掃除の小話(チューラ・パンタカの逸話)
こんにちは。副住職のトクです。廊下や壁の拭き掃除をしていると、必ず思い出す話があります。それはお釈迦さまの弟子の一人「チューラ・パンタカ」の話です。チューラ・パンタカは何をするにしても物覚えが悪く、お経の暗誦や瞑想の方法を覚えることができず、大変苦労していたそうです。ある日、そんな自分に嫌気が差したチューラ・パンタカは「弟子を辞めようと思う」とお釈迦さまに相談しました。話を聞いたお釈迦さまは彼を引き留め、一枚の白い布を彼に渡しました。そして、「垢を取ること、塵を払うこと」と唱えながら掃除をしなさい、と彼に命じました。チューラ・パンタカは自分を引き留めてくれたお釈迦さまを信じ、言われた通りにしました。黙々と掃除をしていると、白い布が塵や汚れ、そして自分の手垢で汚れていくことに気が付きました。すると彼は「最初...掃除の小話(チューラ・パンタカの逸話)
2024/02/29 15:00