読書案内「南三陸日記」① 無事で申し訳ありません
読書案内「南三陸日記」三浦英之著ノンフィクション『無事で申し訳ありません』朝日新聞の駐在記者として被災地に住んで、宮城県南三陸町に住む人々を記録した震災ルポルタージュ。集英社文庫2019.21刷2019.32刷2020年10月に東日本大震災の地、福島、女川、南三陸を訪れた。3度目の震災地訪問である。一度目は2011年10月で、被災半年の彼の地は瓦礫の山で、目を覆うばかりの惨状に圧倒され、言葉もなかった。「復興」という言葉さえ口にするには早すぎ、瓦礫で埋め尽くされた町や村は、日の光にさらされ、津波に流された船が民家の屋根や瓦礫の中に置き去りにされたまま、時間が停止し原形をとどめぬほど破壊された風景が広がっていた。津波で流された車の残骸も、うずたかく積み上げられ、広大な敷地を所狭しと占領していた。二度目は2015年...読書案内「南三陸日記」①無事で申し訳ありません
2021/04/25 06:30