翌朝。 春の柔らかな朝日が、開け放たれた窓から2年A組の教室に差し込み、床に明るい四角形を描き出していた。 ホームルーム開始までまだ少し時間があり、教室のあち…
松井玲奈さんと松井珠理奈さんが大好きな じゅりれなクラスタです。主に妄想小説書いています。
投稿タイトル 「世界が泣いてるなら」 「強がり時計」 「片想いFinally」 などなど
2025年7月
翌朝。 春の柔らかな朝日が、開け放たれた窓から2年A組の教室に差し込み、床に明るい四角形を描き出していた。 ホームルーム開始までまだ少し時間があり、教室のあち…
「ただいまー」 「ただいま帰りました」 玄関のドアを開けると、リビングから明るい声と夕飯のいい匂いが漂ってきた。 「おかえり、二人とも。すぐご飯にするから、…
夕焼けが空を茜色に染め上げ、長い影がアスファルトに伸びる頃。 あの水飲み場での騒動も、今は少し遠い出来事のように感じられた。 いつものように、井上和と菅原咲…
2025年7月
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翌朝。 春の柔らかな朝日が、開け放たれた窓から2年A組の教室に差し込み、床に明るい四角形を描き出していた。 ホームルーム開始までまだ少し時間があり、教室のあち…
「ただいまー」 「ただいま帰りました」 玄関のドアを開けると、リビングから明るい声と夕飯のいい匂いが漂ってきた。 「おかえり、二人とも。すぐご飯にするから、…
夕焼けが空を茜色に染め上げ、長い影がアスファルトに伸びる頃。 あの水飲み場での騒動も、今は少し遠い出来事のように感じられた。 いつものように、井上和と菅原咲…
その日の放課後。 和は咲月が部活のために着替え終わるのを待つ間、グラウンドへ向かう途中にある校庭の水飲み場で、渇いた喉を潤していた。 春の日差しがまだ少し強…
昼休み。2年A組の教室。 和と咲月、そして中西アルノは、咲月の机を囲んで一緒にお弁当を広げていた。 午前中の授業の疲れもあってか、少しだけ和やかな空気が流れ…
野村周平との一件があった翌朝。 いつも通り二人で登校し、2年A組の教室のドアを開けようとした、その直前だった。 「はぁ…それにしても和はさ、別に何もしてない…
季節は巡り、爽やかな風が吹く5月のある朝だった。 いつものように、和と咲月が二人で並んで登校しているときだった。 前方から、すらりと背の高い男子生徒が、にや…
そして、ある日の放課後だった。 いつものように咲月の練習を見に行こうと、和が教室を出てグラウンドへ向かう渡り廊下を歩いていた時だった。 行く手を阻むように、…
あっという間に授業が終わり、 放課後。 「和、私、部活行ってくるね!新入生も来たし、気合入れてかないと!」 鞄を肩にかけ、咲月が元気よく言う。 彼女は陸上部の…
休み時間になると、早速、咲月の前の席に座った女子生徒、中西アルノがくるりと身体を後ろに向けた。 「ねえねえ、菅原さんと井上さんって、姉妹なの?顔にてないけど双…
高校2年の新学期を迎えた、春の日。 A高等学校。 ここは共学で、各学年に5クラスが編成されている。 新学期のクラス発表の掲示板には、今年も「2年A組 井上和」…
井上和(いのうえ なぎ)、17歳。 高校2年生。 菅原咲月(すがわら さつき)、 16歳。同じく高校2年生。 二人は一つ違いの姉妹。けれど、血の繋がりはない…
あれから数日。東京の空は、何事もなかったかのように青く澄んでいた。 だが、裏通りに吹き溜まる空気は、まだどこか湿り気を帯びている。 喫茶「ブラックレイン」。 …
最初の標的、宮本は派手好きで、女好きだった。 その夜も、彼は西麻布の会員制ラウンジで、取り巻きを侍らせて高級シャンパンを浴びるように飲んでいた。 その中に、ひ…
筒井あやめが、震える指で闇サイトのエンターキーを押した翌日。 松井玲奈のスマートフォンが、無機質な振動音を立てた。 ディスプレイに表示されたのは、非通知の番号…
北村匠が筒井あやめから弟・隼人の相談を受けてから、 一週間も経たないうちに、その恐れていた事態は最悪の形で現実となった。 深夜、けたたましく鳴り響く電話の音…
その頃、東京の別の街角。 賑やかなカフェのテラス席で、北村匠は深刻な表情の筒井あやめと向かい合っていた。 高校時代の同級生である彼女は、明らかに憔悴しきってお…
ガラスを割れ~東京ノクターン~ 東京、その巨大な都市の片隅、 迷路のような路地裏に、その店は存在した。 ドアに刻まれた控えめな「L」のサイン。 そこは、かつて…
最後までご愛読していただきまことにありがとうございます。 この物語「遠距離恋愛の終着駅」は、そのタイトルの通り、愛し合う二人が距離によって翻弄される難しさ、…
それから、1ヶ月が過ぎた。 ある金曜日の夜、私は昴さんと、少しお洒落なバーで食事をしながらお酒を飲んでいた あれ以来、友梨奈は一度も私に接触してこなかった。 …
(平手友梨奈side)キスを終えると理佐が口を開く。 「友梨奈・・・波打ち際まで連れって行ってくれないかな?」 「おやすいご用です。」 私は、再び彼女をおぶっ…
(渡邉理佐side)「理佐、起きて、着いたよ」 友梨奈の呼ぶ声が聞こえた私は静かに目を覚ました するとそこには広大な海が視界に入ってくる また、これたんだ・・…
車を出発させ、私達は病院を後にした。 病院から抜け出してから、30分後に理佐のお父さんが病院に全てを話し混乱をさける手はずになっている。 私は車中では、理佐の…
そして、いよいよ理佐を連れ出す日がやってきた。 私は、玲奈さんに車を用意してもらい、病院の前で待機してもらった。 そして、見舞いと称し大学生の友人である、小林…
(平手友梨奈side)理佐は目をとじるとすぐに眠りに落ちる こんなことを考えてはいけないのだが、どう考えても、理佐がこのまま回復に向かうことは考えずらい。 日…
(渡邉理佐side)それから、1週間がすぎ私の病状は悪化する一方で、一人では立つこともできないほど衰弱していった。 もう、私は長くないのかもしれない・・・ だ…
(平手友梨奈side)病室をお父さんと2人で出たときに、看護師さんに呼び止められた。 「先生がお呼びです。」 私とお父さんは顔を見合わせた。なにか、とても嫌な…
そして、1か月が過ぎ、理佐は抗がん剤の副作用で、髪の毛が抜けて頭にはタオルをまいていた。 薬が体にも負担を与えているみたいで私にも苦痛な表情を見せるようなにな…
理佐の面会は、マスクと帽子、白衣着用が義務づけられていた。 「理佐、おはよう~~」 私は毎日、理佐の病院に通っている。ただ、彼女の体に負担をかけてはいけないの…
(平手友梨奈side)病室を2人ででたときに、私は正気になった。 「ごめん!取り乱したりして!ほんと、ごめん!」 理佐は、ニッコリ笑いながら答える 「いいのい…
次の日、 私は目がさめるとある覚悟を決めていた。 おそらく、この体調不良は白血病が慢性から急性に変化したのであろう。 でも、不思議と恐怖はなかった。 なぜな…
理佐の体調の異変に気付いたのは、12月の終わりのことだった。 私はいつものように、理佐の家にお泊まりに来ていた。 食後のコーヒーを私の元へ運ぼうとした時、理佐…
私は理佐の家に泊りに来ていた 家政婦の佐藤さんが作ってくれた今日の夕食はパスタだった。 いつ食べても佐藤さんの料理はおいしい。 食後、理佐が先にお風呂にはいり…
二人で海を見に行ってからというもの、 理佐からのラインが頻繁にはいるようになった。 友梨奈にはやく会いたいよとか、今日はカレーだからねとか、今度は映画行きたい…
(平手友梨奈side)突然、私の頬に感じた温かさに、私は驚きとともに動揺を覚えた。それは理佐からのキスだった・・・ 「タイム!!いきなりすぎだよ。覚えてない!…
(渡邉理佐side)翌日、私は退院し、迎えに来た佐藤さんとタクシーに乗って帰宅した。 友梨奈は部活の合間を縫って2日に1回は自宅に遊びに来ては夕食を共にしてく…
私は歩きながら、ラインで玲奈さんに理佐が目を覚まして、少しよくなったことを伝えた。 そのメッセージを送った後、私の心は少し安堵した。 私は家で仮眠したのち、D…
私の手は、理佐の手をずっと握りしめている。 その手の温もりが私の心を満たしている。 彼女の手は、柔らかくて小さく、私の手の中で完全に包み込まれている。 理佐は…
どれだけの時間が経ったのか目を覚ますと友梨奈の顔が視界に浮かんでいた。 「友梨奈、ここはどこ?」 「病院だよ、理佐。試合中に突然倒れてしまったんだ。でも大丈夫…
暫くすると、医者(せんせい)が処置室からでてきて、佐藤さんに説明をはじめた。 「薬の副作用による、吐血と貧血ですね。数値は安定していますが、念の為一週間程入…