茶飲み友達 ①
茶飲み友達というと、真っ先に思い出すのは、父の日常の振る舞いだ。仕事をしていたかと思うと、いつの間にか姿が見えなくなり、どこかに雲隠れしてしまう。仕事が忙しくない時は、別に構わないのだが、仕事が忙しい時でも、しばしあ雲隠れし、母の表情が険しくなっていた。どこに行ったのだろうと、近所を探すと、近所の家の縁側に座り込み、お茶のみ話に耽っている。それが度重なるものだから、母の顔もさらに険しくなり、子どもながらに、ハラハラしたもを覚えている。父は、生まれた土地で育ち、幼友達と共にずっと一緒に生きてきた。まあ、こうしたことは、田舎だったから、一般的なことだったのだろうが、それにしても、父の雲隠れは少し度が過ぎていたように思う。そんな父の生活、今思うと、とてもうらやましいと思う。そんな交友関係が築けたらどんなに良いだ...茶飲み友達①
2023/05/31 22:00