始祖鳥は「鳥類」なのか、それとも「恐竜」なのか(7)第2章始祖鳥は「鳥綱」に分類してもいいのだろうか?-その特徴を考える-(3)最近の研究を参考にしますと、始祖鳥は現生の鳥類のように大空を飛翔することは不可能であっても、短い距離を羽ばたいて飛ぶことができた可能性は十分あったであろうとする見方が多いようです。子ども向け科学書の編集で知られるデニス・シャッツ(DennisSchatz)の著作『恐竜のからだ』(長谷川善和監訳・伊藤恵夫訳、講談社)などを参照しますと、始祖鳥のなど最古の鳥類の飛行の謎に触れています。始祖鳥が本当に飛べたかどうかは、多くの研究者の大きな関心の的になっています。最新の研究では、「シンクロトロン(Synchrotron)というX線をベースにした特殊な顕微鏡を使って、前脚(羽)の骨(上腕骨...始祖鳥についての改訂増補版(7)