玉すだれから思い出す父母
わが家の小さい門扉の外側に、これまた小さい、30センチ×30センチほどの土の部分があります。ここに幾度か、また、何種類か花を植えたことがありますが、その畑は面積が小さいだけでなく、底も浅いせいでしょうかことごとく枯れてしまいました。面積や土の少なさというより私の愛情不足の所為なのでしょう。すっかり諦めて何にも育てずに放っていました。ある時生協のカタログの中に「玉すだれ」の球根が載っていました。「これなら球根だから少々水を切らしてもうまく生き延びてくれるかもしれない」と取り寄せて植えました。目論見は当たりました。球根は数を増し、畑一杯に濃い緑の葉を延ばしてきました。夏のとてつもない暑さがようやく収まって、秋の雨が降ると真っ白い花を咲かせたのでした。この花は父が好きな花でした。私の実家は瀬戸内海を見下ろす小高い山の...玉すだれから思い出す父母
2019/09/30 14:11