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2018/02/15

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  • Lover vol.42

    「明後日、マスコミに俺たちの結婚を発表する。マスコミには、おまえへの過剰な取材はしないよう牽制かけるから、発表後はSP付きなら外出してもいいぞ。ま、多少は付き纏われるかもしんねぇけど、そこはSPが何とかするから心配すんな」司がそう切り出したのは、悪妻の宴が失敗した翌日、帰ってきてからのことだった。「それと世間が騒がしくなる前に明日、おまえンとこの実家に顔出そうぜ。ちゃんと結婚の報告しねぇとな」昨日は何...

  • Lover vol.41

    Lover vol.41「つ、つ、つか、つか、つか――――つかっち!」叫びのあとに広がるのは、時が止まったような静寂。色を失くした道明寺の顔からは、表情というものがゴッソリと抜け落ちている。しかし⋯⋯。幾許かの沈黙のあと、それは一気に爆ぜた。「ふ、ふ、ふざけんなーーっ! 仮にも夫に変なあだ名付けんじゃねぇっ!」「煩いわね! 良いから司は黙って食べなさいよね!」「てめっ⋯⋯ぉ?⋯⋯お、おぅ!」怒鳴り声に混ぜ込み名前を呼...

  • Lover vol.40

    道明寺もお義母さまも食べるとなると、用意した焼き鳥だけじゃ到底足らない。そう思っていたところに、道明寺家のシェフがトレーを持ってきた。トレーの上には、串打ちされた鶏肉が並ぶ。ざっと見る限り30本以上はあるんじゃないだろうか。しかも、もも肉だけじゃなく他の部位まである。⋯⋯準備が良すぎるんですけど。それだけじゃない。厨房のスタッフがわらわらと現れ、あれよあれよと言う間にプロパンのボンベなどを運んできて、...

  • Lover vol.39

    日がまだ完全に暮れていない、道明寺邸の庭に面したテラスにて。私の右手には焼き鳥、左手には生ビールのジョッキ。そう、私は今、ひとりで宴を開いている。道明寺も道明寺の両親も、まだ仕事で帰宅していないというのに、夕方から酒を飲んでいるなんぞ、嫁としてあるまじき行為。常識的に考えて、これはない。私自身そう思う。付き纏うのは、そこはかとない背徳感で――――。しかし、これぞ体たらく。まさしく、悪妻。新橋のおじさん...

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