――これは、デート?確かに、三上さんから女の話は一切出なかったけれど、そういう人なのか?それとも常連のよしみで誘ってくれたのか、フレンドリーな彼からは判断がつかない。彼のことを考えていると、仕事が溜まりに溜まっていく。毎日当たり前にこなしていたはずなのに、指先が重い。それでも、なぜか焦る気持ちよりも、日に日に期待が膨らんでいく。自分がこんなにもポジティブな人間だとは、今まで気がつかなかった。ふわふわ...
うっすらとした視界の中、カーテンの隙間が少し明るい。重いからだをゆっくり起こすと、鼻先がかゆくて髪をかきあげる。―――あれ、随分伸びたな。他人事のようにそう思いながら、無造作にかきあげる。視界がクリアになると、綺麗な朝日が目に沁みた。――あの人と最後に会ったのは、いつだったっけ?姿勢はいつもしゃんとしていて、厚みのある体格と繊細な指先。そのアンバランスさが絶妙で、気がつけば足先が向いていた。カレンダー...
お元気ですか?まさか、こんな世界になるなんて夢にも思っていませんでした……。久しぶりにブログ覗いてみたら、コメントを頂いていたんです。時間が経っても読んでくれるひとがいることが嬉しくもあり、申し訳なさもあり。皆さんもそうでしょうが、生活スタイルが大分変わってしまって……お陰様で、毎日バタバタと過ごしています。突然ですが、短編書いてます。書き途中の話もたくさんあって、兄弟ものとか書きたい気持ちもうずうず...
「ブログリーダー」を活用して、桐生さんをフォローしませんか?