淡い午後

淡い午後

そこがふたりの指定席だった何年も 何十年もかけて仕上がった音楽のように無言が奏でるそれは静寂のハーモニー木漏れ日の隙間から 天使が降りて来る午後透明な恋人のシルエットを目を細めて見つめる彼女のまなざしは潤んで溶け落ちそうだった僕は知ってるその人がもう この世