あれから俺達は普通に暮らしている。 形だけの夫婦かもしれない。 【下の子が中学に入学したら、今のパートを辞めて、フルで働ける仕事を探す】 そう彼女は言っていた。 それまでは、別れ話はしないでおこう。 俺は、我慢することには慣れている。 ガキの頃から、ずっと我慢ばかりしてきた...
あの日から2日後。 彼女は昨日の答えを話始めた。 「あのね。色々考えたんだけど、あたし、昔の生活に戻るのが どうしても嫌なんだ。」 「あたしにとっては、チビ達が一番大事。」 「そのチビ達に、もうこれ以上辛い思いだけは させたくないんだ。」 「あたし、反省してる。りくには悪か...
あれから数日が経過した。 相変わらず彼女は浮かない顔をしている。 話しかけても上の空。 ただ、ぼんやり遠くを見つめている。 そんな状態が続いたある日。 「なぁ、友達に会いに行ってきな。」 「少しは気分転換になるやろし。。。」 「うん。いいの?」 「あぁ、良いよ。」 「そんな...
10月。 彼女は予定どおり、俺の部屋へと引越してきた。 新しい住まい。 新しい家庭。 新しい家族。 俺達の新しいスタート。 沢山の荷物を片付けながら、俺は、心地よい疲労感に浸っていた。 ただ、そこには一人浮かない顔をした彼女が居た。 「どした? 疲れたん?」 「ううん。何で...
飛行機は、定刻どおり福岡空港に到着した。 (ここが福岡かぁ~。) 「今、着いたよ。」 俺は到着ロビーの喫煙所で煙草を吸いながらサキにLINEを送った。 「お疲れ様~❗(^_^)/」 「とうとう来ちゃったね♪」 「あぁ。とうとう来たで!」 「あたし、もうホテルのロビーのトコに...
七月。 いよいよ福岡へと向かう日が来た。 羽田発10:30分 ANA 249便 福岡空港行き。 俺は、サキの傍に行ける嬉しさと、これから待ち構えている難しいプロジェクトに対する心地よい緊張感を交錯させながら出発ロビーへと向かっていた。 前夜。 「ねぇ、りく。明日、ホントに来...
月日が経つのは早いもので、サキと付き合ってから、一年以上になった。 わがままで、意地っ張りで、そのくせ泣き虫で‥‥。 寝相が悪いから、毎朝 髪が爆発している。。。 そんなサキの事が、俺は一瞬で好きになった。 ある日の事。 いつものように出社したら、いきなり部長に呼び出された...
あれから数日が過ぎた頃。 俺は、彼女が言った言葉の意味を ずっと考えていた。 『りくの事は、すごく大事。 でもね、好きかどうか、今は分からないんだ。』 (大事だけど好きかどうか分からない) どういう事なんだろう。。。 こんな事を言われたのは生まれて初めてだった。 俺は悩みに...
あれから、俺達は順調に新しい生活に向けて準備を進めて行った。 俺は、近くの不動産屋へ足蹴く通い、築浅の賃貸マンションを見つけ、彼女へ部屋の様子や近隣の風景を撮った写メを送りながら新居を決めた。 彼女は、引越し屋さんへの手配を済ませ、着々と荷造りに励んでいた。 転居届けを申し...
あれから、俺達は順調に新しい生活に向けて準備を進めて行った。 俺は、近くの不動産屋へ足蹴く通い、築浅の賃貸マンションを見つけ、彼女へ部屋の様子や近隣の風景を撮った写メを送りながら新居を決めた。 彼女は、引越し屋さんへの手配を済ませ、着々と荷造りに励んでいた。 転居届けを申し...
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