丸谷才一著 『輝く日の宮』
男性は源氏物語よりも平家物語の読者が多いのではないか。全くの素人はかの平氏と源氏の戦争物語と勘違いする人も多いはず。とんでもない、エロ小説の古典で、レイプの連続。源氏物語は長すぎるので、須磨の巻まで読むまでがやっと。、それ以降、かなり根気がいるが、一番面白いのは、若紫と柏木という。桐壺の巻と帚木の巻の間に輝く日の宮があったとう説。怨霊は平安時代に多く出て、江戸時代の元禄になると消えた説とそうでないという学者の論争の場面。自殺しかけた清少納言が白い紙を見ると、自殺を思いとどまった話。平安時代の白い紙に書ける事は、ブランドの神戸牛を食べる感覚があったのではないか。平安貴族は多すぎる恋文を書いたが、書けたのはアンチョコがあったから。鈴を振るような笑いなど、比喩の多様さ。知的小説の最上位になるのではないか。丸谷才一著『...丸谷才一著『輝く日の宮』
2020/01/30 20:33