民藝趣味(3) やきものの器

民藝趣味(3) やきものの器

やきものの器の好みに関して、私は必ずしも民藝一筋という訳ではありません。若い頃は土ものの器や北欧製の食器なども持っておりましたが、自分の好みが定まってくるにつれて、磁器の器に入れ替わって行きました。 私のやきもの選びの基準は、先ず堅丈で手に馴染むこと、飽きの来ないすっきりとした意匠であり、器単体の色・形がどうであるかということよりは料理を盛った時どう見えるか、そして、万一破損して仕舞った時、悲しまずに済む程度の金額に収まるかどうかと言うことです。 これまでの人生に於いて、様々な地域に住み、その土地に根ざしたやきものを見る機会に恵まれましたが、自身の基準に照らし自宅用に求めたやきものは、その大半…