「死が身の回りから遠ざかっている今だからこそ、この本を読んでもらいたい。」 ロジェ・マルタン・デュ・ガール著 『チボー家の人々(11)一九一四年夏Ⅳ』

「死が身の回りから遠ざかっている今だからこそ、この本を読んでもらいたい。」 ロジェ・マルタン・デュ・ガール著 『チボー家の人々(11)一九一四年夏Ⅳ』

ロジェ・マルタン・デュ・ガール著『チボー家の人々(11)一九一四年夏Ⅳ』(山内義雄訳) 「一九一四年夏」の最終巻だ。なぜ戦争は起こるのか、なぜあらゆる反戦勢力は敗れたのか。初めは戦争反対だった大多数の国民が、「自分の国は自分で守れ!」と、ナショナリズムの嵐が巻きこまれていったのはなぜなのか。この本を読めば当時の疑似体験ができる。一度ドミノが倒れてしまったら、あとは引き返せないのだ。 11. 一九一四年夏Ⅳ『チボー家の人々』第11巻のあらすじを紹介する。 1914年8月1日。フランスでついに総動員令が発動された。8月2日日曜日をもって動員発令第1日目とする。外国人は8月2日までにフランスを退去し…