しばしの別れ その2
実家近くに住む娘たちやホスピスと葬儀社に知らせると、深夜の我が家に集まった。やがて葬儀社が遺体を引き取りやてくる間に、スエーデンの次男一家、マサチューセッツ州の三男一家に連絡したが、二人ともついこないだカリフォルニアへ父親の見舞いに来ていたばかりだった。私は葬儀の予定が決まるまで急いでくることはないと言い、また本人たちも変わり果てた姿を目に焼き付けるよりも最後に話しのできた顔を覚えていたい、と希望した。同様に末娘は5月に次男を出産したばかり、4歳の長男もいることで深夜に疲れている娘に、もう話せない父親に会わせるのは酷だと思い、明日でも子供たちといらっしゃいと告げた。末娘も数時間前土曜日の晩に、「また明日くるわね」と父親に話していたのだった。下3人の子供たちは、痩せ衰えた父親の姿に涙していたのを私は知ってい...しばしの別れその2
2023/08/04 13:13