オウム真理教に関連する事件の概要 森達也監督の著書『A マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫)の内…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ⑦ – 中世日本の婚姻形態 –
詳細は本著の引用に譲りますが、婚姻形態といっても時代によって様々で興味深いです。真宗教団連合のホームページには…
『断片的なものの社会学』(朝日出版社)岸政彦 著 ② – 褒めることの暴力性 –
前回に引き続き『断片的なものの社会学』(朝日出版社)岸政彦 著という書籍ですが、本書には何回か「ほんとうにどう…
『断片的なものの社会学』(朝日出版社)岸政彦 著 ① – 何の変哲もないノストラジックなもの –
「○○○○の社会学」というタイトルがついているとつい買ってしまいます。この書籍は、LIBROという本屋から独立…
『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)小坂井敏晶 著 ⑬ – 虚構と意味 –
貨幣と贈与という虚構 コミュニティ内の人々の関係から生まれる共通の約束が、まるで所与の前提(普遍的な価値)とし…
『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)小坂井敏晶 著 ⑫ – 社会の規範とその根拠 –
歴史に根拠がないことを進化論から考える 虚構について考えるうえで著者は池田清彦の『生命の形式 同一性と時間』を…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ⑥ – 日本語の系統/サピア=ウォーフ仮説 –
日本語の系統 日本語の系統に関する文章です。本書は1979年に初版、1990年に増補改訂版が出版されていて、最…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ⑤ – 言語学者の苦労 –
以前あげた記事(『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』(みすず書房)ダニエル・L・エヴェレット 著 ②…
『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)小坂井敏晶 著 ⑪ – 変化のメカニズム/置換と創造 –
変化と置換 以下の記事の中でも取りあげたように、本書では変化のメカニズムを「置換」という概念を用いて説明してい…
『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)小坂井敏晶 著 ⑩ – 補考「虚構論」の目的と本書の概要 –
補考「虚構論」の目的 民族を分析する論考の多くは、人種・国民・国家などの近接概念との関連および差異を検討し、そ…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ④ – 音声の認識の違い –
この手の話は何度も扱っているような気もしますが、同じ人間でも音声の認識に違いが出るという点が興味深いです。 一…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ③ – 衣服の起源とその意味 –
衣服の起源とその意味 肌を保護するという説 衣服の起源については、さまざまな議論があります。一般的には、衣服は…
『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)小坂井敏晶 著 ⑨ – 多民族・多文化主義が陥る弊害を避け理想の共同体を目指すための重要な点 –
以前の記事に書いたように、多民族・多文化主義にも陥りやすい傾向があります。一つには、出身民族・文化ごとに市民が…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ② – 言語の有無による違い/人間とチンパンジーを比較して –
今回も、『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著の内容について自分用の備忘録です。以下、本書…
先日(2024年8月3日)の法話会は、今回初招聘となる山口県の新晃眞氏でした。40代中盤の先生です。お釈迦さま…
『文化人類学入門 増補 改訂版』(中公新書)祖父江孝男 著 ① – 文化人類学における人種と民族の違い 等 –
以前、「『うしろめたさの人類学』(ミシマ社)松村圭一郎 著 ① – 文化人類学とは何か? –」という記事の中で…
『増補 民族という虚構』(ちくま学芸文庫)小坂井敏晶 著 ⑧ – 文化の変容のプロセス –
変化する共同体を同一視するメカニズム 民族をはじめとする同一性がどのように変わるかを理解するために、同一性を「…
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オウム真理教に関連する事件の概要 森達也監督の著書『A マスコミが報道しなかったオウムの素顔』(角川文庫)の内…
以前、このブログで辻野弥生氏の著書『福田村事件』(株式会社五月書房新社会)所収の当該事件と、この事件を映画化し…
これまで、著者がビジネス思考の果てにうつ病を発症し、その経験を契機として考察した内容をご紹介してまいりました。…
一言で「強さ」と言っても、何が強みとなるのかは、その人が置かれた環境との兼ね合いによって決まります。たとえば、…
言葉の用法によって生まれる意志の概念 著者である井上氏は、自由意志を多元的に捉えることで、「自由と責任はセット…
文化による「論理性」の違いが示される『「論理的思考」の文化的基盤 4つの思考表現スタイル』 NewsPicks…
自己監視の時代に生きる――経済的規範と評価制度の交差点 現代社会は、経済の論理が個人に深く影響を及ぼす構造を持…
著者は、うつ病を発症する以前から一貫して「経済」に対する問題意識を抱いていました。一方で、病気を発症する前は、…
これは次回の記事でも触れる内容ではありますが、現代に生きる私たちは、経済の論理に強く規定されているといえます。…
「強い自分」を演じ続けた代償~うつ病を発症した経緯 前回も触れましたとおり、著者の井上氏がうつ病を発症した原因…
来月拙寺にご出講くださる宗秀融氏のご法話を探していたところ、毎年ご出講くださっている松月博宣先生の海徳寺You…
今回からご紹介する書籍は、ディスカヴァー・トゥエンティワン、ダイヤモンド社を経て、ソーシャル経済メディア「Ne…
苦難を共有することの意味――儀式と社会的結束 痛みを伴う儀式は、古今東西の社会において見られる現象であり、単な…
社会学者ソースティン・ヴェブレン「顕示的消費」 何かしらの犠牲を受けることで、その人自身にも利益がもたらされる…
Google が提供する NotebookLM は、ユーザーがアップロードした情報をもとにチャット形式の応答を…
2025年5月3日(土)の永代経に、広島県より服部法紹先生がご出講くださいました。法話のないようをいくつか書き…
創られた伝統――ヤンチェンマンガ村の火渡り儀式の起源 芸術に対する大胆な意見で知られているデニス・ダットンとい…
人類の黎明期における儀式と共同体の誕生 人類は、約六〇〇万年から七〇〇万年前にチンパンジーと分岐したと考えられ…
通過儀礼における三段階 儀式の研究者は、「通過儀礼」という用語を用いて、人生における主要なライフステージや変化…
ストレスの功罪:進化の恩恵と健康への脅威 ストレスは、間違いなく機能の進化に寄与してきた、生存のための重要なメ…
再定義される死 前回の記事までは、福岡伸一さんの著書から、私たちを構成する各器官は全体の部品でなく、各細胞が隣…
マップヘイター的に振る舞う細胞 人間を構成する要素は予めDNAという設計図で決定しており、その設計図どおりに各…
生物学者の福岡伸一先生の書籍の内容は法話の中でもよく耳にいたしますが、大方、物事に実体はなく、全ての現象は相互…
PC関係のコード類が乱雑になってきたので、収納グッズを購入し、PC周辺を整理・整頓いたしました。この写真では見…
1990年代以降、日本社会において「教化」の動きが顕在化しました。特に今世紀に入ってから、その動きは法律の変更…
人口急増に対応するために増設された高校普通科と垂直的序列化の関係 1970年頃を境として、高校教育制度の水平的…
日本国憲法・教育基本法の中の「能力」 この見出しでは、第二次世界大戦敗戦から1980年代までの時期に、日本社会…
垂直的序列化と水平的多様化の相互抑制 戦前、富裕層や士族出身者を中心して「受験競争」が過熱してゆく現象は局所的…
「能力」という言葉の磁場がもたらす影響 日本の教育における垂直的序列化の支配について、これまで様々に指摘されて…
前回の記事の内容 前回の記事では、本書の問題意識と仮説が述べられています。 私たちの社会における人の評価基準は…
本書の目的 今回から、『教育は何を評価してきたのか』(岩波新書)本田由紀 著についてご紹介します。以前、見てい…
ここ15年ほど、浄土真宗に関する研鑚は、講義の音源を法事の間の移動中や家事の間に拝聴するか、末註(浄土真宗の教…
法事によって伸長される時間間隔 前回に引き続き、東青僧設立60周年の記念講演のパネリストとして出講してくださっ…
死では終わらない物語に支えられる 先日、東青僧設立60周年について報告しましたが、記念行事としてパネルディスカ…
今更感があるのですが、2024(令和6)年1月22日(月)に、東京教区の青年僧侶の会(東京教区青年僧侶協議会〈…
先日(2024年5月17日)、麻布台ヒルズの地下で開催されている会田誠展と東京国立博物館(上野)で開催されてい…
各地で布教をなさる布教使の中には鉄板の法話をお持ちの方もいらっしゃいますが、私の場合、鉄板の法話というものがあ…
ミシェル・フーコーの権力論に則って、「カツアゲ」と同様に、相手が嫌がる便所掃除をさせる状況について考えてみます…
念仏と同じように能動態(する)と受動態(される)で表現するのが難しい事態の一つである「カツアゲ」を解説する前に…
以前、このブログでも紹介した『中動態の世界 意志と責任の考古学』國分功一郎 著 に関する内容です。 『中動態の…