見捨てられる苦しみの根源にあるもの
私たちは、人生を生きていく中で、しばしば、何かや誰かを見限る、見捨てる、切り離すなどして自分とは関係ないものとすることで、それに由来する苦しさをどうにかなだめて生きて行こうとするときがあります。その苦しさを抱えながら生きていくのは、あまりにも辛すぎるが故のことではあるのですが、それはあまりにも大きな代償を伴った行為でもあります。なぜかと言うと、切り離し、置いてきたそれというのは、自分の人生の一部でもあり、たとえその時、どんなにそれがお荷物で、今感じている不幸の原因だと見えたとしても、それを無いことにして生きるというのは、その要素が持っている力を無いことにして生きるに等しいことなのです。たとえて言うと、自分の右腕や左目が自分の気に入るような形や働きをしない、むしろこれがあると不快だからと言って、それを切り捨...見捨てられる苦しみの根源にあるもの
2025/04/30 07:00