松本清張著『昭和史発掘』全9巻読了。この本で「二・二六事件」の全貌がわかる。
◎7月30日(月)くもり時々晴れ。 松本清張著『昭和史発掘』全9巻を読み切った。「二・二六事件」に関わるさまざまな資料が淡々と並べられていて、それだけに迫力があった。 一番ぞくっときたのが、軍司令部が将校たちに自決を促した場面だ。「全員自決」が必然的なものと予定され、病院からは看護兵が遺体処理のために、脱脂綿や消毒薬を準備して駆けつけていた。会議室には棺桶まで用意されていた。この光景はすさまじい。 決行将校たちは、自決強要に反発し、公判闘争で自分の信念を主張することを選んだ。ところが、裁判は非公開。弁護士もなく、上告もなく、一発で結審する軍事裁判。決行将校たちは死刑を言い渡され、次々と処刑され…
2018/07/30 22:04