松宮宏さん作『まぼろしのパン屋』
読書のための本セレクトに迷ったら。はじめて挑戦する作家さんの作品のとっかかりとして。こういう場合自分がよく選ぶのが、食べ物系を題材にした内容の本です。各人、小説との相性ってあると思うのですが、自分にとっては『食べ物にまつわる話で、描写が上手な作家さんは、いい作家さん』という一つの目安があるのです。さて、今回はそんな感じで選んでみました。『まぼろしのパン屋』作:松宮宏出版:徳間文庫東京の多摩田園都市の一画、つきみ野市で暮らす主人公・私は大東京電鉄に勤務するサラリーマンです。妻とはお見合いで結婚。1男1女に恵まれて、つきみ野に35年ローンを組んでマイホームを購入。経理畑一筋で、これといった業績もなく地味に目立たずコツコツと勤めて33年。うだつの上がらない万年課長で、毎朝駅に送ってくれるものの妻からはこごとを言われ、...松宮宏さん作『まぼろしのパン屋』
2020/04/28 09:41