「葉桜と魔笛」太宰治
僕は太宰治の作品が大好きです。太宰治は文学好きの中でも評価の分かれる作家ですよね。ある人は、ダザイはくだらない、小学生の作文以下だ、などと言います。ある人は、いやいや太宰治は天才だ。文学史に永遠に残る作家だ、と言います。言うまでもなく僕は後者です。そして、タイトルの「葉桜と魔笛」は、まさしく太宰治の真骨頂で、この作品だけでも、太宰治を理解するのには充分ではないか、アンチ太宰の人は是非これを読んでほしい、と思うのです。あまりにも救いがなく、陰うつなのに、なぜか癒やされる。そんな作品が書けるのは、後にも先にも、太宰治だけのような気がするのです。久しぶりに読み返しましたが、初めて読んだときの高揚感は変わりません。素晴らしいと思うんですが。ただ、あまりに短いので、これだけでは本になりません。短編集の中を探してみて...「葉桜と魔笛」太宰治
2024/05/11 16:30