BL小説・風のゆくえには〜40年記念だった(前編)

BL小説・風のゆくえには〜40年記念だった(前編)

【慶視点】何となく、浩介の元気がない……気がする。(いつからだ?)ここ最近忙しくて気がついてやれなかったことに、後悔の波が押し寄せる。が、後悔ばかりしていてもしょうがない。なんとかしたい。(でも、大丈夫か?って聞いたって、大丈夫って言われるよなあ……)うーん……と腕組みをしてソファに沈みこんでいたところ、「どうかした?」当の本人が風呂から出てきて、向かいの地べたにストンと座った。「難しい顔して……仕事でトラブルでもあった?」「あ、いや……」心配してるのに心配されてしまった……「なんでもない……」「そう?おれに出来ることあったら言ってね?」「…………」…………。…………。なんでそうなるかなあ……。おれはお前の心配したいのに……「お前さ……」「うん」「…………」「…………」出来ることがあったら言えっていうなら...BL小説・風のゆくえには〜40年記念だった(前編)