★★★★ 様々な感情が刺激されたがとてもやさしい作品だった。溺愛していた弟が急死し悲嘆にくれていた野宮薫子と、弟の元恋人・小野寺せつな。二人の女性を中心に…
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★★★ 直木賞作家・桜木紫乃さんと、人気写真家・中川正子さんのコラボによるフォトストーリー。「ジョンとイチコ」「モネの一日」「夕暮れのケイ」の三話収録…
★★★★ 「可哀想な蠅」「まりこさん」「重ね着」「呪縛」四話収録の短編集。ブラック武田降臨。やってくれるわ武田さん。三話目の『重ね着』は姉妹の会話に辛…
★★★★ 指名手配犯を追う二人の女性刑事を中心に描いた警察小説。一人はメモリー・アスリートと呼ばれ、秀でた記憶力と鋭い観察力を武器に手配犯を探し出す。…
★★★ もし自分のすぐそばに連続殺人鬼が潜んでいたら…。舞台はマンション・ベルファーレ上中。隣の部屋に住んでいた女性が突然失踪したことを機に物語は動き…
★★★★★ 片時も目が離せず、指名手配犯・岡本啓美の逃亡劇を見守り続けた。母親の抑圧から逃げ「光の心教団」の信者となった啓美。何も知らされないまま取っ…
★★★★ 人間の本質を突いて来る。誰もの心に怪物が潜んでいて、上手く飼い慣らせる人もいれば、暴れ出す怪物を手懐ける事が出来ず、嘘や悪意で表出させる人も…
★★★★★ 「ブルーチーズと瓶の蓋」「教会のバーベルスクワット」「保健室の白いカーテン」「森林限界のあなた」「コンバッチ!」五話収録の短編集。全話趣が…
★★★ 殆どのページが作中作『鏡の国』で構成された反転ミステリー。2063年に生きる女性が、叔母の室見響子が40年前に書き上げた私小説『鏡の国』の原稿…
★★★★ もし自分の人生が誰かの手のひらで転がされていたとしたら。そんな事を思い背筋が一瞬寒くなった。貧困に喘いでいた21歳の理子は、一人の女性と知り…
★★★★ 深い愛の物語。神奈川で起きた前代未聞の二児同時誘拐事件。一児は間もなく保護されるが4歳の少年は身代金受け渡しに失敗し行方が分からなくなる。そ…
★★★★ 切なさで胸が締め付けられた。東央大工学部で取り組んでいるテーマは『AIロボットに心を持たせる』。交通事故で車椅子生活となった胡桃沢教授を中心…
★★★ 「クスクスのきた道」「未来のプラトー・ド・フロマージュ」「知らないタジン」「幻想のフリカッセ」「間の悪いスフレ」「モンドールの理由」「ベラベッ…
★★★★ 心の処方箋小説。生きているとままならない事の連続だ。本作は新築分譲マンション『アドヴァンス・ヒル』で暮らす悩める人達の再生の物語。マンション…
『コンビニ兄弟3:―テンダネス門司港こがね村店―』町田 そのこ
★★★★ 「推しが門司港を熱くする」「ハロー、フレンズ」「華に嵐」三話収録の連作短編集でシリーズ第三弾。門司港こがね村店の名物店長・ミツと、『なんでも…
★★★★ デビュ―作『此の世の果ての殺人』に続く本作もリーダビリティ抜群の面白さ。今回は二部構成の連続殺人ミステリー。第一部の舞台は熊本県の孤島・徒島…
★★★ 今年読了した岸田奈美さんのエッセイで初めて幡野広志さんの存在を知った。岸田さんの言葉もさることながら、写真家である幡野さんの言葉がとても印象に…
★★★ 「励まし屋竜太郎の、秘密のモーニングコール」「サイキック後藤の華麗なる舞台」「マナー講師舟木と悩める淑女」「オオカミ少女と犬校長」四話収録の連…
★★★ 暗い夜に一筋の光が差し込んだような感覚の物語。手芸用品店を営む35歳の木綿子は恋愛感情がよく分からない。28歳の光はネグレクトの母親の元で育ち…
★★★★ 怒りと絶望、哀しみと希望、様々な感情が押し寄せ、心揺さぶられる大作。非正規工員として働く四人の若者が、大手自動車メーカー〈ユシマ〉に闘いを挑…
★★★★ 嗚呼、恐ろしい。主人公は、結婚相談所でアドバイザーとして働く平山亜紀。息子の小太郎が通う旭ヶ丘小学校と、亜紀の周辺で次々と起きる不可解な事件…
★★★★ 満たされている時間、不安な時間、その時々の色彩や香りまでが漂って来るような作品。主人公は四十歳を目前に、理不尽とも思える理由で、夫から離婚を…
★★★ 『スマホを落としただけなのに』シリーズ第四弾となる本作は連続殺人鬼を生み出した原点となるエピソード・ゼロ。「俺」と「僕」を小刻みに、交互に描き…
★★★ 「社畜/山本文緒」「美女山盛/田辺聖子」「こたつのUFO/綿矢りさ」「茶色の小壜/恩田陸」「神様男/桐野夏生」「おかきの袋のしごと/津村記久子…
あんにょん~。今日から10月です。今年も残り三ヶ月なんて、なんだか年を追うごとに1年経つのが早く感じられます。 昨夜降った雨で今日は久々に涼しい朝を迎えました…
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★★★★ 様々な感情が刺激されたがとてもやさしい作品だった。溺愛していた弟が急死し悲嘆にくれていた野宮薫子と、弟の元恋人・小野寺せつな。二人の女性を中心に…
★★★★★ デビュー作『君の顔では泣けない』が良かった君嶋彼方さんの三作目となる本作も素晴らしかった。「何事にも一番になれるように」という父の願いで付けら…
★★★★ 本を閉じ深い溜息が出た。1992年、福岡県飯塚市で小学1年生の女児二人が登校中に何者かに連れ去られ殺害された。犯人とされた久間三千年は逮捕・起訴…
★★★ 島本理生、村田沙耶香、藤野可織、西加奈子、鈴木涼美、金原ひとみ、千早茜、朝吹真理子、エリイ、能町みね子、李琴峰、山下紘加、鳥飼茜、柴崎友香、宇佐見…
★★★★ 「ジンが願いをかなえてくれない」「子供部屋おじさんはハグがしたい」「屋上からは跳ぶしかない」「ユキはひそかにときめきたい」「妻への言葉が見つから…
★★★ 人の心に巣食う鬼の存在を感じた一冊。物語の舞台は、人口300人ほどが暮らす岡山県津山市姫野村。終戦直後に起きた惨殺事件により、令和になった現在も鬼…
★★★★ 益田ミリさんのコミックエッセイ、シリーズ第三弾。素朴な絵とシンプルな言葉で描かれているけれど温もりを感じ、読みながら心が柔らかくなっていく。雨の…
★★★★ 益田ミリさんのコミックエッセイ。2017年に発売された『今日の人生』から3年半。第二弾のこのエッセイもしみじみと良かった。なんて事のない日常が描…
★★★ 「パンドラのひみつ箱」「食堂ミツコ最後の日」「いつかのファンレター」「孔雀石の母子像」の4話とエピローグで構成された連作短編集で『天国からの宅配便…
★★★ 『北海道新聞』連載と『暮しの手帖』などに掲載されていたものを纏めたエッセイ集。なんといっても角がない本に驚き。直角部分がまあるくカットされていてそ…
★★★★ 「赤い星々は沈まない」「ローズとカサブランカ」「soir rouge」「カラーレス」「肉桂のあと味」緩くリンクした5話収録の短編集で、表題作は第…
『セクシー田中さん』大好きだったんです。毎週欠かさず視聴していました。 生き辛さを抱えた人達がそれぞれに悩みながらも前へ進んでいく姿に心を打たれました。最終…
★★★ しんどい。タイトルから感動ものを想像していたが終始不穏。結婚へ向かう一組の男女を軸に物語は展開する。「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」とはよ…
★★★ かつて特撮ヒーローもので主役を演じ、人気を博していた堂城駿真のジェットコースター物語。すっかり落ちぶれた駿真が麻薬を吸った帰り道、轢き逃げ事故を起…
図書館帰りにあまりに綺麗だったので、チャリンコを停めてパチリ。 紫陽花は華やかな色も美しいけれど、こんな淡い色合いがとても好きです。 …
★★★ 主人公は、正しいことが何より強いと信じている相田愛奈。元保育士で現在無職、だが銀行口座には宝くじ当選金の2億円がある。福祉団体に多額の寄付をする一…
★★★ マッチングアプリを題材にしたサスペンス小説。マッチングアプリへの警鐘を鳴らす内容かと思いきや、本当の愛を問われる作品だった。主人公は恋に奥手の唯島…
★★★ 「竜舌蘭」「結露」「この世のすべての」「林檎のしるし」「指の記憶」「グリフィスの傷」「からたちの」「慈雨」「あおたん」「まぶたの光」傷に纏わる10…
★★★ 鬱蒼とした森の中に佇むぐにゃりと歪んだ建造物。装丁から不気味さを醸し出している。カルト企業「T」の内部で行われているのは、「レクチャー」という名の…
★★★★ 斜線堂有紀さん、初の児童書だが大人が読んでも面白い。「この世界をちょっとだけ正しくしたいと思ってる」と言い切るのは謎の転校生・杜屋譲。瞬間記憶能…
この作品は文句なしの面白さ。 昨日、6月13日に文庫化されましたが、書店のポスターに私のレビューが掲載されました。 「素晴らしく面白い。作者の手のひらの上で転…
言わずと知れた辻村 深月さんの名作。この作品は本当に素晴らしかったです。 登場人物の心の機微を繊細に描いた心理描写が秀逸。先が見えない不妊治療、無精子症と…
私の嫌いな虫ワースト1がGだ。昨年の夏、初めてエアコンを稼働した日に送風口から飛び出して来たGが私のパジャマの右肩に着地した。 死ぬかと思った。 命をも脅か…
韓国で10万部超えのベストセラーでドラマ化も進行中の話題作。最近読んだ中でも一番の衝撃作でした。 衝撃を受けた。思い込みが真実へと姿を変えていく恐ろしさに…
民営刑務所が舞台だが、荒々しさは感じられず、むしろ静けさを伴いながら物語は進んでいく。五話収録の連作短編は各話ごとに視点が変化する。新人の女性刑務官・河合…
憧れのタワマンに住みながら息が詰まる日々を送る家族の物語。高層階で暮らす人は低層階の住人を見下し、低層階で暮らす人は高層階の住人を羨みながらも平常心を装う…
5月25日に大人になって賞状を頂いた話のタイトルで記事を書きました。 初めて応募したコンテストで、ベストレビュアー賞を頂いた事に気を良くした私は、翌年に開催さ…
「アルバローズの床」「わたしのいけない世界」「明るいひかげ」「わたしの素敵な世界」四話収録の連作短編集。終始不穏な空気に包まれていた。小学6年生の志摩佳…
大好きな奥田さんの新刊は17ぶりの登場・伊良部一郎あー、たくさん笑いました(≧ω≦。) スカッと爽快。「いらっしゃーい」と甲高い声で悩める患者を迎える…
最近、注目している作家さん。瑞々しい文章に惹かれます。 『アパートたまゆら』『炭酸水と犬』2021年に同日発売された二作で心を鷲掴みにされた砂村かいりさ…
第21回 『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリ受賞作。帯の「二転三転四転五転の展開にねじ伏せられました」の通り転がされました。 アブナイ人大…
カナダでがんになった西加奈子さん初のノンフィクション本。 壮絶でした。乗り越える事が出来て本当に良かった。 壮絶な内容であるにも関わらず西さんの人間性に触…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー『母、八十歳、認知症。姉、四十七歳、ダウン症。父、八十一歳、酔っ払い。』家族紹…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー『透明な夜の香り』に続くシリーズ第二弾。 広い庭園の中に佇む古風な洋館で、香りのサロンを…
1992年に刊行された『火車』以来、時々手にしている宮部作品。 新作は『ぼんぼん彩句』 カラフルな装丁からイメージしていた物語とは全く違っていたけど面白かった…
薬丸さん、昔から好きなんです。 読んでると辛くて苦しくて、呼吸困難に陥りそうになるけれど、重厚感が溜まりません。 先日読み終えた作品は『最後の祈り』薬丸 …
来る日も来る日も本を読んで過ごしています。 物心ついた頃からずっと活字が好きで、最初は漫画本にドハマり。りぼん、なかよし、別フレ、別マ、少女コミックetcお小…
1年に1度、巡回健康診断なるものを受けている。それが今日だった。昨日、一日中降っていた雨は上がり、今日は暑いくらいの晴天。バスの中で行う検査もあって外を歩くの…
今日、5月19日は大好きな("だった"と過去形にしたくない)父の命日。2008年に亡くなってもう15年。日にち薬なんて言葉もあるけれど、寂しさは増すばかり。朝…
どなたも来られていないと思うけれど、アンニョン~♪↑久々に使ったアンニョン 2020年04月09日以来、約3年ぶりの更新です。 これといって何かあったわけでは…