道徳における宗教の大切さ(後編)
(死後の世界は、「あるか、ないか」の二者択一)「宗教の大切さとは何か」ということについては、事実認識、あるいは、「真実の世界とは何なのか」ということへの探求心がない人間、言い換えれば、菩提心(ぼだいしん)がない人にとっては、もはや関係のない世界ではありますが、「人間は死んだあと、どうなるか」ということに関しては、二者択一なのです。「死んだあと、あの世の世界があるか、ないか」のどちらかなのです。そうしたなか、「あの世の世界はない」と思っている人にとっては、「この世で残されている有限の年数を、いかに快適・快楽に生きられるのか」ということが、幸福のすべてになってくるでしょう。ところが、「死後の世界があったとしたらどうか」ということになると、価値観はまったく違ってきます。古代からのさまざまな宗教や哲学で説いてきたことが...道徳における宗教の大切さ(後編)
2020/12/31 08:00