親孝行な子どもたちによって実現した夕餉と渓流釣りの話
私の20代後半から50代前半ぐらいの趣味は渓流釣りだった。エサ釣り、ルアー、フライと一通り全部やった。この時代は、私の居酒屋経営時代とも重なるのだが、顧客のK君は顧客であり、釣り仲間でもあった。彼は、釣りためたイワナを冷凍保存しておき、年末の最終営業日に私の店にもってきて、それを私が焼き、土鍋の酒に浸して岩魚の骨酒をカウンターを取り巻く常連客で回し飲むのが恒例の行事だった。その元気印の彼が、今年、自分の部屋で孤独死してしまった。それを知って、今一度、渓流に立ちたいという思いが募った。しかし、イワナやアマゴを求めて渓流を遡行する釣りは、沢登りにも等しく、腰痛持ちの85歳の私には、はなっから不可能だった。そこで、渓流釣りに近い管理釣り場でのマス釣りをと思い、息子夫妻に話したら同行してくれるというので出かけた。...親孝行な子どもたちによって実現した夕餉と渓流釣りの話
2024/09/30 01:48