞ――暑い夏の休日に、昼間からビールを呑むことはさほど珍しくなかった。 定年退職して“毎日が日曜日”の身分になったら、好きな時に昼ビールできるぞ、しめしめ!と思ったのだが……寄る年波のゆえかどうかわからねど、昼ビールに対する執着がほとんどなくなってしまっていたのだ。 元旦の午前酒を別にすれば、昼ビールを呑むなどとは、せいぜい年に一度あるかないか程度で、本人が目論んでいた週に一回は昼ビールなんて、どこの世界の話?なのである。 かくまでも、酒に執着がなくなっていったものかと思うが、日常においても週三日お休肝日を設定しているくらいだから、それを乗り越えて昼ビールだなどとは、所詮無理筋となってしまった。 そうか、これが老化というものかとは、リアルタイムで痛感していたこと。もちろん中には、昼酒をなお辞さずな向きもいらっしゃるだろうが、もはやそこまでの欲な..

  • 謔話§一日一句~旧正月を縮めて~

    季語は・・・旧正月 旧正や 鳥居をくぐる 人ひとり 【去年の今日】商話§顔を覚える人覚えない人

  • 穀話§残ったご飯は冷凍に

    もはや高齢者夫婦となった二人、ご飯を食べるのは主に昼と夜で、電気釜ではなく、土鍋を使ってガスコンロで炊いている。 晩ご飯で一度に炊くのは二合。食べるのは二人で一合ほどで、残ったご飯はラップで包んで冷凍し無駄なく活用しているのだが、去年あたりからラップの表にフェルトペンでグラム数を書き込んでいるのだ。 そうすると、その後冷凍ご飯を解凍するのに重宝するのだが、もっともっと早く気がつけば、いちいちキッチン量りを使わなくても済むのにと思った。 昼にはカレーを食べることが多いのだが、夫は200gほど、同居人は170g前後……カレーの時が一番にたくさんのご飯を食べるのである。 夕食になると少なくなって150~180g程度で満足するが、それにしても、独身時代は一人で一合を食べていたりしたわけで、いかにエネルギーを消費しなくなっているのかが、現実のものとして突き付けられているのだ。..

  • 練話§ブラックラムズ対スピアーズ[駒沢]

    スピアーズが足搔いている。前節までで2勝3敗と黒星が先行、前シーズンの覇者は、マルコム・マークスとバーナード・フォーリーの2枚看板を欠いたまま、苦しい試合が続いている。駒沢陸上競技場は快晴、そしてこの日の観客は7,608人 二人がプレイしていた時と、欠いた時では、微妙な違いがあるのかどうかはわからないが、ちょっとしたタイミングのずれが、連係を途切らせてしまうような気がした。 終始、スピアーズが先行されたのは、ブラックラムズのスタンドオフであるアイザック・ルーカスのクレバーなボール回しと果敢な突破に手を焼いたと感じられる。 勝負は最後の最後までもつれて、スピアーズが5点をリードしたノーサイド直前、ブラックラムズがペナルティトライで逆転。ところが80分のホーンが鳴ったとほぼ同時にブラックラムズが密集で反則を犯し、ペナルティキックをゲラード・ファンデ..

  • 謔話§一日一句~醸し人の技~

    季語は・・・寒の水 寒造り 寒の水より 由来して 【去年の今日】週話§土曜枯寂~早くも一月終了~

  • 週話§日曜流転~クォーツ腕時計がピッ!~

    1980年代に入った頃、コンサート会場などでクォーツ時計が一時間ごとに発する“ピッ”という電子音の問題が発生した。 クオーツ時計は、正確な時刻を刻むのが特徴だが、それでも若干の狂いは生じるわけで、数秒ほどの間にあちこちで“ピッ”“ピッ”“ピッ”と鳴っていくのである。音を止められる機種もあるが、止められない奴はお手上げである。 そんな電子音は何年か経ったところで沈静化したが、ほどなく“二の矢”が続いた……携帯の着信音である。これがいかにパフォーマンスの邪魔になるものか、ステージ上の演者、演奏家はもちろん、観客も大迷惑を蒙るのだ。 これに関しては会場側が電波抑制装置を設置したことでいくぶんかは改善された。だが、設置っしていない会場もあるし、電波抑制が弱いからかどうか歌舞伎座では時折携帯の着信音が聞えることがある。 一月大歌舞伎『荒川十太夫』の芝居最中にも携帯が鳴ったこと..

  • 謔話§一日一句~起き上がり小法師?~

    季語は・・・白菜 白菜が直立 達磨めく姿 【去年の今日】過話§上京五十年~住んだ下宿~

  • 週話§土曜流転~自宅で葬儀~

    40年ちょっと前に母親が亡くなった時は、実家で通夜から葬儀まで行った。 その当時は家の大きさとは関係なく、自宅での通夜と葬儀が当然のことで、その後、1990年代半ばを過ぎた叔父の葬儀も、彼の自宅で行ったのである。 それは田舎町であるがゆえのことで、東京あたりでは既に斎場を借りての通夜と葬儀を行うのは一般化していたと思われるが、実家付近で斎場が使われるようになったのは世紀が明けてからのことではと想像しているのだが。 ちなみに我が家では、2006年に亡くなった父親の通夜と葬儀のために斎場を借りたのだった。 どちらがどうかという比較をするのは難しいが、費用の問題を除けば、斎場で行うほうが気兼ねはなさそうだ。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~もう一息だ~

    季語は・・・笹鳴き 笹鳴きの 覚束なさの もどかしく 【去年の今日】商話§顔を覚える人覚えない人

  • 湯話§窓のある浴室で

    結婚して最初に住み始めたマンションの浴室に窓はなかった。左右を隣家に挟まれていたから無理もないが、同じ棟の角のお宅でも浴室に窓はなかったのだ。 そして今の我が家には浴室に窓がある。上京するまで住んでいた実家には、そもそも風呂がなく、銭湯通いの日常だったから、風呂のある家というのが素朴な憧れだった。 設計にさえ気配りすれば、マンションに窓付きの浴室を組み込むことはさほど難しいことではない。それは分譲と賃貸に関係なく十分に可能なことである。 窓のない浴室を使っていた時は、換気扇をひとしきり回しはしても、湿気が抜け切るような感じはせず、すっきりと乾いてくれなかったという記憶だ。 もちろん、窓といっても大きいわけではなく縦長で磨りガラスがはめ込まれて、小さく開閉できる程度で、上階だからプライバシーはぎりぎりセーフといった感じだろうか。そして夏場は照明なしでも眩しい西日が射し..

  • 悪話§詐欺も手が込んで

    ある人のところに、某大手ディスカウントストアからと称して電話が掛かってきた。その詳細はこちらを参照。 その手口は実に手が込んでいて、ここまでくるとうっかり騙される人間が続出しそうな怖さを感じる。 お店「あなたの父親名義のクレカで買い物しようとした中国人がいたので、念のため消費者センターに連絡してください」 と言った後に“消費者センター”の電話番号が伝えられたのだが、その番号冒頭が050で始まることに不審を感じて警察に問い合わせてみたところ、新手の詐欺だと判明したのだ。 消費者センターの電話番号が050で始まるわけはないと気がついたところが肝腎で、そうでなかったらそのまま信じて電話をして、うっかりと自分の個人情報を喋ってしまうところだった。 まだ、ボケが進行しているわけではないから、振り込め詐欺のほとんどについては正しく対応できるという自信はあるが、ここまで手口..

  • 謔話§一日一句~ゴミ置き場を虎視眈々と~

    季語は・・・冬日和 ゴミ漁り 群れる烏や 冬日和 【去年の今日】過話§上京五十年~東京を歩いた~

  • 行話§水沢腹堅~七十二候~大寒

    大寒の次候“水沢腹堅(さわみずこおりつめる)”である。 寒さも間もなく底である。 かつて、ラグビーの日本選手権が行われていた時のラグビーシーズンは、おおよそ2月には終わっていた。社会人ラグビーから20年前にトップリーグに変わり、さらにリーグワンと変わるごとに、シーズンは2月一杯から5月までと伸びていった。 ラグビーシーズンといえば冬だという思いは今だに強く、5月にラグビーだなどとは……今だに違和感を持っている。 そういえば、ラグビーのワールドカップも9月から始まるわけで、2019年の日本大会の時もまだまだ暑い中での開催だった。それでも、スタンドで観戦している我々はまだ楽なものだったが、ピッチで戦う選手たちには負担が大きかったのではないかと思ったのだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 心話§怖がりである

    ごくごく単純に“怖がり”なほうだと思っている。 山歩き――尾瀬歩きだが――は独りなので、山道を歩いている時は、様々な不安要素が頭の中でグルグルと回っているのだ。 道を踏み外して怪我をしやしないか、道を間違えやしないか、熊や鹿などに出遭ったりしないか……などなど、考え出したらキリがない。アルバイトをしていた頃は、夜行バスで着いて、まだ夜が明けきらない道をヘッドライトを頼りに歩いたりしていたが、気がつくと前後に人の気配はなく、何となく屁っ放り腰で歩いていたような記憶も薄っすらと。 道を間違えやしないかについては、シーズン中であれば木道の上を歩いていれば間違えることはない。だが残雪期に何回か歩いた時は、林の中でガスで視界が悪くなってルートを間違えそうになったことはあった。 定年退職後、尾瀬に入るのは登山客の少ない平日ばかりになったので、特に鳩待峠から下る時は、前後の見える..

  • 謔話§一日一句~やる気ゼロ~

    季語は・・・炬燵猫 ツンデレも 愛想もなくて 炬燵猫 【去年の今日】顧話§今日の歴史~何の不都合が?~

  • 連話§ワタシの酒肴[178]おせち料理

    [承前] おせち料理は酒の肴である。今さらながら、わざわざそんなことなどいう必要がないほどに否定のしようがないことである。 もう長いこと我が家では、おせち料理の類を何種類か取り寄せている。ラインアップは決まっていて、黒豆、蒲鉾、栗きんとん、数の子、イクラ、小肌である。数年前まで伊達巻もリストに入っていたが、それなりにうまい伊達巻でも夫婦二人とも好みではなく、あっさりリストから外れた。 それ以外は不動のメンバーで、栗好きの同居人にとって、栗きんとんは欠かすことはできないし、やはり数の子も筆頭に挙げたいくらいだ。 だが……海なし県生まれの身にとって、実家のおせちに数の子の姿はなく、数の子を口にしたのは、結婚してからというのも何だかなである。そして、おせち料理一番の酒肴はイクラであることを否定する人はいないだろう。 いかにも“プリン体の王様”といった風情と見受けられ..

  • 光話§えっ?

    あと一週間で1月が終わるとは……ついこの間、おせち料理をつまみに酒を呑んでいたではないか。 今月は賑やかなことに、歌舞伎が4回、それにラグビー観戦も入っている。だからなのか、暦の進みが速いと感じてしまう。 家にいようと思えばいくらでも籠ってしまえるので、こうして意図的にでも外出する機会を作り出しているのだ。 そうすることで辛うじてではあるが、世間との接点を繋ぎとめておくことにしているのである。そして外気に触れればいくぶんかはリフレッシュしたような気分にもなってくれる。 それにしても“えっ?”という時の速さではないか。そんな目まぐるしい時の速さに押し流されないよう、淡々とかつ冷静に日々を過ごしていきたい。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~枝に咲く花~

    季語は・・・臘梅(ロウバイ) 臘梅の 香の満つバスや 帰り道 【去年の今日】過話§上京五十年~半世紀かよっ!~

  • 街話§神保巷塵[107]馴染みの店が閉まること

    [承前] 神保町で宮仕えをしていた37年半の間、多くの飲食店のお世話になったが、気がつくと行きつけの店が閉まっていることなど珍しくはなかった。 何の予告もなく、月末とかのタイミングで閉じてしまい、少しごぶさたして久々に出かけてみると“閉店のお知らせ”が貼ってあって、眼にした瞬間にうろたえてしまうことも珍しくなく、なぜ気がつかなかったのかと歯ぎしりすることになるのである。 一番にショックだったのは、神保町すぐ隣の小川町にあった居酒屋“鶴八”が閉店したことだった。気がついたのは2006年になってすぐあたりだから、2005年には閉店していたのだろう。 劇込みすることもなく、客入りもほどほどのカウンターでゆるゆると桝酒を呑んで、気の利いた酒肴を楽しめた店だった。そんな店がなくなってしまうのは本当に痛恨事だったのである。 その後、2014年夏には、神保町から少し離れた神..

  • 元話§壽初春大歌舞伎夜の部~寿曽我~

    松も取れ、正月気分などすっかり消え失せた歌舞伎座夜の部に行ってきた。 舞踊『鶴亀』に始まって、休憩を3回挟んで『寿曽我対面』から『息子』そして『京鹿子娘道成寺』と一時間足らずの演目が並んだ、気楽な舞台。 『鶴亀』は福助、松緑親子、幸四郎親子の正月らしくたゆたうような一幕。 正月らしい演目『寿曽我対面』は扇雀の十郎、芝翫の五郎、梅玉の祐経、彌十郎の朝比奈、他。扇雀の存在感が薄く、もう少し柔らかみもほしかった。芝翫は悪くはないと感じたが、声は張り上げ過ぎていなかったか。そして、相変わらず梶原親子のパンクっぷりよ。 『息子』を観るのは2005年以来。その時も幸四郎が息子の金次郎を務める。白鸚の火の番、染五郎の捕吏を祖父から孫三代、三人だけの舞台。歌舞伎の舞台においては、喉を詰めるような白鸚の口跡は好きではない。だが、今回のような“ストレートプレイ”的な舞台..

  • 謔話§一日一句~老舗の佃煮~

    季語は・・・冬深し 冬深し 葉唐辛子を 噛み締める 【去年の今日】週話§日曜枯寂~ラグビー三昧~

  • 纏話§句読点の塩梅

    句点“。”は文章の区切りなのでともかく、問題は読点“、”遣いである。一つの段落を構成している文章を、どう読みやすく書き綴っていくか、その“キモ”が読点なのである。 ブログの文章をまとめていて、どういったことに気を遣っているのかといえば、むやみに凝った漢字は使わす、平易な平仮名遣いを心掛けているが、あまり平仮名ばかりが続くと、それはそれで読みにくくなってしまうので、漢字との配合は考えることになるのだ。 そうして読点のお世話になるわけだが、打ち方ひとつで文章のニュアンスが変わってしまうから、あだやおろそかにはできない。 平仮名度が高い文章のゆえ、漢字が入らずに文章が続くと、何とも読みにくい文章になってしまう。それを読みやすくするために読点を入れようとするが、短すぎるセンテンスで打っていくと、読点だらけで文章が散漫になって落ち着きがなくなる。 かといって読点なしというわけ..

  • 余話§新春浅草歌舞伎第二部~歌昇~

    平日にもかかわらず、雷門から仲見世の奥が見通せない混雑を横目に、新春浅草歌舞伎第二部を観てきた。 歌昇の『熊谷陣屋』から、種之助が『流星』を踊り、最後に松也の『魚屋宗五郎』である。そして、この日のお年玉<年始ご挨拶>は隼人。階段のない舞台から身軽に客席に飛び降り、お客さんにインタビューした後も、軽々と舞台に飛び上がってみせたのは驚きである。 今年の浅草歌舞伎で松也、歌昇、巳之助、新悟、種之助、米吉、隼人の7名が“卒業”する、いわば卒業試験のような演目が並び、中でも歌昇の『熊谷陣屋』は最難関と言えるだろう。 が、まずまず大健闘と言っていい出来だったと感じた。当然ながら吉右衛門の熊谷を思い出し出し観ていくことになるのはしかたのないことで、歌昇にしても目指すのは吉右衛門の熊谷であるのは言うまでもない。そしてどこまで吉右衛門に迫れたか……ひとかたならぬ思い入れをこめての大..

  • 謔話§一日一句~最寄駅近くの立ち呑み~

    季語は・・・春遠し 夜の部が はねて角打ち 春遠し 【去年の今日】週話§土曜枯寂~泥酔~

  • 週話§日曜流転~エスプレッソ~

    初めてエスプレッソを飲んだのは、カフェでギャルソン(店員)のアルバイトをしていた時のことだった。 おフランス風を気取ったその店にはエスプレッソマシーンが置かれていて、アルバイトでも休憩時に淹れてもらって自由に飲むことができたのだ。 そのおかげでエスプレッソの味を覚えたのだった。酸味の強いコーヒーよりも、コーヒーに苦みを求めているほうなので、エスプレッソはうってつけなのである。 そういえば、一度だけ旅行したイタリアで“バール”と現地で呼ばれているカフェに入ってエスプレッソを注文したことがあるが、その時に居合わせたお客さんが、エスプレッソの中に小さじ山盛りの砂糖を放り込んで飲んだのには驚いた。 本場(と思われる)のエスプレッソはデミタスカップに半分ほどしか入っておらず。件の客は、たっぷりと砂糖が沈んだエスプレッソをスプーンでかき回すと“グイ!”と飲み干して店を出ていった..

  • 謔話§一日一句~夕飯の支度して~

    季語は・・・咳 だいどこ(台所)の 老妻一つ 咳をして 【去年の今日】嗜話§クラシックの大好物~ピアノ編~

  • 行話§款冬華~七十二候~大寒

    大寒の初候“款冬華(ふきのはなさく)”である。 寒さの“底”がやって来た。 この先、2月一杯は厳寒期で外出するにも厚手の防寒仕様の装備が必要だ。ましてや、ラグビーの屋外観戦となると、それにプラスして使い捨てカイロやひざ掛けを持参する必要がある。 そして……まだまだ若さが残っていた頃は、小さい保温ポットに麦茶を入れて、ポケットにはウィスキーのミニボトルを忍ばせて“身体の中”から暖めてやっていたが、もうそんなこともしなくなってしまった……まあ、さほど効果がなかったということもあるけれど(爆 というわけで、ここからが冬の山場なのだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§土曜流転~有料ゴミ袋~

    我が自治体もゴミ出しのゴミ袋は有料となっている。燃えるゴミは週に2回収集に来てくれるが、一回に出すゴミは、20リットル袋一つで済んでいる。 ゴミ袋は5リットル、10リットル、20リットル、40リットルまで4種類で、20リットルは10枚300円。 有料ゴミ袋を使った収集が始まったのは15年前のことで、それぞれの団地へ市の担当者がやってきて説明会を開いたほどだった。 確かにゴミ袋が有料になる前は、かなり野放図にゴミが捨てられていて、団地内に設置されているゴミ箱が溢れそうになることもあったりして、有料ゴミ袋の導入は、ゴミの減量化も目論んでのことだったのだ。 そうしてどうなったかというが上のデータである。見てのとおりで、年ごとにゴミが減っている。これがゴミ袋の有料化によるものか、別の素因があるものかどうかはわからない。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~ダイヤモンドダスト~

    季語は・・・雪 雪玲瓏 午後のショパンの タッチかな 【去年の今日】図話§グーグルマップのおかげで

  • 救話§寄付をする・・・・・・

    ネットのコメント欄につまらぬ御託を並べるだけ並べて何もしない人を見かけることは珍しくない。いかにもしたり顔しているような書きぶりである。 つまらぬ御託を並べる前に、何かをすることのほうが先だろうと思うのだ。というわけで、ほんの少しばかりだがいくばくかの寄付を続けている。常に寄付先に悩んでいるのは、限られた中で限られたところにしか送金することができないからだ。 これがもし、億単位でも持ち合わせているのだったら、複数にあてて相応の金員を送ることができる。だが、そんな資力などあるはずもない。我が力は本当に微力でしかない。 そして世の中には、そうした助力を必要としている人や団体が星の数ほども存在しているのである。 本来であれば、国がそうしたところに手を差し伸べるべきだと考えている。何かと屁理屈をつけて我々の税金を無駄遣いしているくせに、そうした援助については財布の紐が固いの..

  • 過話§上京五十年~今年は五十一年~

    去年で、東京暮らしを始めて50年……半世紀が過ぎていた。そうして今年は51年になる。 ほどなく、実家で過ごした年月の3倍近くの時間が東京暮らしとなるのだ。 東京に出てきた時も、大学に入った時も、そして宮仕えを始めた時も、いつも“先”のことなど何の見通しもすることなく、将来設計図の一枚も引くことなく、何とも無計画にきてしまった。 まあまあうまいこといったから、それでよしという気持ちになっているが、見込み違いを重ねていたらどうなっていたことかと、改めて振り返れば、我が身の能天気かつ“何とかなるさ”的な生き方ではなかったかと気がついてしまったのである。 そうして何とかなってしまった、そうできた大きな理由の一つは間違いなく健康で過ごせたからだと、それは確かなことだろう。大学から宮仕えと続いた中で、大きな病気や怪我に見舞われたことは一度もなかった。 強靭でも頑健でもない..

  • 謔話§一日一句~東京都最高峰~

    季語は・・・山眠る 奥多摩の 主や雲取 山眠る 【去年の今日】嗜話§クラシックの大好物~オペラ編~

  • 呟話§一言つぶやき~税金~

    年金が支給されて明細を見ると、これまたけっこうな税金が徴収されて…… ……いて、年金生活者なんだから少しは優遇されると思ったが、そんなことは全然なくて、源泉徴収でがっぽり持って行かれるわけだが、しかたなく、確定申告でしかるべく申告していくばくかの還付金で我慢しているものの、そんなことなどどこ吹く風で、納税を無視し続けたりした国会議員の態度を見ると、税をふんだくるのは我々ではなく、そうした不遜な輩どもからではないかと激しく思うのである。 《つぶやきのトピックス一覧》

  • 通話§電源タップはダンスする・・・・・・

    保育園に通っていた頃、実家にあった電気製品はといえば、天井に下がった電灯が2つ、それに真空管ラジオ……あとは記憶がない。はっきりしているのは、冷蔵庫も洗濯機もアイロンもなかったということだ。 それが今は……電池で動かす製品だってやたらたくさんあるのに、コンセントから電気が供給される製品など、もはや数えることなど不可能ではないかと思われる。 居間だけだって、照明が3つあるし、テレビ、ブルーレイレコーダー、CDプレイヤー、スピーカーも要電源供給だし、ドアホンも居間にあるわけで、それが寝室、キッチン、洗面所、勉強部屋となったらおびただしい電気製品が存在しているわけで、その状況に驚かされてしまう。 そうして電源タップである。勉強部屋だけでも数本の電源タップが存在していて、それぞれ稼働しているが、一番コンセント数が多いのは6穴で、それはパソコンデスクの下にあって、パソコンとディスプ..

  • 謔話§一日一句~どんど焼き終えて~

    季語は・・・小正月 小正月の 湯舟肩まで 深々と 【去年の今日】蠅話§E.T.おばさんのラグビー観戦

  • 顧話§今日の歴史~戦争で稼ぐ?~

    1961年1月17日、アイゼンハワー大統領が軍産複合体について警告。 昨年末の天声人語で取り上げられていた話題で、そんなタイミングもあって書いてみようと思う。 1961年のこの日、第34代アメリカ合衆国大統領アイゼンハワーが退任演説を行ったが、その時“軍産複合体”の危うさについて警告を発していたのだ。 陸軍参謀総長を務めたほどガチガチの軍人だったアイゼンハワーは、だからこそだったのかどうか、戦争の残虐さを身をもって体験していた。それゆえ外交戦略が最優先、冷戦下の任期中にあっても、軍事費の増額を抑え込んだのだという。 そして、軍産が複合するならば、そこには当然ながら政治家が絡んでくることは言うを待たず、軍事費を増大させることで利権の温床ともなるだろう。 そうした要素があることをアイゼンハワーは危惧して警告をしたのだった。ちなみに、アイゼンハワーの在任中はベトナム..

  • 醬話§ソース焼きそばね!~粗にして野だが~

    物心がついた頃には既に口にしていたソース焼きそばである。意識した中でおそらく最初の味覚に近いのではないか。 田舎町の実家すぐ近くに駄菓子屋があって、午後になるとおばさんが屋台を引いてやって来る。そこで商っていたのがソース焼きそばだった。10円玉を握って、温かい焼きそばをもらう。入っている具はといえば、肉などなく、もやしとキャベツくらいだった。ついでに、もう10円足すと“お子様洋食”と地元で言われていた、蒸かしじゃがいものソース炒めを買えたが、一度も口にしたことはなかった。 そうして我がソース焼きそば小史が始まったわけだが、長じても子どもの頃に培われた嗜好は変わらずで、相も変わらずソース焼きそばが好きなままである。 ちなみに我が家のソース焼きそばの具は、豚肉こま切れとキャベツのみで、モヤシを入れると水っぽくなるような気がしてしまうので省略。食べる時に紅生姜を少々というもの..

  • 謔話§一日一句~肉はご飯のおかず~

    季語は・・・牛鍋 牛鍋や まずは豆腐で 二合ほど 【去年の今日】未話§新春浅草歌舞伎第二部[2023.1.12]

  • 行話§雉始雊~七十二候~小寒

    小寒の末候“雉始雊(きじはじめてなく)”である。 年明けて、松の内の間はちょっと暖かい日があったりしたが、ここにきて寒さが戻って来たようだ。 朝方、戸外の駐車場に並んだ車の屋根が霜で真っ白……それだけではなく、フロントガラス全面が真っ白になってしまってもいる。温暖化温暖化という時世とはいえ、寒い冬はやって来るわけで、それなりの準備、心構えが必要なのは言うまでもない。 そんなことを繰り返し繰り返し、気がつけば春は近づいていた。日没時刻は年末の内に遅くなったし、日の出時刻も先日から少しずつ早まり、ようやく最遅から1分ほど早くなってきている。 寒いことは寒いが、その中にも春を見つけたような気になるということだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 豆話§恐怖のピスタチオ

    宮仕えを始めた翌年の冬あたりのことだった。 車でスキーに連れていってくれる人がいて、助手席に座ったらミックスナッツを出してくれた。ひとしきりポリポリしているうち、何やら硬い殻が口の中に入ってきて、何じゃこれは?とガリガリ噛んでみたが、これがなかなか砕けない。 それでも頑張って何とか噛み砕けたが、さすがに顎が疲れて、硬い殻を避けて食べていたのである。夜の闇の中を走っていたのだ。だから暗くて中身がわからなかったこともあって、無理矢理に食べてしまったということだ。 後に、それが“ピスタチオ”というナッツで、当たり前ながら、硬い殻など食べるものなどではないとも知ったのだった。 そうだと知って以来、硬い殻から中身を取り出して食べているのはもちろんのことで、それでも殻のまま食べるほどアホではない。 そうして最近のこと。行きつけのスパーマーケットで、ちょっと高いがすこぶるお..

  • 謔話§一日一句~引き留められて~

    季語は・・・日脚伸ぶ 古書店や つい長居して 日脚伸ぶ 【去年の今日】週話§日曜枯寂~昨日は初歌舞伎座~

  • 告話§ビッグイシュー471号発売中!

    ビッグイシュー471号は1月15日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。ブライアン・メイが表紙。 表紙&スペシャルインタビュー ブライアン・メイ(クイーン) リレーインタビュー 和田寛(株式会社ズクトチエ共同代表) 特集 一期一会、新種発見 地球上には推定870万種もの生物が存在しているそうですが、学名が付いているのはそのうちの2割程度だとも言われています。残りの学名のない生物は、長い進化の歴史を生きてきた(いた)が、まだ人間に見つけられていないだけで、人間がその生物を発見し学名を与えた時、それは新種となります。 新種は生きた個体とは限らず、博物館に保管されていた標本がじつは新種だったり、絶滅した生物が新種であったりすることも。そして、分類学者だけでなく、専門外の人が先入..

  • 緊話§壽初春大歌舞伎昼の部~松緑~

    正面の立派な門松の間を通って歌舞伎座の正月興行壽初春大歌舞伎昼の部を観てきた。 『當辰歳歌舞伎賑』は、賑やかな『五人三番叟』が初月気分を盛り上げる。特に鷹之資の踊りが際立っているように感じた。続く『英獅子』は、雀右衛門、鴈治郎、又五郎。 そして、早くも再演された『荒川十太夫』が、この日の見ものだった。前半の高輪泉岳寺での演出が初演からかなり変わっていて、ストーリーが見えるように感じた。この日一番だったのは、松平隠岐守が直々に十太夫を調べるという場。松緑務める十太夫の振り絞るような台詞回しに、客席は水を打ったような静けさに包まれた。 新作が、再演を重ねれば重ねるほど練り込まれていく様子を見たような気がする。さらに再演を重ねてほしいものだ。 三本目、江戸みやげ『狐狸狐狸ばなし』……喜劇というには、客席の笑いは少なめかなと思った。喜劇は本当に難しい。とりわけ、暗転..

  • 謔話§一日一句~裸足の僧侶~

    季語は・・・寒念仏 寒念仏 深きバリトン 過ぎ行きて 【去年の今日】週話§土曜枯寂~一月半ばだと!~

  • 週話§日曜流転~ヒートテック~

    Tシャツやら靴下など、発熱素材の衣類を何枚か持っていて、寒そうな外出時にはインナーとして着用して出かけている。 Tシャツを着ていても、個人的にはそれほど発熱しているような感覚はないように感じるのだが、戸外にいても寒いとは感じないので、効果はあるということだろう。 着たことはないが、その昔は“ラクダのシャツ”とか“ラクダの股引”とかいった厚手のインナーを着てもこもこになっていた……確か父親も着ていたような記憶だ。だが、厚いばかりでそこまでの暖かさはなかったのではないかと推測。 インナーだけではない。ダウンジャケットの暖かさ、軽さ、コンパクトさは冬の外出を格段に快適にしてくれたではないか。 この社会……ロクでもないことばかりでと思わないこともないが、まあまあ冬は暖かく過ごせるようにはなってきてくれている。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~六枚切りを一枚~

    季語は・・・寒に入る トーストは 焦げて程よく 寒に入る 【去年の今日】命話§自分の名前

  • 週話§土曜流転~正月気分~

    関西時間の松の内も終わり、世間の正月気分はすっかり抜けたことだろう。 我々はというと、毎年おおむね1月3日には初詣を済ませて、それを終えて帰りがけにスーパーマーケットに寄って買い物をした時点で正月終了という気分になる。 正月気分があっという間に消えるようになったのは、宮仕えを始めたあたりからではという気がする。会社の年末年始休みは12月29日から1月4日までのちょうど一週間。だから、休みが明けて5日に出社する瞬間に正月気分は抜けていたようだ。 それから定年退職して、さらに正月気分の抜けるのが早まったということであろう。 ただ、一月の歌舞伎見物は歌舞伎座の雰囲気が新年のそれ……劇場に入ればそこは正月の世界なのである。 《年末年始のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~ちょっと戸惑って~

    季語は・・・風花 風花に 怯む子のいて 翳る午後 【去年の今日】環話§JR山手線30駅

  • 育話§大手ビールメーカー・・・・・・そういえば

    そういえばと気がついた……大手ビールメーカーの3社、キリン、アサヒ、サッポロは、それぞれサッカー、ラグビー、駅伝のスポンサーとなっているのだが、その3社は“企業スポーツ”としてのチームは持っていないのだ。 大手のもう一社であるサントリーは、サンゴリアスというラグビーチームを持ってはいるが、他の三社はどうも、スポーツチームを所有運営してはいなさそうである。 スポンサーにはなるが自分たちでチームは持たない……まあ、昨今は企業内スポーツよりは地域性を活かしてのスポーツという流れが確立しているので今さらながらの話ではあるけれど。 まあ……ふとしたことで気がついたことだが、各社がそういう方針でいたという理由のようなものを知りたいものだ。 《ビールのトピックス一覧》

  • 奇話§歌舞伎・・・・・・その先へ行ってみよう

    先月、新橋演舞場では新作歌舞伎『流白浪燦星(ルパン三世)』が上演され、なかなかの評判だったようだ。 同じく去年は新作歌舞伎『ファイナルファンタジーX』も上演されチケットの売れ行きも上々だった。歌舞伎については初心者であっても、それぞれのファンが劇場に訪れたのは明らかで、歌舞伎界としては一定の成果があったと評価しているだろう。 だが、問題はその先で、そうして劇場にやって来た“歌舞伎初心者”たちをどのように伝統的歌舞伎の世界に引き入れられるだろうかと考えている。 当然ながら松竹だってそのことを考えていないはずはなく、あれやこれやの策を練っているに違いない。 某民法のテレビ番組では“歌舞伎座支局”なるものを設定して、歌舞伎の舞台だけでなく、大道具や小道具から殺陣、イヤホンガイドに至るまで、かなり深堀りして紹介をしていたが、なかなかに好評だと聞いている。 ルパ..

  • 謔話§一日一句~かちんかちんの餅~

    季語は・・・鏡開き 力みても 鏡開きの 硬きこと 【去年の今日】巧話§様々な技術の進歩~芸術やスポーツ~

  • 行話§水泉動~七十二候~小寒

    小寒の次候“水泉動(しみずあたたかをふくむ)”である。 東京の日の出時刻は今日までが一番遅く6時50分。この先は夏至に向かって早まっていってくれる。3週間ちょっと先の立春に先立って、春への兆しがほんの少しだけ見えてきた。 ……と言いたいところだが、毎度のこととして寒さはこれからが本番になるのは、きちんと自覚しておかなくてはならない。逆に夏だって、夏至を過ぎた7月&8月に猛暑がやって来るではないか。 おおよそ5時頃には起き出しているが、もちろん世間は真っ暗。今の時期だと6時半くらいになってようやく明るくなっていって、車が走り出したり、学校や会社に行く人たちの姿が見える。それにしても、7時前から出かけなくてはならないとは御苦労なことかな……多摩丘陵の朝の風景なのである。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 納話§定年退職の頃

    定年退職から8年が過ぎた。来年の9月には丸9年となる。何というスピードで8年が過ぎていってしまったことか……しかも、そのうちの4年は新型コロナ禍という“空白”のような時ではなかったか。 8年前の9月17日は60歳満了の日。会社規定の定年退職は60歳満了日とされている。あと数年という頃から意識し始め、定年退職一年前、還暦を迎えた頃からあれやこれや考えるようになった。 退職を半年後に控えた頃だったか、会社から何人かの当該社員を集めて説明会が行われ、その席で年金のことや健康保険継続などなど退職後にするべき様々な手続きについてのレクチャーを受けたのだ。 淡々とした会社生活も終わりに近づきつつあって、身の処し方で心したこととして、実に何とも滑稽なことだが……電車内で立っている時は、両手で吊り革を持つように気をつけたのである。理由は言うまでもないことで、万一あらぬ疑いをかけられたりし..

  • 謔話§一日一句~仲間を見失って~

    季語は・・・寒夕焼(ゆやけ) 逆光に はぐれし鴨や 寒夕焼 【去年の今日】繋話§さらばガラケー!

  • 顧話§今日の歴史~教養特集も~

    1959年1月10日、NHK教育テレビ放送開始。 我が家にテレビがやって来たのは東京オリンピックに先立つ1962年のこと。その3年前に教育テレビが放送を始めていたというから、誕生して間もなくから見ているということだ。 といっても、その頃によく見ていたのは『みんなの科学』という科学実験番組だった。 夕方17時半から30分、簡単にできる実験をあれこれ見せてくれたが、そうはいっても、なかなか実験材料が手に入らず、実際にやりたいと思いながら、テレビ画面を見るばかりが多かったという記憶である。 もう一つは『教養特集』という、NHK特集とかクローズアップ現代のような番組だったが、放送時間が夕食後だったので、何回も見ていたとは思えないのけれど、テーマ音楽と合わせて記憶に残っている教育テレビの番組だ。 自分なりに教育テレビ理解して活用していたということなのだろう。 ..

  • 興話§出不精窮まって?

    コロナ禍このかた、外出&外食頻度が激減しているのは今さらながらだが、出不精が窮まってしまってようなのは何ともはやなことである。 もちろん、まったく外出しないというわけではなく、日常の買い物に近所のスーパーマーケットやドラッグストアまで一日おきには出って行っている。だが、そうではなく、遊ぶための外出なるものが少ないということなのだ。 おおよそ歌舞伎を月に一回か二回、そこに時折コンサートが入ったり、今の時期にはリーグワンのラグビー観戦が入ってくるから、傍目から見れば、出かけているんじゃないの?と思われるだろう。 確かに“出かけていないわけではない”という頻度であることは否定しないけれど、現役時代ほどでなさそうと感じられるのは、どう考えたらいいのだろう。 まあ、それこそ週に一度とかで都心に出かけていったりして、そこで晩飯を食べて帰ってきたりとかみたいなのがデフォルトであっ..

  • 謔話§一日一句~新年会にて~

    季語は・・・雑煮 論題は 郷土自慢の 雑煮かな 【去年の今日】体話§運動神経は・・・・・・

  • 教話§後継者を育て・・・・・・られない

    単純に考えて、後継者を育て“られない”のか、後継者を育て“ない”のかどっちなのだろうと思う。 あたりまえの話だが、きちんとした後継者を育てることができれば、先々の心配をする必要はない。だが、権力を手にした多くの人間が、自分の立場を維持することは考えても、自分の後継をどうしようと考えることは少ないのではないか。 あるいは、育てた後継者が優秀過ぎて、寝首を掻かれるような状況を恐れての後継者育成放棄をする人間も少なくないだろう。 そして育て“られない”ことに関しては、彼らが後継者育成の教育法を持ち合わせておらず、自分の“マイルール”を押しつけるしかないレベルでは、先々の不透明感はいや増すばかりである。結局のところ人間は、権力を持った瞬間に“疑心暗鬼”の塊となって、いかなる他者も遠ざけてしまうのだ。 中には、円満に権力移譲が行われるケースだって少なからずあるはずだが、また少..

  • 抜話§ブレイブルーパス対スピアーズ[等々力]

    前年度リーグワンの王者スピアーズが沼にはまり込んで勝てない。 この日も20対24の敗戦。前節はブルーレヴズにノーサイド直前での逆転負けと、勝利が遠い。 試合が行われたのは川崎の等々力陸上競技場。サッカーJ1フロンターレのホームで、初見参である。行きは武蔵溝ノ口からバスで競技場近くまで……これが遠く時間がかかった。 この日の観客は10,456人。まあまあ入ったとは思うが、本来のホーム味の素スタジアムだったら数千人は多かったのではなかろうか。 というわけで、ブレイブルーパスが逃げ切って全勝をキープ。おそらくは、リッチー・モウンガやシャノン・フリゼルといったオールブラックスのメンバーを加えてチーム強化が功を奏していると思われるが、試合運びも積極的なもので、スピアーズに押し込まれても決して慌てることはなく、気がつくと陣地を挽回していたりする。 ..

  • 謔話§一日一句~寒風吹き出して~

    季語は・・・小寒 小寒に 午後は閑居の 不善かな 【去年の今日】週話§日曜枯寂~地球が回る音・・・・・・~

  • 余話§新春浅草歌舞伎第一部~米吉~

    新春浅草歌舞伎三日目第一部に行ってきた。 巳之助のお年玉(年始ご挨拶)に始まり『本朝廿四孝~十種香~』から『与話情浮名横櫛~源氏店~』と続き、最後は『神楽諷雲井曲毬~どんつく~』で賑やかに終わる。 第一部は米吉奮闘公演、十種香の八重垣姫、源氏店のお富、どんつくで芸者と舞台に立った。 さて十種香。何をやっているのかな?……という印象である。そもそも筋らしい筋がなく“しどころ”が判然としない芝居であるがゆえに。手探りで務めている感が強く、全体が平板な印象である。 そんな中にあって、橋之助の勝頼(花作り蓑作)が、はんなりとした白塗りで存在感を感じさせた。米吉の八重垣姫は、ひたすら“勝頼様恋しや”の舞台というところ。歌昇の謙信も大きさを見せてくれた。 そして源氏店。米吉のお富が八重垣姫から打って変わって、蓮っ葉で投げやりなお富を演じていたが、隼人の与三郎はもっ..

  • 過話§備忘録的な何か~2024年1月8日付~

    たいして変わりばえしているわけではないが、恒例年末年始の4日間ずつをまとめておきたい。 1月1日……5時頃起床。晴、外気温11.2度。 朝ごはんはいつもどおりで、バナナミルク、トーストにコーヒー。11時過ぎから、おせちで元旦の食事。おせちは、毎年ほぼ似たようなあれやこれやを取り寄せていただく……黒豆、蒲鉾、栗きんとん、数の子、イクラ、小肌といったあたりである。酒はビール350ml缶を1本だけで、日本酒はなし。 元旦恒例の上州駅伝(第68回全日本実業団対抗駅伝競走大会)をつまみつまみ見る。優勝はトヨタ自動車。 16時過ぎ、能登半島付近を震源とする最大震度7という猛烈な地震が発生。一気に正月気分が吹き飛んでしまった。 元旦の大地震など、そうした災害の対策にあたれる人間だって手薄になっている、そんな隙を突いてきた。地震がいつ来るかなどわかるはずもない。能登半..

  • 謔話§一日一句~老境に~

    季語は・・・七草 古希となる 手に七草の 碗一つ 【去年の今日】週話§土曜枯寂~今年は“枯寂”です~

  • 週話§日曜流転~ご心配とご迷惑・・・・・・?~

    それにしても不思議な物の言いようである。 しでかした不始末などに対して、その当事者が記者会見の冒頭などで発する文句が決まってこれだという不思議。 “ご迷惑を”というのはまだわかる。だが“心配をおかけして”というのがわからない。いったい誰が心配しているというのか?……少なくともワタシは心配などしてないぞ。 政治家であれば熱心な支持者が、大丈夫だろうかと気にかけることなのか、おそらくそんなところだろうとは思うが、支持者でも何でもない人間が心配などするはずもない。 正しくは「不快な思いをさせて申し訳ありません」といったあたりだろう。だから、ご心配とご迷惑をという言葉を聞くたびに、違和感と同時合わせてより一層不快な気持にさせられるのである。 《日本語のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~歌舞伎座夜の部~

    季語は・・・初芝居 木挽町は 曽我対面(そがのたいめん) 初芝居 【去年の今日】嗜話§クラシックの大好物~管弦楽曲編~

  • 行話§芹乃栄~七十二候~小寒

    小寒の初候“芹乃栄(せりすなわちさかう)”である。 東京あたりは7日までが松の内で、関西方面は15日までなのだという。 どちらにもそれなりの言い分はあるようだが、小正月までを松の内とする関西のほうが理屈としては合っているように思われる。 そして、一人勝手に1月11日までを松の内と思い込んでいたことがあって、関東の鏡開きが11日だから、それまでが新年の松の内だと、根拠のない松の内と考えていた。 まあ、鏡開きで松の内が終わるという考え方も、ほんの少しばかりだが一理あるような気がしないでもないとは、変なこだわりが過ぎるようだ。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 週話§土曜流転~今年は流転~

    粛々、有閑、枯寂と、年の始めに変えている2文字のタイトルだが、今年は“流転”とした。変えなくてもいいのだろうが、一年の区切りとして分類しやすいのではないかというのが理由である……深い意味はないけれど。 流転と言うほど流転流転してはいないとは思うが、関東平野の北の端から、半世紀前に東京へと南下し、その後数回の引っ越しを繰り返して、ようやく安住の地を見つけて、今年で28年である。健康であってくれれば、この地で最期を迎えることになるはずだ。 9月には古希を迎えるが、これもまた一つの区切り。あちこち色々とガタがきているとは十分に自覚しているので、無理なく過ごしていきたいと思う。 《年末年始のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~書きたいことあり~

    季語は・・・去年今年 淡々と ブログ綴って 去年今年 【去年の今日】嗜話§クラシックの大好物~交響曲編~

  • 経話§念仏講~十三仏を唱えて~

    今世紀に入った頃にはすっかり廃れてしまっていたが、実家があったあたりでは、葬式が行われた日の夜に“念仏講”が行われていた。 遺族、親類、有志が集まって、位牌の置かれた祭壇の前で、十三仏の名前を唱えるのだ。祭壇の後ろには十三仏の軸を掛ける。 そして参列者の中から交代で“僧侶”役が祭壇の前に座って唱えるのは…… 不動~釈迦~文殊~普賢~地蔵~弥勒~薬師~観音~勢至~阿弥陀~阿閻~大日~虚空蔵 ……で、これを13回1クールで全員が唱え、13回目の最後に“南無十三仏~南無阿弥陀~南無阿弥陀仏~南阿弥陀~”で締めとする。 その間、何人かが祭壇に供えられらている水を手渡しで頻繁に替えるのだがそれは、三途の川へと歩いている死者が熱さで喉が渇かないようにと、常に冷たい水を飲んでもらうためなのだ。 最後に十三仏を唱えたのは、確か30年近く前に行われた叔母の葬儀の後のことで..

  • 緩話§遅刻癖・・・・・・

    昨年末、遅刻癖が原因で漫才コンビが解散した。そういえば、遅刻し放題でレギュラー番組を降板させられたアナウンサーもいた……プロではない!と改めるまでもなく思う。 ワタシ的には色々とだらしないところは多いのだが、遅刻については、実にまじめで、記憶する限りあれやこれやに穴を開けるような遅刻をしでかしたことは一度もないはずである。 どういう来し方があったのかはわからないが、時間を守るということに関しては何というか“神経質”のようなところがあるのだ。だから、時間に遅れても、蛙の面然としている人の考えていることは理解することができない。 昔々、小耳に挟んだエピソードに……某大学教授Kと俳優にして小説家Fの対談が企画されたのだが、二人とも遅刻魔で名を轟かしていたとのことで、開始時刻から2時間が経過しても二人とも現れなかったことを思い出した。 《日常のトピックス一覧》

  • 謔話§一日一句~僧侶の年始回りは今日~

    季語は・・・四日 坊さんが 忙し四日の 巷かな 【去年の今日】交話§不思議な信号機

  • 吃話§今日の一枚~エレベーター~

    スイスはチューリヒ郊外のホテルに泊まった時のことである。スイスの…… ……ことゆえ、自国のシンドラー製エレベーターが当然のように使われていて、それを見ながらふと思いついたのは『シンドラーのリスト』のダジャレとして『シンドラーのリフト』というものだった……御粗末。 ちなみにリフトはイギリス英語で、エレベーターはアメリカ英語であるが、それにしても、5人400kgとは、お一人様80kgということか。 《ブログのトピックス一覧》

  • 常話§宮仕え~大過なく~

    宮仕え生活37年半をどうにかこうにか勤めおおせ、定年退職して8年が過ぎた。あっという間である。人生の半分近くに及んだ宮仕えの記憶をたどろうとするが、時という消去機能が、少しずつ少しずつ消し去っていっているようだ。 会社員として有能だったかと問われたら“ものによっては”と答えるしかなさそうで、創造的発想には乏しいものの、ルーチン的な作業を手際よく片付けていくことについては、持てる能力を発揮できたとは思っている。 37年半というもの、ほとんど同じ職種の現場作業を淡々とこなしてきたが、振り返って考えてみるなら、現場作業より総務的な仕事のほうが性に合っているのではないか……とは、宮仕えを始めて半分が過ぎた頃に考えた事なのだったが。 根が器用な質でもなかったし“出世欲”もなかったので、いわゆる“平凡”なサラリーマンの一人として勤めを果たしたというところであろう。 とにもかくに..

  • 謔話§一日一句~鼠の別名~

    季語は・・・嫁が君 夜目遠目 朝明けきらず 嫁が君 【去年の今日】米話§餅の日々~特に辛み餅~

  • 顧話§今日の歴史~宗教改革~

    1521年1月3日、マルティン・ルター、ローマ教会から破門。 ルターが司祭になった頃、ドイツでは贖宥状(免罪符)が大々的に販売されていた。それは、選帝侯として政治的に重要なポストであるマインツ大司教位の地位を得たいという野望を持ったアルブレヒトの資金稼ぎのためだった。 そうした行為を営利目的の非宗教的行為と考えたルターは、1517年10月31日に『95ヶ条の論題』と呼ばれる書簡を送ったのである。 神学論争が巻き起こる中、自説を頑強に否定しないルターは、1521年のこの日、ローマ教会から破門されたのだ。 かくしてルターはプロテスタント(新教)を組織化したのだった。プロテスタント系の保育園に通い、洗礼こそしなかったが長じても日曜学校に出向いていた人間から見れば、ルターが考えたことはもっともで、いかに当時のローマ教会が“腐敗”していたかである。 だから今でも、むしろ..

  • 惣話§おかずにはなりません(個人の感想

    自分的に“おでん”の具とか鶏唐揚げは、ご飯のおかずになってくれない。おでんに関していうなら、練物の類はおかずにならないのだ。竹輪に始まって、さつま揚げなどなどといったあたりが該当する。 理由はというと、出汁はしっかり取れていても、やや薄味なところが、ご飯のおかずになりにくいのではなかろうかと想像。その他も、厚揚げや大根、卵と、いずれもおかずにするには、どこか物足りないと感じてしまうのだ。 だからもちろん、おでん定食などとは注文したことなど一度もない。これは実家暮らしをしていた子どもの頃から、食卓におでんが登場しても、それをおかずに食べたことなどはなかった。 そして鶏唐揚げも同様におかずになってくれない。これに関しても我が身はマイナーな存在で、食事処に行けば唐揚げ定食など珍しくもなくメニューにあって、多くの人が注文していることは承知している。 そして、ビールの肴として..

  • 謔話§一日一句~寝正月~

    季語は・・・三が日 だらだらと 綻びゆきて 三が日 【去年の今日】顧話§今日の歴史~頑張れ母校~

  • 師話§2023年12月の天気模様を振り返る

    2023年12月の東京の天気がどうであったのか、振り返っておこうと思う。 このリンクの日付をクリックすることで、各々の日のアメダスが確認でき、より詳細な気象状況をチェックできる。 2023年の師走は暖かく終わった。最高気温が10度に届かなかったのは一日しかなく、20度を超えた日まであった。 冬の太平洋側らしく、連日よく晴れてくれたが、珍しくも大晦日の午前中は雨模様となったのは珍しいことである。 気になったのは、上越付近のスキー場が雪不足でオープンを延ばし延ばしにしていて、このあたりも地球温暖化の影響によるものなのか……もっとも、宮仕えを始めた年の暮れ、上越線に乗って北上していた時、清水トンネルを抜けて新潟に入っても、雪がほとんど積もっていなかったことを思い出す。 《天気のトピックス一覧》

  • 過話§備忘録的な何か~2024年1月2日付~

    たいして変わりばえしているわけではないが、恒例年末年始の4日間ずつをまとめておきたい。 クリスマスイブに始まった週前半は忙しかった。25日は院内処方で一か月分の薬を受け取り、26日は3か月ぶりの床屋で散髪の後、バスでショッピングセンターまで買い物と天麩羅忘年会、27日は大掃除とカーテンのワンデー・クリーニングをお願いと、連日やることがあった。 12月28日……6時前起床。晴、外気温6.7度。 とはいえ年末の諸事は、前日まででほぼミッションコンプリート。ちょっとした雑事はあるが、まずまず穏やかな年末の数日間となったのである。 夜は豚しゃぶしゃぶ。ビール500ml缶に日本酒を240ml。 12月29日……5時頃起床。快晴、外気温4.8度。 引き続きいて呑気な年末の一日を過ごす。今年最後のお休肝日だった。 12月30日……5時半頃起床。快晴、外気温6度。..

  • 謔話§一日一句~年齢も年齢なので~

    季語は・・・賀状 素っ気なき 賀状納めの 言い訳が 【去年の今日】酒話§平均酒量の自己申告[2023年版]

  • 告話§ビッグイシュー470号発売中!

    ビッグイシュー470号は1月1日から発売されています。お買い求めできる場所はこちらを参照。毎月1日、15日発売。一部450円。230円が販売員の収入に。ムーミンが表紙。 表紙&スペシャル企画 トーベ・ヤンソン リレーインタビュー ISEKI(ミュージシャン) 特集 沖縄、百年の食卓 食べることは生きること。長寿で知られる沖縄県国頭郡大宜味村に、1990年、金城笑子さんが自宅のガレージを改装してオープンした「笑味の店」がある。 沖縄で育った金城さんは栄養士として学校給食に携わっていたが、大宜味村で島野菜を育て、おいしいごはんとおかずをつくって暮らす元気な“おばぁたち”の姿に出会い、沖縄の伝統食材や料理を次代に伝えようと決意した。それから33年、今や若い人たちにも人気の店になった。 「どの土地にも昔から伝わる食材や郷土料理があるけれど、地元にいるとそ..

  • 行話§雪下出麦~七十二候~冬至

    冬至の末候“雪下出麦(ゆきわたりてむぎいずる)”である。 去年の、特に後半の気候はわけがわからなかった。だから、何度か書いたように、あれよあれよという間に10月、11月、12月が過ぎ去っていた。季節の移り変わりが滅茶苦茶だったから妙な感覚に襲われて、それが解消されていないのだ。 そんな気候変動はなおも続き、数年で解消するなどあるはずはないだろう。 そしてまた新しい一年が始まる。 《七十二候のトピックス一覧》

  • 睦話§2024年1月の予定あれこれ

    月初めにつき、東京の一か月間の日の出&日没時刻を。 1月1日の日の出は6時49分で日没は16時41分、月末の日の出は6時41分で日没は17時9分。年末には日没は遅くなっていて、日の出は上旬の終わりにようやく早まっていってくれる……これは春の兆し。 今月の予定は賑やかである。 まず歌舞伎は、歌舞伎座の壽初春大歌舞伎昼夜と、浅草の新春浅草歌舞伎も第一部と第二部を観ることにしている。特に浅草歌舞伎は、若手役者のチャレンジが目玉で、さらに昼の部は米吉大奮闘で『本朝廿四孝~十種香~』の八重垣姫と『与話情浮名横櫛~源氏店~』のお富を。第二部では歌昇が『熊谷陣屋』の熊谷直実を務める。第二部は、松也の『魚屋宗五郎』まで。 そして源氏店と熊谷陣屋では上置きに何と人間国宝の中村歌六が眼を光らせるというから、何とも贅沢で見逃せないのだ。 そうして、ラグビーリーグワン..

  • 酒話§平均酒量の自己申告[2024年版]

    新年につき2024年版である。 “お休肝日週3日”は9年目に入った。順調である。 そして、飲酒量を誇るような年齢では既になくなっていることに気がつく。 酒話§平均酒量の自己申告[2005年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2006年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2007年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2008年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2009年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2010年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2011年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2012年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2013年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2014年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2015年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2016年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2017年版] 酒話§平均酒量の自己申告[2018年版] 酒話§..

  • 辰話§あけましておめでとうございます

    暦が改まって2024年は辰年です。 あけましておめでとうございます 毎年のことながら、元旦はエントリー数多めで、あたかも1月1日に配達される朝刊のような盛り沢山のようとも言えるでしょうか……中身は薄いが。 新年につき、今年の言葉を以下に。1997年、ワールドカップ最終予選の時に“ジョホールバルの歓喜”を呼び込んだ岡野雅行の言葉です。関わり合いになりたくはないが、否応もなく関わり合いになってしまう……そんな心境を見事に言い表している。 日常の中でも、そうした状況は誰の身にも降りかかってくるが、そんな時にどうしたらいいのか……逃げられるものではないんですよ。 よしっ! 関わりあいになるのはやめよう!! そうは言いながらも、時折ですが“関わり合いになりたくないなあ……”と思うこともないではなく、岡野雅行が発した言葉の複雑さを噛みしめているところです。 ..

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